2009年2月28日土曜日

夢じゃない

 2月も今日で終わりだが、今年に入ってから、食費&衛生雑費に要する金がかなり減った。「年間食費50万計画」なる定額食費方式を採用したのは昨年7月からで、1~2月を経験するのは初めてなので、これが季節的要因によるものなのかどうかは不明。
 心当たりがあるのは、正月は年末に組んだ特別予算で、かなりの量のオセチ料理を準備したこと。その分、食材や酒類の負担が減ったのは納得できる。

 しかし、いつも4万円準備する定額食費が、月末で1万円も余ってしまうものなのか?2月はどうかと思っていたら、やはり少し余って、3万5千円で済んだ。この分だと「年間食費50万計画」どころか、「年間食費40万」も夢じゃない。
 もうひとつの心当たりは、1~2月は来客が多く、いただき物の食材等がかなりあったこと。私と妻は他の家庭を尋ねることは稀で、ほとんどが訪問してくる客ばかり。私がずっと家にいて、妻の友人ともすべて顔見知り。そして私の趣味の友人も、ほとんどが妻と共にお接待する、という他の家庭にはあまりない特殊事情も関係しているのか。

「お金がかかるから、他との交際は極力しない」という価値観の人も確かに知っているが、楽しく過ごせて家計も楽になるなら、どんどん家を訪ねてきてもらおうかな。

2009年2月26日木曜日

それでもおひな様

「今年はおひな様飾らないの?」と、昨夜思いついたように妻が言うので、そういえば来週は桃の節句だったなと、さっそく押し入れの棚からおひな様を出し、いつものように2階にある打合せ机の上に飾った。
 我が家のおひな様はごくシンプルなもの。室町風の立ちびなで、長女が誕生した際に東京上野の吉徳大光で買った。内裏雛の2体しかないので、5分で飾れ、5分で片づく。

 娘も孫もいず、夫婦二人きりの暮しだが、やっぱり今年も飾った。伝統行事が基本的に好きな夫婦なのだ。
 折しも陽射しは春のように暖か。人形の向こうでは、我が家の唯一の貴重な「女の子」が、ゆるゆるとネットを楽しんでいる。世情はコントンとしているが、実に平和でのどかな風景である。


 おひな様を飾ったこともあり、来週の「ひな祭り訪問ライブ」に備え、簡単に準備と練習をした。基本的に先日終えたばかりの「春メニュー」に沿ったものだが、叙情系の曲をやや減らし、元気のいい曲を増やすことにした。
 ただ、同じ施設で昨年暮れに歌った際、少しざわついた雰囲気だったせいか、帰り際にあるヘルパーさんから、「次回はじっくり菊地さんの歌を聴きたい」とも言われている。施設の職員にターゲットを絞ると、自然にそうした叙情系の流れになるのだが、職員はあくまで脇役。難しい選択だ。
 最近考えているのが、施設のヘルパーさん(職員)だけを対象にしたライブのこと。介護施設の職員さんは、みなさん疲れている。高齢者の面倒を見るという仕事は、たとえ仕事であっても、並大抵のことではない。

「菊地さんの歌で癒されているのは、何より私たちです」と、以前にも言われたことがあり、ずっとそのことを考えている。
 もしやるとすれば、自宅を使って週末などに「叙情ライブ」を定期開催することだ。職員さんには休暇をやり繰りし、来ていただく。妻の了解はすでにとってあるのだが、いよいよ具体的に考えようか。

2009年2月25日水曜日

4,500枚

 休暇中の妻を助手席に乗せ、都心にある紙屋へとむかった。先週末に注文しておいた書籍用紙が入荷し、裁断が終わったとの連絡があったからだ。
 例の手際のいい女性がすぐに応対してくれたが、注文しておいたうちの20枚だけに、わずかな折ジワがあるのだとか。枚数としては200枚の余裕があるので、20枚欠けても問題なかったが、申し訳ないので値引きすると相手はいう。

 その場であれこれ計算してくれ、先週表紙の用紙を買った際にくれた値引き券も使った結果、当初の見積り価格より、1,000円近くも安くなった。実に良心的で信頼できる店である。もし「次回」があったとしたら、ぜひともまた利用したいと思う。


 A5版4,500枚の束は、思っていたよりかさばる。持てない量ではないが、普通の書籍用紙よりもワンランク厚い「90Kg」という規格品を使ったせいだろうか。

 帰路、久しぶりの妻との外出なので、六花亭に寄り、200円のケーキを二つ頼み、レストコーナーの無料コーヒーと共においしくいただく。
 ついでにホワイトデー用の菓子を見繕った。手頃なものがいろいろあり、さっそく買おうとすると、「まだ早過ぎる。3月になってから出直しましょ」と妻が言うので、それもそうだなと、素直に従った。
 家に戻ってさっそく書籍用紙の試し印刷。コピー紙に比べるとさすがに仕上がりは美しいが、やはり熱によるソリがわずかに出る。一晩寝かせるともう少し落ち着くか、はたまた製本時に機械で圧着させると治まるものなのだろうか?
 悩みはつきないが、手はつくしたので、多少のソリが出ることは先方にあらかじめ説明し、納得していただくしかない。

 夜は最後の校正作業と、最後のサンプル版印刷に励む。本当にこれが「最後」になることを祈りつつ…。

2009年2月24日火曜日

日々の備え

_3月いっぱいで二つ契約しているプロバイダのうち、およそ13年間利用し続けたASAHIネットを解約するつもりだ。
 理由はいろいろあるが、最大の理由は経費節減。このところホームページにしか使ってなく、メールやノート、ブログなどの主要ツールはすべてYahoo!に切り替えた。ホームページに関しても、昨年12月にすでに全面移行の作業を終え、いまは案内用のページを置いてあるだけだ。

 インターネットを始めたのは1995年だが、当時はまだプロバイダがあまり普及してなく、選択肢は極めて狭かった。信頼度が高く、ある文学賞を主催しているという理由でASAHIネットを選んだが、その後のADSL接続と迷惑メールへの対応が遅れたため、2002年からYahoo!との2本契約にした。
_ASAHIの契約をずっと残してきたのは、趣味用と仕事用の二つのホームページが欲しかったこと、そして非常時にダイヤルアップ接続が出来ることだった。
 しかし、事業形態の変化で、もはや二つのホームページは必須条件ではなくなった。残る課題は非常時の対応だけだったが、先日この問題にも解決のメドがついた。よく調べてみると、Yahoo!でもちゃんとダイヤルアップ接続ができることが分かったのだ。

