2016年5月31日火曜日

アマゾンで返品

 1週間前に送料無料対策としてアマゾンでまとめ買いした5商品には、新しいギターシールドケーブルが含まれていた。
 5年使って接触不良が起き始めたケーブルの買い替え更新だったが、これまでの直径8ミリのケーブルより一回り細い5.5ミリにしたので、しなやかで軽く、使い勝手が向上した。さっそく本番のライブで使ったが、なぜか途中で音が途切れる。
 せっかく買い換えたはずが、またまた接触不良か?あるいは、PA側の接点不良か?と疑ったが、ひとまず最初のライブはなんとか乗り切った。

 ところが2度目となる昨日のライブで、またしても同様の症状が出た。PAが乾電池式に変わったせいかと思ったが、抜き差しすると復帰する。しかし、歌の途中でまた途切れる。こんな症状を繰り返した。
 原因が分からず、苦肉の策でジャックを反転させてみたら、どうにか音は出るようになった。



 帰宅後、再度の検証を試みる。PA側の問題かと、交流電源のPAにつないでみたが、今度は全く音が出ないばかりか、ブ〜というノイズが出るばかり。症状は悪化している。
 試しに他に3本あるシールドケーブルに換えてみたが、どのケーブルでも普通に音は出る。消去法で原因ははっきりした。買ったばかりのケーブルが不良品のようだ。
 伝票を調べると、「返品受付センター」にアクセスすれば、詳しい返品の方法が表示されるらしい。
(自分のアカウントサービスから「注文履歴」でたどってもよい)

 さっそく手続き開始。アマゾンでは多数の品を買っているが、過去に一度だけマーケットプレイス(アマゾン以外の出品者)で買って動作しないケーブルジャックがあり、返金してもらったことがある。
 そのときは商品は返品せず、廃棄処分することになった。しかし、今回はアマゾン自体が相手で、不良品は必ず返品する必要がある。


 同じ商品に交換してもらう方法と、完全に返品してお金も返してもらう方法とがあったが、やはりケーブルは欲しい。熟慮のすえ、交換を選択した。
 不良品の場合は、着払いで商品を返送できる。手続きすると専用のページが表示されるので、プリントアウトして住所ラベルはそのまま箱に貼る。返品用のバーコードも切り取って商品に同梱する。
 日本郵便の専用電話番号が表示されるので、電話するとただちに集荷に来てくれた。着払い伝票は日本郵便側で準備してくれて、面倒はない。費用の負担もない。

 午前中で全ての手続きが終わり、交換商品はすでに発送済み、とのメールがきている。初めての経験だったが、さほどのストレスなく、作業は簡単に終わった。
 あとは新たに届く商品に、再度のトラブルが起きないことを祈るのみだが…。
(その後到着した交換品は問題なく使えてます)

2016年5月30日月曜日

「古城」が受ける不思議

 5月6度目のチカチカパフォーマンスに参加。たまたま空き枠があったので、急きょ前日夕にエントリーしたが、月のエントリー記録をまたまた更新した。
 介護施設系も含め、5月は都合9度目のライブとなるが、人生歌えるうちが華、そして歌える場があるうちが華である。

 平日の昼にチカホで歌うのは久しぶり。12時10分前に家を出て事務所で手続きすると、珍しく私が一番乗りだった。ただちに設営し、13時5分から歌い始める。平日にこんなに早くから歌ったことはかってないし、家を出てわずか1時間15分後に歌い出すのも記憶にない。
 この時間帯の聴き手の傾向がいまひとつ分からず、中高年層を期待して、普段チカホでは歌わない懐メロ系を中心に、30分で10曲を歌う。(※はリクエスト)
「丘を越えて」「君恋し」「ここに幸あり」「黄昏のビギン」「蘇州夜曲」「月がとっても青いから」「夢一夜※」「小樽のひとよ※」「星の流れに」「リンゴの木の下で」


 昼休み直後で時間的に早すぎるのか、人通りは少なめ。チカホではほとんど歌わない曲のオンパレードで、いわば「シニアメニュー」だったが、反応はいまひとつ。関心を示す人はいても、滞留時間が一様に短い。
 それでもじっとガマンして当初の路線はキープした。

「蘇州夜曲」でようやく立ち止まる人が現れる。同年代と思しき女性がオリジナルCDを手に近寄ってきたので、曲間で声をかけた。
 あれこれ話すうち、市内の老人ホームで働く職員さんと分かる。道理で懐メロに関心があるはずだ。しかしリクエストは懐メロではなく、「夢一夜」。

 歌っていると別の高齢女性が近寄ってきて、並んで聴いている。この女性からは「小樽のひとよ」のリクエストが出る。2人が親しげに語り合っているので、てっきり親子かと思いきや、単なる通りすがり同士だった。
 この種のことは普段からよくある。どうやら「同じ路上シンガーに関心を持って立ち止まる」という共通点があると、その場で親しくなる傾向にあるようだ。
 同年代の女性はCDを2枚セットで買ってくれた。案内状も渡し、機会があればぜひ施設にも呼んでください、と言葉をかける。
 第1ステージを終えて20分ほど休憩し、その間に持参のオニギリを食べる。この日は私を含めて2組がエントリーしていたが、共演パフォーマーは広場に現れない。全体のタイムロスを減らすべく、続けて演ってしまうことにする。
 13時55分から第2ステージ開始。30分で10曲を歌う。

