2016年12月13日火曜日

初回を凌ぐ出来

 1年前に忘年会余興として招かれた近隣のデイサービスから、Xmas会余興として再び招かれた。もともとは系列のデイサービスで歌っていた私の姿を見て、「ウチの施設でもぜひに」と請われたもの。
 ライブ依頼のパターンはいくつかあるが、いわゆる「口コミ紹介型」とでも呼ぶべきか。数としては少ないが、実際に歌を聴いたうえでのことなので、歌い手冥利につきるというもの。

 今回は曜日を変えて2度歌って欲しいという、めったにない依頼も重なった。曜日が変わると利用者がガラリ変わるというのがデイサービスの大きな特徴で、施設によっても違うが、およそ3つほどのグループがあるという。
 今回は火曜と木曜の依頼。構成は同じで構わないそうで、今日はその最初の日だった。


 ドカ雪の爪痕がまだあちこちに残っていて、交通状況がつかめない。夏なら20分で着く施設だが。用心して45分前に家を出た。
 開始20分前に無事に到着。今回はステージ背景として、暗幕と私の名を記した横断幕とを施設側でセットしてくれた。控室で機材を予め組み立てて準備し、予定ぴったりの14時から始めた。
 アンコールを含め、およそ45分で14曲を歌う。

「北国の春」「瀬戸の花嫁」「お座敷小唄」「ここに幸あり」「幸せなら手をたたこう」「上を向いて歩こう」「月の沙漠」「まつり」「浪花節だよ人生は」「時の流れに身をまかせ(三択リクエストによる)」「青い山脈」「赤鼻のトナカイ(職員さんとのコラボ)」
「神田川(アンコール)」「憧れのハワイ航路(Wアンコール)」
 2回目とはいえ、前回とは曜日も異なり、聴き手の嗜好がいまいちつかみきれない不安があった。そこでニギヤカ系としっとり系の混合という、大外れのない無難な構成で臨むことにする。
 1曲目の「北国の春」は、これまで1月以降にしか歌ってこなかった。しかし、無難な定番曲であることは確かなので、夏や秋以外なら歌ってもいい気がし、禁を破った。この判断は結果として正解で、冒頭から一気に場をつかんだ気がする。


 以降、場の反応は上々で、間奏で拍手が起きたり、一緒に歌う方も多数。全体的な傾向としてこの日は、ニギヤカ系の曲を好む場だったろうか。
 トントン進んで、ラスト前にはときどき仕掛ける「三択リクエスト」を試みる。吉幾三「酒よ」、テレサ・テン「時の流れに身をまかせ」、石原裕次郎「夜霧よ今夜も有難う」から拍手で選んでもらったが、僅差でテレサ・テンに決まる。
 40人ほどの聴き手の大半が女性だったので、こうした結果になったのかもしれない。
 サンタクロースやトナカイに仮装した職員さんとのコラボ演奏でにぎやかに終わる手はずになっていたが、なぜか終了後に打合せにはない「アンコール!」が職員さん主導で飛び出す。しかし、場の雰囲気には充分沿う声だった。

 MCの中で話題に出たフォークの代表曲「神田川」をまず歌い、続けて施設名に一部関連があるという「憧れのハワイ航路」を職員さんのダンス体操つきで歌って、ようやく大団円となった。
 職員さんや利用者の方々から多くの声をかけられ、前回を凌ぐ出来だったと自己評価したい。