 ダイヤルアップ接続はADSLモデムが落雷などで使用不能になったとき、代替品が送られてくる数日間の非常用ネット接続方式で、マックに内蔵のモデムから直接ネットにつなぐ。
 モデム内蔵のマックは2台あるので、非常時でも最低限のネット接続は可能。明日は何が起きるか分からない世情だが、その気さえあれば、日々の備えはある程度できる。

2009年2月22日日曜日

1日2本ライブ

 午後からの訪問ライブに備え、午前中から軽く通しのリハを繰り返す。前日まではいまひとつの調子だったが、ピークに近い喉の状態にまで何とか戻した。問題は気持ちの調整だが、こればかりはやってみないと分からない。
 13時に家を出て、南へ南へと車を飛ばす。今日の会場は札幌の南外れにあるので、冬道ということもあり、最低1時間はかかる。幸い、数日続いた雪嵐も収まり、大きな渋滞もなく午後2時過ぎに先方に着く。
 予定通り、14時半からライブ開始。今回で3度目なので、会場にはなじみの顔が並んでいて、歌いやすい条件は整っていた。大きなミスなく、これまた予定通りの3時にライブを終える。
 全体的にしっとりとした歌を並べたが、「仰げば尊し」では会場から強い反応があり、幾人かの方が涙ぐんで聴いてくださった。歌っている私があやうく流されそうになったが、きわどくこらえた。

 このライブでの反省を挙げるとするなら、少し場がしんみりしすぎてしまったことか。「春」ばかりにこだわらず、もう少し元気のよい曲を入れてもよかった。


 帰路、実家の母のところに寄り、仏壇に果物を供え、しばしの雑談を交わす。今年で89歳だが、病院知らずの元気な高齢者である。物忘れは相変わらずだが、身の回りの事はまだ自分でできるので、子供としてはありがたいことだ。

 時計を見ると16時半過ぎ。夜のライブは18時開場で、いったん自宅に戻る予定でいたが、なんだか面倒になってきた。実家を出たあと、近くのスーパーに寄って夕食の弁当を買い、店内の休憩エリアでお茶を飲みながらゆっくり食べる。
 6時近くになってから、ライブ会場の居酒屋に移動し、そのまま夜のライブへとなだれこんだ。
 いろいろな事情で3ヶ月ぶりの参加だったが、この夜の定例ライブの参加者は18名。またまた長丁場で、しかも順番は遅めの11番目。1日2本の強行スケジュールなので、早く歌ってしまいたいのが本音だったが、ひたすら待った。
 この夜は1曲目に初めて演歌を歌った。昼間の訪問ライブで歌った「釜山港に帰れ」がそれで、練習時間等の関係で、昼と夜の全く異なる場で同じ歌を続けて歌おうという苦肉の策だったが、やはりフォーク酒場に演歌は不釣り合いだったかもしれない。


 2曲目は非常に新しい曲で、「帰りたくなったよ」(いきものがかり)を歌った。中年が中心の会場には、いきものがかりそのものを知らない人が多く、反応はいまひとつ。20代の参加者が二人いて、少なくともその二人には受けた。
 PAの調子が1ヶ月前に同じ店でやった「かぐやな宵」の時とはかなり違っていて、戸惑った。自分のボーカルの声がよく聞き取れず、ほとんど勘だけで歌った。しかし、会場にはまずまず聞こえていたらしい。
 初めてといっていい「1日2本ライブ」だったが、正直いって、気持ちの調整が非常に難しい。現状の私には無理な注文で、今後そのような状況に遭遇した場合、どちらかを避けるべきだと悟った。
 それが分かっただけでも収穫、と前向きに考えようか。

2009年2月21日土曜日

タロットが示す未来

 去年の夏にネット通販を利用し、アメリカ製のタロットカードを買った。「ライダー・タロット」といい、その筋ではけっこう有名な品。トランプほどの小型版だが、送料こみで2,000円もした。これでも相場よりは安いほうだった。
 私にしてはかなりのゼータク品だが、その頃は仕事も順調で、以前から興味のあったタロットの本格的なカードをふと買う気になった。
(仕事のないいまなら、もちろん買わない)

 幼き頃から占いには強い興味があり、手相や血液型、星占いなど、専門書を買ってあれこれ勉強した。どの占いにも、「あなたは芸術的な分野で成功する」「あなたの運気が真に開けるのは、40代以降」とあり、当時は半信半疑でいたが、やがて60歳を迎えようとしているいま、我が人生を振り返ってみると、その占いの多くは当たっていたことになる。
 タロットに興味を持ったのは、ごく最近のこと。数年前に仕事上で大きなトラブルにぶち当たり、自分の進むべき道に迷った折、ワラにもすがる思いでたまたま見かけたネットのタロット占いをやってみたところ、出たカードがなんと「死神」の逆位置(カードの天地が逆)。
 意味を調べると最悪に近く、さもありなんと納得し、ますます気分は落ち込んだが、よく解説を読むと、「逆位置の場合、事態はこれ以上悪化せず、新しく始めることで運気は改善される」とあった。

 分かったような分からないような気分だったが、指針通りに奮闘努力の結果、トラブルは徐々に乗り越えることができた。初めて占ったタロットだったが、結果として見事に当たっていたことになる。
 ネット占いでは1枚だけのカードしか提示されず、本格的占いには程遠い。本物のカードを買う気になったのは、そんな背景もある。


 昨夜、ずっとしまってあったカードの封を解き、初めて自分で占ってみた。手法はごく簡単な、「スリー・カード・リーディング」というもので、「大アルカナ」と呼ばれる0~21番までの22枚のカードだけを使う。
 シャッフルとカットを終えたカードを、左から順に3枚並べる。自分から見て左から「過去」「現在」「未来」の状況を暗示するという。それらを元に、今後どう行動するべきかを考えればよい、という単純なもの。