「ラストダンスは私に」「ラ・ノビア」「ラブ・イズ・オーヴァー」「ラブユー東京」「古城※」×2回「ワインレッドの心」「ビリーヴ」「さんぽ」「大空と大地の中で」

会場に通ずるガード横の遊歩道をひたすら歩く

 第2ステージは「ら」から始まる歌を適当に並べた。いつも50音の上位を歌う傾向が強く、たまには下位にある歌にも光を当てよう…、といった単純な理由だった。
 これまでの開催時間と同じ時間帯に差し掛かり、人の集まりはまずまずよくなった。やはり14〜15時あたりが集客的にはよいのか。
 中ほどで40代くらいの男性から、「椰子の実」か「古城」を、とのリクエストが出る。どちらもレパートリーにあるが、「椰子の実」は裏メニューで、検索にやや時間がかかる。
 リクエスト一覧にあった「古城」を歌うことになったが、いざ歌い始めると、広場のあちこちから湧き出るように人が集まってきて、歌いながらも当惑した。
 歌い終えても10人ほどの人がその場を去らず、その中の中年女性がついと近寄ってきて、「いまの曲を最初からもう一度歌って欲しいのですが…」と請う。求められて同曲を2度歌うことは時にあるが、続けて2度は稀。しかし、ありがたくお受けした。

 この曲は以前に介護施設で一度だけリクエストが出たことがある。調べてみたら、チカホでも1年前にリクエストをもらっていた。
 地味な曲と思っていたが、なぜこれほど受けるのか。もしかすると曲間に漂う諸行無常感が、閉塞した社会を生きる現代人の琴線を揺さぶるのだろうか。
 三橋美智也は幼少時から好きで、影響を強く受けていることは間違いない。もっと積極的に歌ってみようか。
 ステージ後半に差し掛かったころ、休日でもないのに、3〜4人の子供が突然マイク前に集まってきた。運動会シーズンなので、月曜が代休だったのかもしれない。
 興味深げにじっと見ているので、声をかけて「キッズメニュー」から急きょ2曲を歌う。お母さん2人も合流して、突発的なシングアウトとなった。
 この日は冒頭の懐メロから始まって、終盤のキッズメニューと、バリエーションに富んだ臨機応変の内容だった。

「さよなら〜」「ありがとう、またね」と声をかけあって、子供たちと別れる。ちょうどそのとき、共演パフォーマーが広場に現れたのが目に入る。ラスト1曲を歌ってステージを交代した。
 早めに会場入りしたこともあって、この日は待ち時間ゼロの効率のよいパフォーマンスだった。売上げもまずまずで、開催時間の拡大に伴う「平日の早い時間帯」というのは、自分には合っている気がする。

2016年5月28日土曜日

手探り病院ライブ

 札幌の南東に位置する近郊都市に歌いに行った。私には珍しい病院訪問ライブで、かなり前からネット経由で依頼されていた。
 千歳空港へ向かう際にいつも通る道沿いにあり、中に入ったことはないが、病院の存在は知っていた。自宅から遠いこともあって事前の現地調査はせず、打合せは電話だけ。
 平均年齢80歳の入院患者が対象で、懐メロを中心に演って欲しいという先方の希望。初めての場でもあり、冒険はせずに老人ホームむけのオーソドックスな構成で臨んだ。
 50分弱で先方に到着。玄関ホール横にあるロビーが会場で、開演までには20分あったが、早くも患者さんが集まり始めていた。
 予定では14時開始だったが、10分前に準備が整う。集まった患者さんは20名ほどで、全員が車椅子。サポートする職員さんも10名ほどいた。
 そのまま待っていただくのも心苦しく、こちらから申し出て開始を10分早めてもらった。先方の希望通り、30分で11曲を歌う。

「憧れのハワイ航路」「バラが咲いた」「お富さん」「二輪草」「二人は若い」「高校三年生」「浜辺の歌」「旅の夜風」「瀬戸の花嫁」「月がとっても青いから」「青い山脈」


 歌う前から漠然とした予感はあったが、聴き手が非常に大人しい。看護師さんを始めとする職員さんもこの種のライブに慣れていない様子で、場を作るのは困難を極めた。
 聴き手参加型の曲である「お富さん」や「二人は若い」に対しても、場の反応はごくわずか。1曲毎の拍手も弱々しい。
 何らかの病気を抱えている方々ばかりなので、あまり無理を求めることはできない。途中からは単純に聴いていただくことにポイントを移し、淡々と歌い進んだ。

 それでも叙情性の強い「瀬戸の花嫁」で、聴き手が少し反応する気配を感じた。しかし、ライブはすでに終盤である。いかにも立ち上がりが遅い。
 ラスト2曲はニギヤカ系の定番曲だったが、この日一番の盛り上がりだった。
 終了後にちょっと余韻が残り、アンコールが出そうな雰囲気もあった。すると進行の方が、「もしリクエストがあれば、お応えいただけますか?」と尋ねてくる。
 リクエストよりも短めのアンコールがこの場には相応しい気もしたが、ともかくも場から募ると、「曲名は分からないが…」と前置きし、出だしの部分を歌い始める一人の女性がいる。「お〜い、…さん」と。
 一瞬「お〜い中村君」かと思ったが、微妙に違う。「お〜い、船方さん…」つまりは、三波春夫の「船方さんよ」である。曲は知っているが、あいにくレパートリーにない。必死に記憶をたどり、1番だけを無伴奏で歌ってさし上げる。とりあえず場は繕った。

 延べ500回を越える弾き語り活動のなかで、病院で歌うのは今回を含めてわずかに4回目。いずれも苦戦した記憶しかなく、まだまだ手探りの段階といえる。終了間際にかすかな手応えも感じたが、さらなる経験値の積み重ねが必要のようだ。

2016年5月27日金曜日

花爛漫

 ライブに追われてしばらく足を運んでなかった近隣の大規模公園、百合が原公園に妻と行ってきた。
 夏少し前なので、ラベンダーやバラはまだツボミもなく、芍薬は小さなツボミ状態。明後日が最終日のライラック祭りにふさわしく、白や紫のライラックが満開だった。

