2019年1月30日水曜日

思い出箱は処分せず

 断続的に続けている平成の断捨離作業、押入れからは家を出た子供たちが置いていったダンボール箱も出てきて、これもまた整理の対象である。
 中身の多くは学校時代の卒業アルバムや文集、通知表、賞状やらメダルなど。緊急性はなく、かといって捨てることはできない思い出の品々で、かれこれ20年近くは経つだろうか。

 私も同様の品々をしばらく実家に置いてあったが、大学を卒業して社会人になったのを潮時に、大半を引き上げて自分の管理下に置いた。家を出て自立するということは、そうした行為ともリンクしているべきと考えた。
 我が子の場合はそうした申し出が特になく、社会人や結婚を経ても「思い出箱」はずっと押入れの奥に眠っていた。


 20年前に新築した家には充分な収納スペースがあり、特に邪魔にはならなかったが、永遠に置いておくわけにはいかない。夫婦で70歳を迎えるにあたり、その落ち着き先をはっきりさせておくべきでは?と考えた。
 3人の子供別に箱を点検すると、最も多かったのは長男で、長女、次男と続いた。内容の判断は本人でないと不可能で、先日やってきた長女には直接確かめてもらい、不要な物は捨て、必要なものだけを自宅に転送することにした。
 市内に住む長男は次にやってきた時に見てもらう予定で、道南に住む次男にはメールで内容を確認。思い出系の品は3人の中で最も少なく、最もかさばる古いゲーム機器類は電子ゴミとしてリサイクル処分することになった。


 量は少ないが、私と妻の「思い出箱」もちゃんとある。2人分を一箱にまとめてあり、場所はとらないので処分する気はなく、私たちが消えたあとで子供たちに捨ててもらうとしよう。

 この箱の中から、3人の子供たちの成長記録がひょっこり出てきた。5歳くらいまでに子供たちが書いた絵や日記、ちょっとした創作物が中心で、初めて歩いたとか、言葉を話したとかの詳細な記録も存在する。
 子供別に分けてあり、それぞれ持たせることも考えたが、これはあくまで私たちのための記録だと気づいた。


 そこで子供別&日付順に製本し、押入れの奥ではなく、アルバムのようにたまに取り出してながめるよう体裁を整えることにした。
 成長記録も含め、全てA4版の台紙に貼ってあるので、ブロックメモを自作する要領で無線とじ製本する。木材ではさんでクランプ固定し、ホワイトボンドを塗って数時間乾かせば完成する。
 クラフト系のフォルダをバラして表紙もつけた。背に「…の成長記録」と記し、先日整理したばかりのアルバムの横に並べよう。