 写真がその結果だが、左から順に「The Emperor(皇帝)」「Strength(力)」「Wheel of Fortune(運命の輪)」と出た。
 今回は自分の事業展開と今後の進むべき道を占ったので、各カードの意味に従うと、以下のように読み解ける。

====================
過去の状況The Emperor:皇帝~正位置
 何事にも前向きで積極的に取り組むことで、良い結果を得てきた。積極的な決断と行動が、周囲の信頼と支持を勝ち得た。

現在の状況Strength:力~逆位置
 不安定な状況や不安から自信がなくなってしまい、決意が揺らいでいる。悲観的な状況や立場は、まだまだ続く気がしている。

未来の状況Wheel of Fortune:運命の輪~正位置
 運命的な流れにより、状況や関係に良い影響が訪れる。思いがけない事件により、状況は改善される。
====================
 およそこんなことになるだろう。正直いって、過去と現在の状況はあまりに当たりすぎていて怖いほどだが、救いは「未来の状況」に出た「運命の輪」のカードだろうか。何が起きるのかは分からないが、結構本気で期待してしまう。
 実は数週間前にやったネットのタロット占いでも、全く同じカードが同じ位置に出た。全く奇妙な一致で、まさに「運命の輪」を感じる。当たるか当たらないかは、そのうちはっきりするだろう。

 タロット占いの間隔は、およそ1ヶ月に一度ほどとか。良い結果が出るまで、続けざまに何度も占うのは意味がなく、最初の一回にのみ意味があるらしい。

 まだまだ勉強中だが、しばらくはハマてみる。
(今回の占い結果は《きつねのタロット占い館》を参考にしました)

2009年2月19日木曜日

邪心

 昭和30年代、つまり50年近くも前の硬貨を、ずっと大切に持っている。当時流通していた100円硬貨と50円硬貨で、高校時代の友人が、「昭和30年代の硬貨はこれから価値が何倍にも上がる。だから俺は100枚以上も溜めてあるんだ」と、自慢げに話しているのに感化され、真似をした。
 100枚は無理だったが、発行当初の年から順に1枚ずつ探し当て、合計20枚ほどを大切にとっておいた。(当時は昭和40年代で、古い硬貨がまだ流通していた)

 同じ時期、趣味で集めていた記念切手の価値が毎年上がると聞き、なけなしの金で何シートか買って、こちらも大切に保管した。何年か経てば骨董品のように価値が上がると信じていた。
 そして数十年の時が流れた。硬貨も切手も一時的に価値の上がった時期はあったように思う。しかし、(まだまだ…)という邪心が邪魔をし、手放すことはなかった。
 最近になってそれぞれの相場を調べてみて驚いた。どちらも価値はどんどん下がっていて、硬貨は時価そのまま。記念切手に至っては、どれも価格の70%前後の引取り価格である。
 つまり、100円硬貨は100円のままで、20円切手は14円の価値しかないということ。交通費や送料などの交換手数料を考慮すると、切手は売らずにそのまま使い、硬貨もごく普通に銀行で交換するのが最も得策ということらしい。


 価値が上がるのを信じて、じっと待っていた自分のマヌケさが腹立たしく、意を決してまずは100円硬貨を13枚、郵便局に貯金してきた。普通に使ってもよかったが、あまりに古いので一般の店ではレジでもめる可能性が高く、事情を話して貯金してしまうのが無難と踏んだ。
 まだ10枚ほどの大型の50円硬貨(写真の右奥)が残っているが、こちらはデザイン的に優れており、さほどの額ではないので、もうしばらく置いておく。

 切手も硬貨もすべて自分の乏しい小遣いの中から費用を捻出したはずで、当時は学食のカレーが50円の時代。貨幣価値はいまの4~5倍はあり、もしかするともっと有効な金の使い道があったかもしれない。
 株よりは少額だが、ある種の投資であることは間違いなく、投機的なことにはつくづく向いてない気質なのだなと、改めて我が身を振り返った。
 2年程前、ずっと大切にとってあった古いゲームソフトをネットオークションに出してみたことがある。こちらは投機的な意図は全くなく、単に捨てるに忍びない「愛着心」からとってあっただけだが、予想外の値段で飛ぶように売れた。
 最も高く売れたのはコナミの名作、「メタルギアシリーズ」の記念すべき初回作品で、箱も説明書もついている完動品。いまでは入手困難なレア物で、確か中古で1,000円ほどで入手したソフトが、なんと10倍近い値段で売れた。

「いっちょう、儲けてやろう」と目論んだ品は全滅で、スケベ心のない単純な動機で大切にしまってあった品が、思いがけぬ利益を生む。本当に皮肉な話だ。邪心はほとんどの場合、目標達成の邪魔になるものらしい。

2009年2月17日火曜日

商売の原点

 午後6時から某作家協会記念誌の最終打合せが都心であるので、ついでに紙屋に寄り、表紙に使う用紙を調達しようと、早めの午後4時に家を出た。近頃はたいていの用事が近隣で済んでしまうので、なかなか都心に出る機会がなく、なるべくまとめて済ませるのが時間とお金の節約になるというもの。
 外はここ数日の春陽気はどこへ?といった感の厳しい吹雪。昨日から厳しい真冬日の連続で、自宅近隣のアメダスは明け方にマイナス11度近くを記録した。寒さの揺り戻しというヤツか。

 最寄りのJR駅まで1.7キロの道のりだが、歩くのが本当に辛かった。いつもなら迷わず都心まで車で行くが、あいにく今日の打合せ場所は某居酒屋。アルコール抜きでもよいが、どうもそうはいきそうにない雰囲気である。
 なんとかたどり着き、JRで札幌にむかう。都心は風があまりなく、駅からまた1.7キロほど歩いてなじみの紙屋に着いた。
 事前にネットで充分に下調べをし、テストプリントも重ねていたので、目的の用紙はすぐに見つかった。手持ちのサンプルが古く、欲しい用紙はすでに廃番で代替品に変わっていたが、店の倉庫にうまい具合に旧タイプの在庫があった。
 製本とプリンターの規格の関係で、「216×310」というA4を一回り大きくした半端な寸法を裁断してもらう。規格外品なので、てっきり中1日置いて納品かと思いきや、「5分ほどでできます」とのこと。
 サンプルを一見してすぐに紙の規格を調べて探し出し、その場で見積りを出し、裁断までしてくれたのはうら若き女性。キビキビとした動作と応対は、非常に好感が持てた。