 お目当ては東端にある藤棚。過去の記録だと、そろそろ見頃のはずだった。車は西端の駐車場に停めたので、ひたすら歩く歩く。膝の弱い妻だが、このところ努めて歩くようにしているせいか、かなり歩けるようになった。


 途中、朱と黄色のサツキがあまりに見事なので、つい撮影に夢中になっていたら、待ちきれなくなった妻が姿を消してしまった。ひと足先に藤棚に向かったらしい。
 遅れて私もたどり着くと、こちらもまさに満開。一部の花がハラハラと散り始めていて、それが石畳の床を美しく彩っている。これほど見事な藤は、過去に一度あったかなかったか。
 帰路は別ルートを通ったが、紅花栃の木やハンカチの木が満開だった。

 風もほとんどなく、晴れ上がった陽気の割には、散策する人の姿はごくわずか。花爛漫の世界を一人占め、いや、二人占めである。


 家に戻ったら、先月ロビーコンサートで歌った「生涯学習センターちえりあ」から、郵便が届いている。当日のライブ映像が入ったDVDで、さっそく観せてもらったが、これがなかなかの出来映え。

 演奏者の技量はさておき、複数あるカメラの映像を巧みに構成していて、マルチフレームやスーパーの使い方も本格的。
 センターに登録のボランティア・スタッフが作製したそうで、当日私も言葉を交わしている。私と同年代の方々と思われるが、アマチュアでもここまでやれるのかと驚く。
 もしやと思って検索してみたら、YouTubeにもアップされていた。(YouTube掲載は事前提出書類で確認済み)関心のある方は、下記にてご覧ください。
(全30分のうち、15分の縮小版です)

《第83回ちえりあロビーコンサート/2016.4.9》

2016年5月26日木曜日

解けたカウントの謎

 大変な手間と時間をかけ、ヤフージオログからBlogger(ブロガー)へ、ほとんど手作業で2500記事を移したのが、ちょうど2年前のこと。
 グーグルの提供するブログで無料。しかも広告がなく、シンプルなデザインも気に入ってるが、唯一不満だったのが、「自分のページビューがカウントされてしまう」という点。

 設定では「自分のビューをカウントしない」というオプションがあり、ちゃんとチェックを入れてある。しかし、なぜか自分でブログを表示させると、1カウントされてしまう。
「プレビュー」というコマンドで、実際のレイアウトを投稿前に確認可能だが、調べてみるとこの作業でもカウントされてしまうようだ。
 コメント欄を設けていないので、他からのアクセス数やその内容は、ブログの方向性を探るうえで貴重なデータになるが、ブログの管理や編集をするたびにカウント数がどんどん増えてしまうのでは、正しい解析ができないことになる。
 問題の原因が分からず、ずっとモヤモヤしていたが、ついにその解決方法にたどり着いた。


 ネットで検索してみたら、同じ悩みを抱えている人が多数いて、その解決手段もほぼ同じだった。代表的なものは下記のサイト。(貴重な情報に感謝します)


 これによると、Google Chromeの「拡張機能」を使って、Cookieなるものを制御すればいいらしい。ただちに指示通りの拡張機能をインストールし、Cookieを追加して設定を変更した。
 さっそくテスト。しかし、全く改善されていない。Google Chromeの設定を確認しても、直っていなかった。なぜだ…?
 しばし考え、再度の検証。根本的な原因は、Bloggerのアメリカサイトから日本の専用サイトへの連携がまずいので、設定が反映されないということらしい。
 つまり、アメリカ版であるBloggerの管理画面からCookieの設定を追加してもダメで、日本版のサイト、つまりは自分のブログを表示させたうえで設定変更する必要があるのではないか…?

 さっそく試みる。今度は成功だ。プレビューはもちろん、直接ブログを表示させても、全くカウントは動かない。解決に2年もかかったが、ようやく謎が解けて身も心もすっきり。

2016年5月25日水曜日

ボタン電池の強制転用

 妻が最近になって運動不足を気にし始め、携帯に内蔵の万歩計をときどきチェックしている。

 厚生労働省の調査によると、日本人の歩数平均値は男性7000歩、女性6000歩くらいだそうで、妻の場合はがんばって歩いた日でも7000歩くらい。外出しない日は携帯を身に着けないのでデータがないが、おそらくは2000歩くらいではないか。
 平均には遠く及ばないので、仕事を辞めてしまったいま、健康面が不安だ。少しでも口実をもうけて、外出する必要がある。
 妻に感化され、私も6年前に100均で買った万歩計を取り出してみた。LR1130のボタン電池で動くが、買って2年くらいで電池が切れ、そのまま放ってあった。
(私の携帯に万歩計機能はなく、万歩計アプリがあるらしいスマホも所有せず)

 LR1130の電池は汎用性が低く、手持ちがない。わざわざ万歩計のためだけに買うのも面倒で、調べてみると値段もそれなり。100均で新たに万歩計を買い直すほうがマシである。
 もしかして他のボタン電池が転用できるのでは?と思いついた。さっそく試してみる。


 LR1130の仕様を調べると、電圧1.5V×容量40mAh。ここで大事なのは電圧で、これが同じなら他のボタン電池でも使える可能性が高い。
 ストップウォッチに使っているLR44を調べると、1.5V×100mAh。直径もLR1130と同じ11.6だ。外してケースにはめてみると、いきなり万歩計が起動した。使える。
 しかし、残念なことに2ミリほど高くて蓋が閉まらない。テープで止めれば使えないことはないが、いったん保留にする。
 次に100均で買ったイルミネーションで使うLR41に目をつけた。以前に10個137円でまとめ買いしたが、未使用品が5個残っている。仕様は電圧1.5V×容量25mAhでOKだが、問題は直径で、わずか7.9しかない。試しにケースに入れてみるとブカブカだが、ちゃんと起動はする。

 高さがほぼ同じなので、端子に押し付けた状態で隙間を絶縁ビニールテープできつく埋めてみた。蓋を閉めると動かなくなり、どうにか使えそうな感じだ。捨てなくてよかった。
(この種の強制転用が効かないボタン電池もありますので、お勧めはしません。真似される場合は各自の判断で)

 

 この状態で朝から装着し、草刈り作業中もずっと腰ベルトにはさんでいた。一歩も外出しなかったが、この記事を書いている時点で、カウントは3671。家の中にいて階段を昇り降りしたり、家事雑事をしているだけでも、それなりに歩数は稼げる。
 おそらく寝るまでには500カウントほど加算されるはずで、マメに動いていれば特に意識しなくとも、4000歩強は歩いていることになる。(就寝時に4205を記録)

 昨秋から日中はずっと立ったままパソコンをするように切替えたので、健康面では散歩に匹敵する。これなら仮に一歩も外出せずとも、そう不健康な生活でもなさそうだ…と、ちょっと安心した。

2016年5月24日火曜日

中高年受難時代

 平日90円回転寿司を食べに妻と出かけたが、席に着いてすぐに頼んだはずの寿司2皿が、案内があっても「注文品」と記された空の台しか流れてこない。過去にも何度か経験があったが、自分では注文せずに、他が注文した美味そうな寿司が流れてくると、勝手に「横取り」をする不逞の輩がいる。またやられた。
 空き皿でカウントするシステムなので実害はないが、すぐに追加で6皿を一気に注文。隣の席にいる中高年3人組がアヤシかったが、確信がないので黙っていた。
 しばしして、追加で注文した4皿が流れてくるのが見えた。同時に「まもなく○○番にご注文の品が参ります」と、液晶表示とアナウンスがある。すると、アヤシイと睨んでいた隣の3人組がまたしても次々と「横取り」しているではないか。
 店員を呼ぼうかと一瞬思ったが、面倒なので立ち上がって直接アピールした。
「その寿司、私たちが注文した分ですよ。いま液晶パネルでちゃんと案内もありました」

 もし揉めたら店員を呼ぶ構えだったが、案外素直に納得して寿司の皿は渡してくれた。どうも食べるシステムを理解していない様子だったので、「このタッチパネルで寿司を選んで注文し、番号案内があったら受け取る仕組みなんです」と、教えた。
 3人の中の女性が納得できない様子で、店員を呼んで問い詰めている。しかし、当然ながら私と同じ説明。「ちゃんと注文したのに、寿司がこない」などと訴えていたが、店員が液晶で確かめても、注文履歴はゼロのようだった。
「選んでも数を指定して注文ボタンを押さないと、寿司は流れてきません」と店員が教えている。要するにタッチパネル方式の注文システムが使いこなせていないのだ。


 その後店内には、注意を促すアナウンスが2度にわたって流れた。「他の方が注文した品を取らないように」と。気まずくなったのか、3人組はそそくさと帰ってしまった。
以前のような対面方式の寿司屋ならあり得ないトラブルだが、安さや合理性を追求してゆくと、どうしてもこの種の問題が出てくる。
 帰路、低価格スーパー「トライアル」に立ち寄ったが、ここでも先週から完全セルフレジ方式が採用されていて、まだ操作に多少の戸惑いがある。
 レジに全く店員がいないので、カゴから商品を出してバーコードを調べ、自分でPOSに読み取らせる。うまく読み取れると「キュイ〜ン」という特徴的な音が響き、通した商品は別の専用カゴに自分で移す仕組み。

 両方のカゴは重量を厳密にチェックしているらしく、先週は妻がPOSを通した直後の商品を自分の袋にしまったとたん、「いま取った商品を元に戻してください!」と、警告が流れた。
「精算も済んでいない品を、勝手に自分の袋に入れるな」という、ごく当たり前の理屈だが、対面方式だとそう大きな問題にはならなくても、無人システムだと即座に万引きを疑われる。

 この日はバーコードのない野菜や魚も買ったが、こちらはなぜか種類も数も「自主申告」方式である。しかし、同様に重さで不正をチェックしてる可能性が高い。ゴマカシなど不可能であろう。
 時代はすごいスピードで進んでいるが、自分たちも含めて中高年はとてもついて行けない印象がする。デジタル機器に対応できない中高年世代は金を払って誰かに頼るか、世の中から落ちこぼれるしかないようだ。

2016年5月23日月曜日

アマゾンでまとめ買い

 先月6日でアマゾンの送料無料サービスが終わりを告げ、原則として1点350円の送料がかかるようになった。その対策をこのブログでもいくつか挙げたが、最も現実的と思われた「送料無料が適用される合計金額2,000円になるまで、欲しい商品をストックしておく」を今回使った。
 年に1〜2回買っている定番消耗品をベースに、時に応じて必要になる商品を事前に「ほしい物リスト」に入れておく、というのがその手法。緊急性の順位づけなど、難しいファクターもあるが、今回まとめ買いしたのは、以下の商品。

1)0.12ミリ厚A4マット紙250枚:10年近く前に買った用紙の在庫切れ
2)ギターシールドケーブル5M:接触不良による買い換え更新
3)A4 FAX用紙:数年ぶりの在庫切れ
4)厚手両面A4スーパーファイン用紙50枚:オリジナルCD歌詞カード用
5)フォークギター弦Light×3セット:ギター消耗品