 この紙屋、「ペーパーショップ・サクマ」という札幌ではたぶん老舗。9年前、同様に自力出版した際にも、小さな仕事であるにも関わらず、親身になって相談に乗ってくれた。商売の原点を見るようだ。
 紙屋で予想外に時間を食ってしまい、打合せには10分遅刻。いつもお世話になっている協会代表の先生から労をねぎらわれたが、ほぼ終わったと思っていた編集作業に、多少の追加が出てしまった。
 句読点の抜けや、ちょっとした言い回しの修正などの再校正。そして最も大きいのは、A4版4ページ分の転載原稿の追加である。記念誌はA5版で編集しているので、全体を組み直すと、おそらく8ページは増えるものと覚悟しなくてはならない。
 転載原稿の編集作業は案外手間をくうことがすでに分かっているので、ちょっと頭が痛い。

 ページ数は増えても、予算は昨秋に打ち合わせたままで変わらない。このご時世なので、それも仕方がないこと。日頃お世話になっている先生でもあり、仕事があるだけマシである。
 その埋め合わせなのかどうかは分からないが、この夜の飲食代はすべて二人の先生方が払ってくださった。最近、外で飲む機会はほとんどないので、わずか中ジョッキ2杯でかなり酔った。やっぱり酒は家で飲むに限る。

 帰路、またまたトボトボと雪道を歩く。風も雪もおさまり、来るときよりはかなり楽。今日は合計で8キロほども歩いた計算。さすがにくたびれた。

2009年2月16日月曜日

愛のストラップ

 4年近くも使い続けた手製のギターストラップが、かなり傷んできた。ベルトや革製のフックはまだしっかりしているが、肩と背中に接する部分に巻いた滑り止めの薄い皮がすり切れてしまい、脱落寸前。これまで何度か修理を重ねてきたが、もはや寿命である。(写真上)

 少し前に押し入れを整理した際、長男がサッカー少年団に在籍していた頃、道具入れに使っていたスポーツバッグの肩掛けベルトが出てきた。最近はほとんど化学繊維製だが、当時はまだ柔らかい布製。
 バック本体はまだスポーツ用具入れとして使っているが、ベルトはもはや不要品。ふと閃いて長さと幅を測ってみたら、いま使っているギターストラップとぴったり一致する。金具を外して保管してきたが、ようやく作り直す気になった。


 ベルトは100円ショップで買った安全ベルトを転用していたが、丈夫さは抜群でも、肩にあたる部分が滑るのが最大の欠点。布製ベルトに交換すれば、その難点は解消される。
 革製のフックはそのまま使うことにし、ベルト部分だけを丸ごと交換した。厚い皮と布ベルトなのでミシンは一切使えず、すべて手作業。皮細工専用の縫い針は数十年前に専門店で2本だけ買ってあり、それを使った。

 実はギターに取付けるフック部分の皮は、サラリーマン時代に妻が作ってくれた弁当を毎日入れて通勤した鞄の再利用である。オカズの汁がしみついて一部にカビが出てしまい、もはや無用の品。
 皮専用の糸は、その鞄を分解したときに出た糸を、これまた再利用している。つまり、息子がサッカーで長年愛用したバッグと、妻が作ってくれた弁当鞄の両方を再利用したのが、今回のギターストラップなのだ。
 ベルト部分が少し長過ぎ、2センチだけ切ったが、それ以外の作業はスムーズに進んだ。さっそく肩にかけて歌ってみたが、これまでのストラップのようにゴワゴワしせず、しっくり身体に馴染む感じがなかなかいい。(写真下)
 色もこれまでとほぼ同じグレーで、一見何も変わっていないように見えるが、家族の思い出がしみついた得難い品なのである。店で買えば1,000円強といったところか。しかし、金で買えるものではない。

 来週のライブから、この懐かしい家族愛に守られた新しいストラップでまた歌い続けることにする。

2009年2月15日日曜日

お役御免

 6~7年使ってきたパソコンの外付けCD-RWドライブを、とうとう取り外した。先日交換した内蔵DVDドライブが正常に機能することが確認できたからで、これまでいろいろな場面でよく働いてくれたが、他のパソコンにはすべて内蔵のCD-RWがついている。もはや使う可能性はなく、これにてお役御免である。
 案外大きくて場所を取った本体のほか、なぜかパソコンなみに太い電源ケーブル、接続ケーブル、取説とバンドルソフトなど、一式を小さな段ボール箱にしまった。

 この箱には交換した古い内蔵CDドライブも入れてある。つまり、内蔵ドライブの交換により、二つの機材が不要になったわけだ。


 実はこの箱には、他にも不要になったパソコン周辺機器を一緒にしまってある。故障したマウスやデジカメ、そしてその付属ケーブルや取説などで、今後とも使う可能性のないものばかりだが、なぜかすぐには捨てられずにいる。
 つい先日までは1年前に交換した古いハードディスクや、10年近く前に買った外付けMOドライブなどもしまってあった。箱が満杯になってきたので、古いものから順に捨てている。
_だいたい捨てるフンギリがつくのに、最低1年はかかる。タンスの中で眠る着なくなった衣類を捨てるタイミングと似ているかもしれない。
 すぐに捨てられないのは、(まだ何かに使えるかも…?)という、根拠のない未練が心の底にあるからで、長年使い続けてきたという「愛着心」という厄介な代物が、これをさらに脇からしっかりと支える。それやこれやを払拭するのに、ある時間が必要なのである。

 ヒンシュクを買いそうだが、死者を記憶の底から消し去るのに、かなりの時間が必要なのとも似ているかもしれない。
 机の下にひっそりと置いてある小さな段ボール箱は、私にとっていわばパソコン周辺機器のヒツギのようなものだ。

2009年2月14日土曜日

バレンタインケーキ

 あちこちに散らばっている音楽ファイルの整理などやっている真っ最中に、妻の職場の友人が予告なしに訪れた。両手には手作りの「バレンタイン・チョコケーキ」をしっかり抱えている。
 何事かと思いきや、先日のイベントライブのオリジナルCD2枚組をプレゼントしたお礼だとか。我が家での定例コンサートにも欠かさずきてくれる「常連」でもあり、ありがたくいただくことにした。