 合計金額が3,200円となり、送料のほか本来なら「配送料」なるものが350円加算されるはずが、全て無料扱いとなった。


 1)〜3)が長いスパンによる在庫切れや買い換えの類いで、5〜10年に一度くらいの頻度でしか発生しない。対して4)〜5)は年に1〜2回の短い間隔で発生する定番消耗品。
 このほか今回は含まれていないが、衣類やPC関連品など、1回限りで必要となる商品もある。これらをうまくやり繰りして、合計金額2,000円をクリアしたい。
 これまでは、「年に1〜2回の短い間隔で発生する消耗品」は面倒を避け、まとめ買いしてきた。しかし今後はいつ急な買物が発生するか分からない。そこで最低限必要な数だけを注文し、新たに必要な品がでたときに、また追加して金額調整する作戦だ。

 同じ定番消耗品に属するCDメデイアやCDプラケース、プリンタインクも在庫が少なく、これまでなら一緒に注文していただろう。しかし、やや緊急性が低いので、同じ理由から「暫定ストック品」扱いとした。
 ちょっとみみっちいが、これまでパスしてきた「合計金額2,000円以上の場合しか買えません」という限定品も、今後は買いやすくなる。物は考えよう。

2016年5月22日日曜日

チカチカ100回目

 5年前にライスセンスを取得して以来、通算100回目のチカチカパフォーマンスに参加した。100回は単なる通過点に過ぎないが、ひとつの節目であり、ひそかに目標としてきた数値だったので感慨深い。
 プロのパフォーマーだと集中的に演って100回を達成することはそう難しくない。しかし、私の場合は単なるアマチュア還暦シンガーで、気分と体調とスケジュール、そして広場の空き枠が合致したときにしか演らない。
 達成に丸5年もかかった所以だが、その間ほぼ月2回のペースでコンスタントに歌ってきた。その点に限れば、(よくぞ続けた)との自負はある。

 5月はこれで5回目のエントリーとなり、そもそも月に5回演るのは初めてのこと。当日リハーサルを極力抑えるなど、年齢や体力に応じた省エネ的ライブへの臨み方も少しずつ会得しつつある。
 12時に家を出て、久しぶりに地下鉄経由で広場に向かった。都心近くの量販店駐車場だと最初の3時間までは無料だが、以降は30分200円の駐車料金が重い負担となる。
 他のパフォーマンス時間が計算できず、待ち時間が予想よりも伸びると、想定外の費用がかかってしまう。1ステージ限定ならともかく、2ステージ演るつもりならば、定額の費用負担で済む地下鉄経由が得策だ。

 広場到着は13時ころで、共演パフォーマー2組と調整の結果、13時45分から演ることになる。およそ30分で10曲を歌った。(※はリクエスト)

「チキ・チキ・バン・バン」「さんぽ」「ドレミの歌」「ビリーヴ」「ボラーレ」「オー・シャンゼリゼ」「釜山港へ帰れ※」「星の流れに※」「ブルーライト・ヨコハマ※」「津軽海峡冬景色※」


 日曜なので子供連れの集客を期待して「キッズメニュー」で臨んだ。人が集まるまでの時間を短縮するべく、冒頭は調子がよくてカポなしで歌える3曲をメドレーふうに歌った。しかし、なぜか子供連れは集まってこない。
 この日は天気がよく、地下通りを歩く人は普段よりも少なかった。さらには、冒頭から常連の男性客(30代?)2人が陣取って、曲に合わせて大声で歌ったり、派手に手拍子をくれたりしていた。
 場を盛り上げてくれるのは歓迎だが、度が過ぎるとある種異様な風景に他には映り、特に子供連れや女性客は敬遠する雰囲気になりかねない。

 それでも貴重な聴き手であることは確かで、ちょっと困って子供は諦め、ターゲットをずらして洋楽を連発した。
 すると、同年代と思しき中年女性が近寄ってきて、ずっと聴いてくれる。途中で声をかけると、演歌のリクエストでもいいか、と尋ねてくる。その後同じ女性から次々とリクエストが飛び出した。
 全てお応えすると、「好きな曲ばかり、ナマの弾き語りでこんなに聴けるとは」と、大変喜ばれた。路線変更がうまく機能した。
 1時間35分の待ち時間の後、15時50分から第2ステージ開始。およそ30分で8曲を歌う。

「時の過ぎゆくままに」「どうぞこのまま」「糸」「異邦人」「つぐない」「ケ・セラ・セラ※」「タッチ※」「風来坊※」

 第2ステージは子供路線を完全に捨て、平日と同じ昭和歌謡系で臨んだ。常連の男性客はずっと広場に張りついていたが、ややマニアックな曲を選んだせいか、第1ステージほどの大騒ぎには至らない。
 3曲目の「糸」を歌い始めると、多くの人が吸い寄せられるように集まってきた。しばらく歌ってなく、咄嗟の閃きで歌ったが、なぜか当たった。

 直後の「異邦人」「つぐない」で人はさらに増えた。複数の方からリクエストも出て、100回目に相応しい盛り上がり。この日は喉が絶好調で、一度つかんだ聴き手はステージ最後までつなぎとめる力が歌に宿っていたように思える。

2016年5月21日土曜日

暑いのでエルダー

 午前中から気温がぐんぐん上がって、午後には真夏日寸前の29.7度を記録。道東では各所で30度を突破した。まだ5月だが、早くも夏到来の予感。

 3日前に仕込んだエルダージュースが熟成したので、冷蔵庫から取り出して瓶に詰めた。ワインの空き瓶をいつも使うが、瓶や蓋はもちろん、濾しとるザルやヤカン、漏斗に至るまで、厳重に熱湯消毒する。
 冷蔵庫保管で3ヶ月持つが、それでも時にカビで濁りが出てしまうから油断ならない。早めに飲んでしまうに限る。


 ということで、午後のお茶は暑いこともあって珈琲ではなく、出来立てのエルダージュース(炭酸で割ったもの)を飲んだ。
 今年は早めに仕込んだせいか青臭さがなく、非常に出来がよい。利尿作用、発汗作用、リラックス効果、鼻炎緩和などの各種効能があるので、暑い夏を乗り切る薬のようなものか。

2016年5月20日金曜日

CD売れ行き復活気配

 一時は低迷していたが、最近になってオリジナルCDがまた売れるようになった。3年半前の頒布当初のような売れ方には及ばないが、コンスタントな動きで、このところ増刷に追われている。
 同じ場所の同じ時間帯に固執せず、歌う場や時間帯を幅広く選択し始めたのが「復活」の大きな理由と思われる。マンネリを打開するには、恐れずに変わってゆくことだ。

 録音やマスタリング作業、カバーデザインや印刷まで含め、一切が手作業なので、非常に手間がかかる。しかしその分原価は安く、頒布価格は低く抑えられる。
「生のライブを聴いて気に入ってくれた方のみ」という対面販売限定だが、予想を大きく越えて売れた。


ライラック八分咲き

 一時は(生の歌を聴いて買ってくれた方の期待を裏切ってはいないか…)という不安にもとらわれたが、路上ライブでも買ってくれた方に二度三度遭遇することがよくあり、
「…の曲はよかったね」「聴いているとシアワセになれる」「2枚目も欲しくなった」などと声をかけられると、やはりうれしい。こんなとき、歌っていてよかった…、と心底思える。
 在庫は多く抱えないようにしている。これまで2枚出したので、各3枚として合計で6枚が最大の在庫。路上ライブ用の頒布ケースも、ぴったり6枚が入る仕組みだ。
 今日はまとめて4枚を増刷した。ジャケットやレーベルの乾燥時間を考慮すると、作業は2日がかり。作製のための各種材料が一斉に底をつき始めたので、こちらもそろそろ発注する必要がありそうだ。

2016年5月19日木曜日

小樽運河で拍手

 小樽運河でまた歌ってきた。先月に続いてこれで2度目。月に一度くらいは歌いに行きたいが、チカホと違って場所は完全なる屋外。雨や風、そして強い陽射しなど、地下通りにはない厳しい自然の試練がある。さらには、距離的な問題によるガソリン代と駐車場代がかさむ。
 それでも行ってみたいのは、歌っていて気分のいい場であることがひとつ。そして自己責任下での基本ルールさえ守れば、始めるのも終わるのも自由で、何時間歌い続けても構わないという自由気ままさが得難いからだ。
 前回は途中でギターの弦が切れるというアクシデントに見舞われたので、今回は予備弦を持参した。前回と同じ12時に家を出て、13時過ぎに到着。車を停める駐車場も同じだ。

 まず小樽在住のギタリスト、浜田隆史さんに挨拶。いつもの場所で淡々と弾いていたが、予告なしに訪れたので驚いていた。近況はツイッターで知っているが、直接会うのは2年ぶりくらいか。
 小樽運河で20年路上ライブを続けているので、ギターを弾く姿には運河の風景に溶け込むような風格さえ漂っている。さすがだ。


 前回と同じトイレ前で歌おうとしたら、この日は多くの方が店を出していて、前回は空いていたトイレの横にも絵葉書系の店が出ている。自己紹介して「ここで歌っていいですか?」と確認したら、目の前では困るので、少し北側にずれて欲しい、と言われた。

 そこで5メートルほど北側に移動して機材を設営。目の前に階段代わりの傾斜路があり、通路がやや狭くなっている難しい場所だった。歩行の邪魔にならないよう、マイクスタンド等は背後の腰壁ギリギリに寄せ、南側に半身になって歌うことにした。
 前回と同じ13時35分から歌い始める。家を出てから1時間35分後で、地下通りにはない問題がいくつかあるにせよ、歌い出す時間は格段にこちらのほうが短い。その一点に限っても、待つのが苦手な私向きの場だ。

 この日は無風で気温も高く、現地の温度表示計は23.8度を示していた。歌うには絶好のはずが、ちょっと暑すぎた感じもする。ベストを脱ぐことも考えたが、この日は周囲のイメージに合わせたレトロ風な衣装にしたので、そのまま続行。
 そのスタイルが周囲の風景に馴染んでいたのか、たくさんの人に運河を背景に写真を撮られた。チカホではあまり例のないことだ。


 好天なので平日にも関わらず、人通りは多かった。しかし、賑わうのはレストランが集中してテラスも広く、眺めのいい南側の橋周辺。私の陣取る北側のトイレ周辺は、南から来た観光客が途中で引き返してしまうせいか集客的にはやや厳しい。だがここでは新参者なので、歌えるだけで充分シアワセである。

 暑さにもめげず、15時までのおよそ1時間25分、休憩なしのノンストップで22曲を一気に歌う。ラスト3曲は場に敬意を払って小樽系の歌で締めた。

「五番街のマリーへ」「さよならの夏」「ケ・セラ・セラ」「恋心」「ビリーヴ」「恋はやさし野辺の花よ」「ボラーレ」「花の首飾り」「ジョニィへの伝言」「涙そうそう」「大空と大地の中で」「時代」「風来坊」「時の流れに身をまかせ」「空港」「万里の河」「野ばら」「空も飛べるはず」「ハナミズキ」「石狩挽歌」「おれの小樽」「小樽のひとよ」
 前回の経験から、この場に相応しいイメージとして厳選した150曲を「小樽運河メニュー」として予め準備した。曲によって反応はさまざまだったが、この目論見はおおむね成功したように思える。
 驚くべきことに、台湾からの旅行者と思しき若い女性が、オリジナルCDを2枚まとめて買ってくれた。「ビリーヴ」を最後までじっと聴いて投げ銭をくれたのも若い女性。この日はなぜか若い女性に縁があった。