 妻との取り決めで、去年あたりから面倒なチョコ交換の儀式は夫婦間ではやっていない。それでもこの時期になると思いがけない方々から、こうしたプレゼントが届けられる。
 昨日も妻の職場経由で回ってきたロイズのチョコレートを、美味しくいただいたばかり。バレンタインのチョコも、お中元やお歳暮に似たある種の「季節の贈り物」として定着しつつあるのだろうか?
 ともあれ、甘いものにも辛いものにも目がないので、上品な薄味のケーキを、時間をかけてゆっくりいただくことにする。
 夕方遅くまで3人で話し込んでしまったので、夕食は久しぶりに生寿司を買って食べることにした。昨夜から猛烈な風と雨で、さすがに歩いて行く元気はなく、近場のスーパーなのに珍しく車を出した。
 995円の2人前パックを買い、二人でこれまた美味しくいただく。ささやかな「バレンタイン寿司」ですか。

2009年2月12日木曜日

ピーク調整

 次のライブまで残すところ10日となり、次回は4年ぶりの「1日2度ライブ」となる。これまで2カ所の介護施設で、およそ40分ほどのライブを同じ日に続けてやった例があるが、今回は数時間の間をおいて、「介護施設訪問ライブ」「フォーク居酒屋定例ライブ」という、全く趣きの異なるライブの連続となる。

 今日はその二つのライブにむけての練習を1時間ほどやった。当日はそのほかに別の歌い手のギター伴奏とサイドボーカルも同時にやることになり、練習の内容も雑多。喉の調子は80%くらいで、この時期としてはほどよい感じ。
_喉や気分をライブ当日に100%に持って行くのは、この5年間のライブ活動の積み重ねで、かなりうまくなったと思う。その大きなポイントを書くと、「ライブ2週間前くらいに意図的に調子をいったん崩す」というもの。学生時代に在籍していた弓道部の先輩から教わったとっておきの方法だ。
 その先輩は公式戦にむけての調整法が抜群にうまく、直前の1週間前あたりからビシバシと当たりだし、前日の選考会ではすんなりとレギュラーに選抜されるという巧みさ。調整法が下手で、いつもレギュラーと補欠をいったりきたりしていた私には、とても真似ができなかった。

 あるとき、その秘密をさり気なく聞いてみると、「試合の少し前に(弓道の)型をわざと崩すんだよ」と教えてくれた。聞くと簡単だが、この「わざと崩す」というのが当時はよく理解できず、結局最後まで真似できずに終わった。
あまり早く本番前に調子を100%に持ってくると、いざ本番では100%を過ぎたマイナス状態になってしまうのは、スポーツでも芸術でも試験でも共通する問題ではないか。
 私がライブで特に大事にしている喉の調整法は、先に書いた弓道部の先輩に習い、本番の2週間ほど前にわざと練習量を減らすという策。 ギターやマイクを使った練習は一切せずに、入浴時に軽く歌う程度にするのだ。
(ここで練習量をゼロにしてはダメ。あくまで「細い継続」が命である)
 人間の身体は正直だから、怠けるとすぐに声は出なくなる。そこでそこから徐々に練習量(歌う時間と曲数)を増やしてゆく。直前の1週間はピークが100%に達しないよう、練習量の調整に特に気を配る。時には一時的に減らしたりもする。

 ここ数年はだいたいこんな調子で、何とか本番に100%に近い調子を維持できるようになってきた。密かに調べてみると、プロの調整法はもっとシビアですごい。調整法だけをとっても、プロとアマの差は歴然といえる。

2009年2月11日水曜日

eMacのSuperDrive化

 2003年9月に買ったマックのメイン機、「eMac」をSuperDrive化、つまりCDとDVDの両方が読み書き出来る光学ドライブに交換することにした。
 パソコンはMacとWindowsそれぞれ2台ずつ持っているが、DVDを読めるのがマックのサブ機1台のみ。DVDの書ける機種はゼロで、メイン機はCDが読めるだけ。最近急増するDVDの需要を考え、そろそろメイン機にDVDの読み書き機能を備えたかった。

 最新機種に買い替えてしまえばDVDの読み書き機能は当然ついている。しかし、いま使っているeMac(800MHz)は、ちょうど1年前にハードディスクの寿命がきて、40Gから新品の80Gに自力で交換したばかり。能力的にも大きな不満はなく、10数万の投資を新たにするより、費用が数千円で済む交換を選んだ。
_1年前のHD(ハードディスク)交換時に会得したノウハウで、今回も当然のように自力でやろうと考えた。
 交換する内蔵DVDドライブにはさまざまな情報がネット上にあふれていたが、パイオニア製であれば相性がいいことが分かり、最終的にはパイオニアの最新機種DVR-116Dに決定。
(説明書にはWindowsのみ対応とあるが、Macでも問題ない)

 価格を調べてみたら、いつも行く市内のパソコンショップでは5,000円弱。ネット通販の信用できそうな業者で、送料こみ4,260円の品を発見。すぐに注文したら、3日目の今日届いた。


 午後からさっそく交換作業開始。参考にしたのはHD交換のときと同じサイトで、写真つきで分かりやすく解説されている。このように貴重な情報がネットから無料で得られることにただ驚く。サイトの開設者に敬意を表したい。

eMacG4チューンナップ

 上記サイトではふれていないポイントをいくつか書く。
 まず、外したビスは外したその場所に細く切ったガムテープで止めておく。写真上がそれで、一部に赤マルをつけたが、本当はもっと数が多い。ビスの管理が分解を効率よく進める大きなポイントのように思える。

 HD交換に比べるとDVDドライブの交換はかなり楽で、難易度は中程度か。特にトラブルもなく作業は進んだが、一番手間取ったのは電源コネクタ(写真中の青マル右側)の取り外しであった。
 とにかく固く、手では容易に外れない。プライヤーで挟んで引っぱろうと思ったが、ソケットを壊しそうで怖い。やむなく、左側のATAコネクタを先に外し、両側からドライバーで少しずつえぐり出すようにし、ようやく成功した。
 作業中、金属板で手の親指を負傷。たいしたことはないが、パソコン本体でなくてよかったかも?
_新しいDVDドライブの取付けはごく簡単。ドライブ前面についている「ベゼル」と呼ばれるカバーを外してからつけるのが唯一のポイントか。(ドライバーで簡単に外せる)