「時の流れに身をまかせ」を歌っていると、目の前の傾斜路でかなりの人が立ち止まって聴いてくれた。終わると盛大な拍手。それまでMCなしでひたすら歌い続けていたが、思わず「ありがとうございます」と、頭を下げる。
 チカホでは珍しくない光景だが、純粋な観光地である小樽運河では初めてのこと。「聴き手との交流」という面では、双方に大きな違いはないはずだ。要は歌い手の意識の問題だろう。

 水分補給が足りなかったのか、1時間を経過したところで左手の指がつってきた。ガラス店を散策に行った妻との待合せが15時だったので、なんとかがんばって歌い続けた。
 前回のような大きなトラブルはなかったが、夏に向かう今後も続けるとなると、暑さ対策は必須のようである。

2016年5月18日水曜日

早くもエルダージュース

 木々が一斉に芽吹き始め、ふと気づくと庭のライラックは五分咲き。周辺空地にあるエルダー(ニワトコ)の花も、ほぼ満開状態である。
 例年に比べてかなり早い気がして調べてみたら、昨年よりも3日早い。しかし、予報ではしばらく好天が続きそうで、あっという間に実がなってしまいそうだ。

 実がなるとエルダージュースには不向きとなるので、早さが勝負である。ライブ続きのせいか朝から身体がダルかったが、妻のアドバイスでビタミン剤を久しぶりに飲んだら、少しシャキッとした。まずは郵便局に行って軽自動車税を支払う。
 帰りにスーパーをのぞいたら、うまい具合にエルダージュースに欠かせないレモンが安売り。これ幸いと1個だけ買った。


 その後、周辺空地のエルダーを物色する。いつも採取する西側空地のエルダーは、花の色がまだ少し青い。東側の土手を探索すると、陽当りがよいのか、白い花が多数咲いているエルダーを発見。樹高は低いが、ただちに15房ほどを採取した。

 短時間水につけて虫を追い出し、レモンスライスと共に10:8の割合で作った砂糖水に浸す。粗熱をとったらラッピングして、冷蔵庫で3日保存すると完成だ。

2016年5月16日月曜日

時に応じて変わる空間

 数日前に2階仕事部屋の作業机を微修正したが、その際にふと思いついた作業スペースの交換を、やはり実行することにした。
 西側の窓前にあった妻専用のPCを、90度時計回りして北側の机に移動。北側の机にはほとんど物は置いてなく、オリジナルCD増刷作業やミシンがけ、青色申告の帳簿付けなどを主にやっていたので、場所が西に変わっても大きな支障はない。
 逆にこの種の作業と妻のネット閲覧が重なったときに、作業が分断されないという利点がある。

 電気スタンドの位置も同時に西側に移動したが、これまで南西角の天井からぶら下げていた手製ペンダントライトは、移動式の木製レールを新たに作って火打梁に取り付け、そこからぶら下げるようにした。


 仕事関連の打合せをする際は、この北側にある机上が空いていたほうが何かと都合がよかった。しかし、建築デザイン関連の打合せが最近は皆無で、たまに入る仕事も全てネット経由で入稿や校正まで済んでしまう。
 打合せ用の広いカウンター机は、最近ではすっかり季節の飾り物を置く床の間のような使い方に変貌している。

 時に応じて机やベンチの使い方、そして空間そのものも変わる。いまは弾き語りの練習やライブ録音時にスタジオ代りに使っている仕事部屋北側のオープンスペースも、いずれは子供たちの予備寝室として使えるようリフォームするかもしれない。

2016年5月15日日曜日

歌って踊った

 5月4度目のチカチカパフォーマンスに参加。ライセンスの半年間自動延長となる「期間中に4枠」というノルマはすでに達成し、開催時間の延長に伴う前後半4枠の異なる曜日の全パターンもすでに経験し終えたが、めったに開放されない北3条広場に珍しく割当てがあった。
 このところ会場はずっと北4条広場が続いていて、ややマンネリ感もあった。たまたまひとつだけ空き枠があり、最近手がけている土日祝の「キッズメニュー」を再確認したい気持ちもあって、エントリーを決めた。

 土日祝枠前半の開催時間は10〜14時半。1週間前は前後半を通して予約したが、長い待ち時間で駐車料金がかさんだ。そもそも待たされるのは大の苦手である。
 今回は短時間で済む前半枠のみを予約。待ち時間が少なくなる「1ステージ限定」のつもりで、11時半に家を出た。
 会場到着は12時半ころ。1組がパフォーマンス中で、残る1組がスタンバイ中。私は機材をセットして持参のオニギリを食べ、アンプを椅子代わりにじっと待つ。
(常用するローランドの乾電池式PAが、縦に置けば立派な休憩椅子代わりになることを最近発見した。これは便利)
 13時40分から私の出番となる。目下模索中のキッズメニューを中心に、およそ30分で9曲を歌う。(※は選択リクエスト)

「おおブレネリ」「さよならの夏(初披露)」「切手のないおくりもの」「ビリーヴ」「さんぽ」「チキ・チキ・バン・バン」「君をのせて」「年下の男の子」「ドレミの歌※」


 チカチカパフォーマンスとして北3条広場で歌うのは実に1年ぶりだった。会場が広く、天井も高い。ステージから通りまでの距離も遠く、音が届きにくい。さらには、2つのマルチビジョンから常に音と映像が流れている。騒音のクレームが怖く、無闇に音量は上げられない…。
 弾き語りの条件としては非常に厳しく、いつも苦戦している広場だった。