 全体を組み直し、さっそくテストしてみると問題なく起動し、認識する。ベゼルは古いドライブの前面に両面テープでついていたものを慎重にはがし、そのまま新しいドライブに貼りつけた。(写真下の赤マル)新しいドライブは色がアイボリーで、ベゼルだけが黒の色違い。しかし、あってもなくてもいい物なので、これでよしとする。
 あれこれ試してみたが、CDとDVDの読込みは問題なく出来る。システムCDからのCD起動も問題なし。CDの書き込みは速度が以前の半分以下で済んだ。(DVD書き込みのみ未確認)

2009年2月10日火曜日

風街連載

 近隣の石狩市を中心に配布されているフリー情報誌に連載中のエッセイ、「風街だより」が掲載された今月号を、社長がわざわざ届けてくださった。忍び寄る不況で運営は困難を極めているらしいが、それでも合理化に工夫をこらし、何とか出し続けている。
 先月に続き、今月もアンケート欄に私のエッセイに対するコメントがいくつかあったらしく、数点のコピーが同封されていた。書き手にとってこの種の評価は、非常に励みになる。

 先月も取引先のある方から、「読みましたよ」とのメールが届いた。この方の住まいは石狩市ではなく、近隣の札幌市北区だが、今日確かめてみたら、最近は部数に余裕があると札幌市にも極力配布する(ポスト投げ込み)ようにしているのだとか。納得。
 この情報誌への掲載はひとまず1年間ということに取り決めてあり、今年の6月にその期限がくる。この件に関し、
「好評なので、しばらくは続けていただけますか」と、今日頼まれた。連載開始当初はあまり期待してなかったが、書いている内容はブログとあまり変わらなくとも、ネットとは少し違う手応えを最近感じつつある。人間請われているうちが華なので、もう1年続けてみようかとも思う。


 記念誌編集の作業は、夕方までぶっ通しで続け、ようやく終わらせた。多少の流動的要素はあるが、編集作業としては99%完了である。
 経過を報告しようとメールボックスを開いたら、ちょうどその依頼された先生からの連絡が受信箱に入っていた。保留事項の決定も含め、来週早々に最終的な詰めの打合せをしたいとのこと。まさにピッタリのタイミングだった。
 現時点での唯一の保留事項は、冊子のタイトルである。タイトルは表紙と中表紙、奥付の3カ所に使っていて、冊子の「顔」とも言える大事なもの。この時期になってもまだ決まっていないのは、やや心もとない。
 先にふれた「風街だより」、先月好評のうちに終えたイベントライブ《かぐやな宵》など、すべて私の一存で決めたようなものだが、結論に至る経緯はまさに電光石火の閃き。短い時間の割には、「これしかない」というタイトルだったと自負しているが、事が人様のこととなれば、そうは簡単にはいかぬ。

 ともあれ、長かった作業もいよいよゴールにむけて動き始めた気配。

2009年2月9日月曜日

必要十分

 午前中、伸び伸びになっていた某作家協会の記念誌編集作業にようやく着手。例によってインターバルを置きすぎたせいで、編集ソフトの感覚が戻るのに、しばしの時間を要した。
 転載原稿を落とし込むだけなのだが、これが予想外に面倒くさい。合計12年分ある原稿毎に微妙に文字数が違い、レイアウトをその都度微調整しないと1ページに収まらないのだ。(1年1ページに収めるのが必須条件)

 午後2時過ぎまで続けたが、とても1日では無理な作業量で、途中であきらめて遅い昼食を食べ、昨日まとめた確定申告書等の書類を出しに出かけた。
 区役所出張所、法務局出張所、税務署と順に回ったが、まだ本格受付開始の15日前なので、どこも空いている。早めに終わらせたおかげで、こちらは楽をした。


 家に戻ると、社会保険庁から2通の青い親展封書が届いている。妻と私あてで、何だろう?といぶかりつつ開封すると、「年金見込額のお知らせ」。要するに、「あなたはもうすぐ60歳なので、もらえる年金の額をお知らせしますよ」という、とても親切な案内である。
 近々社会保険庁の出先に確認に行くつもりでいたが、手間が省けた。

 少し前に「ねんきん特別便」と題した過去の年金加入記録が届いたばかりで、その時も過去の自分の加入記録が寸分の違いもなく記録されているのにちょっと驚いたばかりだが、今回も記入された金額が事前に自分で試算していた額より10%ほど多く、驚くやら喜ぶやら…。
 私も妻も10年前後の宮仕え経験があり、その間厚生年金を納めているので、今年10月からは「報酬比例分」という年金がまずもらえる。数字は書けないが、私たちにとってはかなりの額。この不況のなか、貴重な収入源である。マジメに働き、納めてきてよかったです。
 さらに妻は2年後の62歳から「定額部分」という、よくワカラナイ年金がもらえ、5年後の65歳からは、妻も私も「老齢基礎年金」というものがもらえる。
「老齢基礎年金」は自己申請すれば60歳からでももらえるが、金額が極端に減らされ、それが生涯続くので、ギリギリまで耐えるのが得策。
 一寸先は闇のご時勢だが、できるならば「老齢基礎年金」は65歳までガマンして満額もらうのが理想。そのためには日々ストレスをためず、健康に留意して少しずつでも働き続けることか。

 仮に夫婦で首尾よく満額もらえた場合の額は、世間一般の基準からすればスズメの涙に過ぎないが、現状の「縄文な暮し」を粛々と続けてさえいれば、私たちにとって必要十分な額なのであった。

2009年2月7日土曜日

程々につましく

 青色決算書の下書きが終わったので、いよいよ清書しなくてはならないが、折悪しくいつも使っているボールペンがインク切れ。ボールペンは100円ショップの安物だとすぐに切れたり汚れたりするので、1本125円もする私にしては高価な品を使っている。
「三菱ユニボール・シグノ極細0.38mm」がそれで、替芯は1本68円。替芯1本で毎日使っても1年は軽くもつが、すでに4本目に突入した。

 先端が製図ペンのように細く、インクが液状で全く粘りつかないので、書き味は非常によい。毎日の現金出納簿はもちろん、青色決算書類や確定申告書の類いは、すべてこれで書いている。