 日曜日ということでターゲットを子供連れに絞ったが、3曲目まではこれといった反応がなかった。通りを往く子供連れがチラリと興味を示すことは示すが、そこからぐっと近寄ってくる動きがない。
 あとで記録を調べてみたら、1年前は平日だったが、リクエストスタンドを通り近くに置いて、それなりの反応があったようだ。今回はマイクの真横に置いたことで、反応の弱さに拍車をかけたきらいがある。
 4曲目の「ビリーヴ」でようやく立ち止まって近寄ってくる人が現れる。いつも同じ傾向にあるが、人の集まりが概して遅い。もう少し早めに人を引きつける何らかの工夫が必要だ。たとえば強い曲を短めにして、冒頭部で続けざまに歌ってみるとか…。
「さんぽ」を歌っていると、通りの遠くから5歳くらいの女の子が歌に合わせて踊りながら近寄ってきた。それを追いかけてくる若いお母さん。チャンスだ。

 以降、女の子に声をかけながら歌い進めたが、それを機に集まってくるのは、なぜか大人ばかり。ラストはその場の選択リクエストで決めたが、「ドレミの歌」がいい!という女の子の一声で決定。歌に合わせて女の子が踊ると、同じ踊りを周囲の大人まで踊るという、不思議な光景が繰り広げられた。
(私は知らなかったが、どうやら「ドレミの歌」には決まった振り付けがあるらしい)
 それを遠くで見守る大人もけっこういて、この日一番の盛り上がり。思惑通りにはいかなかったが、「楽しく歌って踊る」という当初目指していた世界が、小さいながらも垣間見れたことを喜びたい。

2016年5月13日金曜日

久々に夜のチカチカ

 5月3度目のチカチカパフォーマンスに参加。開催時間が拡大されてから、平日の前半、土日祝の前後半と順に3つの枠をエントリーしてみたが、およその様子は分かった。残る平日の後半枠を試してみようと思った。
 開催時間は15時半〜20時までの4時間半。終了時刻はこれまでと同じだが、前後半の切替え時間がこれまでより1時間半早まった。これによって様子がどう変わるのか?

 今回はそのほか、音楽系パフォーマーで久しぶりの合格者となった女性ユニット「ディセプティブケーデンス」との共演を一度やってみましょう、との提案があり、双方の時間調整がつくこの枠を利用することになった次第。
 事務手続きを済ませ、会場入りは16時30分ころ。後半枠は3組がエントリーしていたが、女性ユニットは18時ころに到着との連絡が事前にあった。
 残る1組のパフォーマンスがちょうど始まったところで、私の出番は17時15分あたり。待ち時間としては程よいところか。
 およそ30分で洋楽系を中心に9曲を歌う。(※はリクエスト)

「河は呼んでいる」「愛の讃歌」「パダンパダン」「風来坊※」「アメイジング・グレイス」「バラ色の桜と白いリンゴの花」「バラ色の人生」「Godfather愛のテーマ」


 夕方から夜にさしかかるこの時間帯で歌うこと自体、実に久しぶり。通行人はいても帰路を急ぐか食事や飲み会に向かう人が多く、集客的には厳しいのが数少ない過去の例だった。
 聴き手の傾向はあまり気にせず、チカホではこれまた久しぶりの洋楽系を中心にしたが、いつも聴きにきてくださる常連の方が最初からずっといて、そのせいか立ち止まる人はそれなり。

 3曲目の「パダンパダン」で立ち止まった男性が曲が終わると「いい声ですね。家でゆっくり聴きたい」とCDを買ってくれた。最近よくあるパターンだが、この時間帯で売れるのは珍しい。
 30分経過したが、女性ユニットは現れない。数分休んだあと、ツナギのつもりで第2ステージをやることにする。結果として、およそ25分で7曲を歌う。

「ブルーライト・ヨコハマ」「赤い花白い花」「ビリーヴ」「空も飛べるはず」「君をのせて(初披露)」「上を向いて歩こう※」「想い出がいっぱい」
 ここでも立ち止まる人はチラホラといった印象だったが、4曲目の「空も飛べるはず」を歌い始めたら、40代と思しき女性がすっと近寄ってきて、熱心に聴いてくれる。途中から一緒に口ずさみ始めたので、間奏で「どうぞご一緒に」と声をかけ、歌詞指導しつつフルコーラスを歌った。
 ときどきある突発的なシングアウトだが、聞けばスピッツが大好きなんだとか。これを機に別の若い女性も熱心に聴き始め、最後までいてくれた。

 初披露の「君をのせて」はキッズメニュー拡充作業の一環で覚えたばかりだったが、いい手応えだった。
 第2ステージは予習のつもりで大半をキッズメニューで歌ったが、この時間帯でもそれなりに支持された。思いがけない発見である。


 18時15分ころにようやく女性ユニットが現れる。残る1組のパフォーマーはすでに帰ったので、「急いでスタンバイして」と声をかけた。
 ところがベースのレイさんがマイクとマイクスタンド、シールドケーブルを忘れたというので、一式お貸しすることになる。

 PAは私と同じ機種を使っていたが、ミキサーがないので、2本目のマイクは強引にギター用端子に入れて使っていた。しかし、本来の用途ではないので音が聞き取りにくい。ベースは別の小型PAにつないでいたが、こちらは音がやや割れる。
 路上ライブの経験があまりないのでやむを得ないが、休憩時間に私のPAをボーカル専用として貸してあげた。リバーブをかけすぎていたので、こちらも調整。ベースは本来のギター端子につないだ。
 第2ステージは音が格段によくなり、広場に響く2人のハーモニーも絶妙。すべてオリジナルだが、あまり耳にしたことがない、ちょっと不思議な独特のメロディを創っている。
 立ち止まる人も最大時では10人を越し、通行に支障が出ないよう、広場内に誘導するほどだった。

 いつもよりかなり遅い19時半に解散し、自宅到着は20時半近く。慣れぬ夜の外出にちょっと疲れたが、若手を導くのも古株としての大事な役目である。