 近くのホームセンターでしか売っていないのでわざわざ買いに行った。帰宅後、夕方までに決算書の清書を無事終えた。明日以降、確定申告書の下書きと清書の作業に入るが、順調に進めば、来週早々にでも提出できそうだ。

 本来、確定申告の受付は2月16日以降だが、私の場合は個人事業のデザイナーなので、大半の売掛金が取引先から10%源泉徴収されて支払われる。つまり、普通のサラリーマンと何ら変わりなく、確定申告すると事前に支払った税金が、かなりの割で還付される仕組み。
 還付の場合は2月1日から受付けてくれるので、提出が早ければ早いほどお金の戻りも早いのだ。元々は自分の稼いだお金なのだが、前年の売り上げの約10%がこの時期に不意に戻ってくると、妙に得をした気分に毎年なるから不思議。
 ちょっと気になって調べてみたら、独立後の過去26年で最短で確定申告書を提出したのが、平成14年(2002年)の2月7日。やはり仕事がなくて苦しんでいた時期で、暇にまかせて書類作りに精を出し、少しでも早く還付金が欲しかったのだろう。

 今年もその時以上に厳しい世情だが、この記録を破るまでには至っていない。たいして仕事はなくとも、趣味に関わる雑事に忙しいせいだろうか。
 しかし、それはそれでよい。大学生が二人も家にいた7年前とは生活状況が違っている。中年夫婦二人、程々につましく楽しく生きてゆければよいのである。

2009年2月6日金曜日

かぐやなDVD

 昨夜はフォーク居酒屋「ありがとう」で実施の青木まり子さんのライブに行き、弾き語りの真髄を十二分に堪能したあと、二次会には出ずにトンボ帰り。マスターからいただいた《かぐやな宵》のDVDのダビング作業をさっそくやった。

 休憩時間などがカットされて撮影されているので、映像は2時間弱。非常によい画質で、音源はカメラ本体に内蔵のマイクからとっていると思われ、CDに焼いたミキサー直どりの音よりも会場の音が、よりリアルに入っている。
 しかし、それが逆に絶好のライブ感となっていて、CD音源やFM放送とは全く趣きが異なる。ダビングには1枚6~7分かかり、全部で10枚やったのでそれなりの時間を費やしたが、ついついまた見入ってしまった。
 ビデオカメラは持っていないので自分の歌う姿などほとんど見たことはないが、落ち着いてよく話し、よく弾き、そしてよく歌っている。歌っているとき、上体にほとんどブレがないことに気づいた。たぶんこれは良いことなのだろう。

 ダビングの待ち時間に、かねてから準備してあったオリジナルDVDラベルをていねいに貼る。すべての作業を終えたら、時計は朝の4時であった。


 明けて今日、メンバーに依頼されていた分を梱包し、メール便でまとめて送る。これで《かぐやな宵》のプロデュース作業はすべて終わった。結構大変ではあったが、充実した日々だった。よい思い出が記憶の底に刻み込まれた。
 残っていた確定申告書の作成を続け、ほぼ終わりかけたころ、妻が職場の友人Yさんを連れて帰ってきた。先日もライブ音源のCDを差し上げ、いまだに何度も聴いて下さっているありがたい方である。これはよいタイミングと、さっそくライブ映像を通しで見てもらう。感想は私のものとほぼ同じで、とても喜んでいただいた。
 鑑賞会の終わり頃、ライブのメンバーだったNさんがDVDを直接取りにきた。仕事の帰りだそうで、連絡をメールで読んで、すぐにでも見たくなったそう。分かりますよ、そのキモチ。

「準備」「本番」「ライブ録音」「FM放送」「ライブ映像」等々、本当にいつまでも楽しませてくれるライブである。

2009年2月5日木曜日

夢の数値

 この冬3度目の灯油を給油した。給油量は271.4Lで、前回入れてから41日経っているから、1日あたりだと6.62L/日の消費量となり、ほぼ去年なみ。
 11月上旬に給油した分204.6Lは、4~10月までの給湯と若干の暖房用となるので、11月以降の純粋な冬の給油量合計は510.5L。11月上旬の分を加えても715.1Lとなり、次回予定している3月末の給油量は例年250L前後なので、余程のことがない限り、夢の数値である「暖房、給湯を合算した年間灯油消費量1,000L以下」が達成できそうである。

 これは北海道の戸建住宅平均値のおよそ半分で、南西の角に大きな窓を設け、日射の恩恵を受けるように工夫した成果であろう。(日影計算もちゃんとやっている)太陽が出ているときはマメにブラインドを全開にしているのも大きい。
 灯油の価格も59.8円/Lまで下がり、この冬払った灯油代の合計はまだ5万円以下。厳しい金融不況の折、本当に助かる。


 依頼されていた飲食店のメニューの仕事は多少の修正があったが、午後に印刷まで終えた。その印刷の過程で、これまでずっと困っていたある問題の、画期的な解決策を見つけた。
 OSをXに上げてからずっと困っていたのが、フォントの印刷問題。ソフトによってまちまちだが、ソフトによっては特に細かい文字の印刷がきれいにできない。いろいろ調べても理由がよく分からず、やむなくその都度古いOS9を起動し、そこから印刷していた。

 前述のメニュー、ポスター、名刺、CDラベルなど、細かい文字を印刷する場面は非常に多いが、問題はOS9はいずれ消え去るOSであること(現に最新のOS10.5からでは起動不可能)さらにOS9対応のプリンタも市場から消えつつあることだ。
 最新フォントを買えば解決されるかもしれないが、この不況でそんな余裕などない。
_昨夜未明、テキストを含む画像を「pdf」という形式で別名保存し、pdfから直接印刷してはどうだろう?とふと思いついた。
 pdfからの印刷設定は癖があり、かなり苦労したが、見事に最新OSでのクリアな印刷に成功した。これで環境が変化しても、同様の手段で対応できる。フォントもソフトも当分は手持ちのままで済む。ありがたや。

 ずっとOS9のソフトを使っていた音声編集もOSX対応ソフトを最近使い始め、非常に使いやすい。最後の「牙城」だったフォント印刷問題が解決し、いよいよイニシエのOS9から完全卒業となるかもしれない。

2009年2月4日水曜日

節約術

 先月末、歯科医院の近くにあるベスト電器に久しぶりに寄ってCDラベルをまとめ買いした折、「2月になったら、ぜひご利用を…」と、2月中のみ有効の500円値引券をくれた。
 なんでも、2,000円以上の買物をすると、無条件で500円値引いてくれるとか。まるでキツネにつままれたような話だったが、今日はその歯科に行く日だったので、その券を握りしめ、半信半疑で店員に子細を確かめた。

 すると、間違いないらしく、たとえば2,100円の買物をしても支払いは1,600円でいいという。喜んで、いつもはヤマダ電機で買うプリンタのインクとDVD媒体をまとめ買い。合計でおよそ2,200円だったが、払ったのは1,700円だけ。
 計算するまでもなく、5%ポイント還元のヤマダ電機と比べても、かなりの得。しかも、金額が2,000円に近いほど得をするという不条理で、いくら不景気で庶民のサイフのひもが固いからといって、本当にこれでいいのか?ベスト電器。


 節約に関するさまざまな「技」は、一通り会得していると思っていたが、この種の割引は初体験。しかも帰り際に、「よろしければ来月も…」と、店員は3月中有効の500円値引券を、またまた握らせてくれるではないか。
 プリンタインクや用紙類はいわゆる「消耗品」というやつで、定期的に補充せざるを得ない。安ければ安いほどいいわけで、こうなれば値引券をくれる限り、ベスト電器に通い続けてもいい気分になってきた。だって、得なんですから。
 これで思い出したが、何かの用事があって、都心に車で出かけたとしよう。安い駐車場で、20分100円ほどが札幌では相場。このとき、都心にあるヨドバシカメラの駐車場を使い、1,000円以上の買物をすると、1時間の駐車料がタダになる。
 今日買ったプリンタインクなどは量販店で勝手も、1本840円もする。これにちょっとした小物を加えるか、単純に2本買えば、すぐに1,000円は越える。買物は数分で済むから、そこから歩いて本来の用事を1時間以内に済ませればよい。

 節約術としては初歩の初歩だが、普通に駐車場を使えば300円。この差は大きいよ。例によって、金よりも時間が貴重、という裕福な方には無縁の話です。

2009年2月3日火曜日

ご利益

 スーパーのデリカ(総菜)部に勤める妻は、クリスマス、年末、土用丑の日に並んで、今日の節分が非常に忙しい。昼食のオニギリと珈琲入りのポットを持参し、朝早くから出かけた。
 クリスマスは鶏の揚げ物、年末はオセチ料理、土用丑の日はウナギの蒲焼きでそれぞれ忙しく、まさにお店の書き入れ時なのだが、節分で忙しくなったのはごく最近のことで、「恵方巻き」と呼ばれる巻き寿司を作るためだ。

「恵方巻き」とやらに何のご利益があるのか、よく分からない。節分に寿司を握って吉方を向き、丸呑みにしたところで運が開けるかどうかは極めて疑わしく、せいぜい喉に詰まらせて救急車で運ばれるのがオチのようにも思えるが、ともかくも売り手側が仕掛けた戦略に、庶民はたやすく便乗してしまうらしい。


 実は2週間ほど前、「研修」と称して妻が終日家にいなかったことがある。夕方、疲れ果てて戻った妻の手に、12本の巻き寿司。そう、「恵方巻き」を作る研修だったのだ。
 研修で作った寿司はタダでもらったとかで、朝昼晩寿司ざんまいし、3日もかけてようやく片づけたが、果たして今日も写真のような寿司パックを抱えて帰ってきた。
 今回はタダではなく、普通にお金を払ったという。いわゆる「ノルマ」という代物で、宮仕えであっても独立自営業であっても、この種のノルマの類いはあちこちに存在する。

 最近はなくなったが、かって私も大手広告代理店経由で仕事をいただいていた時期、年間かなりの額の「広告ノルマ」の割り当てがあった。大手マンション業者の広告の仕事を一手に請け負っていた知人に至っては、何とマンション1戸をノルマとして買った(買わされた?)という。
 本来の営業努力とは無縁の話で、個人的には好きな世界ではない。しかし、金融大不況に陥っている車業界や電機業界が、こぞって「自社製品買い」という名のノルマを社員やその家族に課しているというニュースを聞くと、ああそうでしょうな…、と妙に納得せざるを得ない。

2009年2月1日日曜日

家事分

 終日風速10メートルを越す強い風が吹き荒れた。気温も低く、一日中マイナス。このところの温暖な陽気はどこへ?だが、本来いまごろは一年で最も寒い時期。これが普通で、そう簡単に春になってはたまらぬ。
 月末と並んで月初めも実は忙しい。近隣のドラッグストアが全商品5%割引をやるからで、冷たい風のなか車を出した。

 発泡酒24缶、日本酒1.8L、トイレットロール16個などをまとめ買い。5%割引のおかげで、普段よりも190円安く入手。この積み重ねが実はかなり(相当?)大きいのである。
 充分な収入に恵まれているシアワセな方々には、無縁の話ですが。


 買物の前後、決算書の転記作業を黙々とやる。夕方までに3項目を転記し、それぞれの経費の「家事相当分」という数値を按分し、経費から差し引く。
 按分の割合は項目によって異なるが、たとえば住宅に関連する項目は50%にすることを税務署から指導されている。
(青色申告を届けた年に、1年間の無料指導をしてくれる)

 自宅で仕事をやっていると、この「家事分」と「事業分」の境界が実にあいまい。たとえば、仕事の客がくると珈琲やお茶を出すが、この珈琲やお茶代も実は経費である。しかし、経費として計上した記憶はほとんどない。
 自分でも毎日飲むし、他の食材と一緒に買ってしまうので、領収書の区別が面倒。あれやこれやで、つい忘れてしまうのだ。年に一回くらいは「雑費」として経費計上してもいいかな。
 いきものがかりの「ブルーバード」を何度か練習したが、けっこう難しい。なかなか「きよっぺ」のようにはゆかぬ。張り合う気はありませんけど。
 普通にストロークでまず歌い、その後ガラリ編曲して、じっくりとアルペジオ奏法のスローでも歌っみた。どっちがいいかは、悩ましい選択だ。