2017年12月18日月曜日

二択リクエストで挽回

 自宅から南へ40キロほど離れた近郊都市のサ高住Xmas会で歌った。昨年ネット経由で初めて依頼され、同じ時期に歌っているが、施設ができて間もないこともあってか、手応えはいまひとつ。正直いって、リピート依頼は意外だった。
 昨年は系列施設も含めて3施設で歌っているが、他施設ではまずまずの手応えだったので、総合評価で再度の依頼につながったのだろうか。
 かなり前から担当者と電話やFAXで進行方向を打合せていたが、なかなか意見が一致しない。先方の強い希望は歌詞集を配布した歌声方式。昨年はやっていないが、45分間のライブ全曲に歌詞集を使いたいという。

 他の演奏者のことは分からないが、自分の場合、印刷した歌詞集を配布して場が盛り上がった例は稀。歌詞を見るのに忙しく、歌い手とのコミュニケーションがとりにくいことがまずあり、歌詞を探しあてて目で追うこと自体が、高齢者には煩わしくて難しいのだ。
 数曲のみに絞ることや、プロジェクターによる歌詞投影を提案したが、どちらも折り合いがつかない。紆余曲折のすえ、先方の希望に沿った11曲分の歌詞集を配布し、ラストの10分ほどをフリーな二択リクエストでやることで最終決定した。


 遠方なのでグーグルマップの新機能を使い、平日正午ころで最も空いているルートを検索。初めて走る東廻りの迂回路だったが、大半が原野を通る道ということもあって、わずか1時間5分の記録的速さで着いた。

 予定ぴったりの14時に開始。セルフアンコールを含め、47分で15曲を歌う。
(※はリクエスト)(◎は二択リクエストと対決曲)

「ジングルベル」「二輪草」「あゝそれなのに(初披露)」「君といつまでも※」「君恋し」「月の沙漠」「赤鼻のトナカイ」「矢切の渡し」「誰か故郷を想わざる」「上を向いて歩こう」「まつり」
「つぐない(川の流れのように)◎」「丘を越えて◎」「月がとっても青いから◎」「ジングルベル(セルフアンコール)」
 昨年も同じ傾向にあったが、場が非常に大人しく、盛り上がりに欠けた。聴き手は20人ほどいたが、せっかくの歌詞集も手にとる人はわずかで、伴奏に合わせて共に歌う声もほとんどない。

 当初の打合せで指摘した通りの展開になったが、プログラムは完全に固まっているので、途中での路線変更は一切できない。職員さんも不慣れなせいか、手拍子等で場を盛り上げる動きがあまりない。
「戦前の曲も歌って」と、事前の希望で入れた「あゝそれなのに」「君恋し」「誰か故郷を想わざる」にも大きな反応はなく、これといった手応えのないまま、35分でプログラムの11曲を歌い終えた。


 場が一気に盛り上がったのは、残り10分で仕掛けた二択リクエスト。当初から私が提案していた手法だが、大人しい場を乗せるにはこれが一番手っ取り早い。

 リクエストタイムになってからは、私から職員さんに直接働きかけ、手拍子を先導してもらった。時間が2分余ったので、「ジングルベル」を再度全員で歌うことを提案。つまりはめったにないセルフアンコールという代物だが、ここで突然Xmas衣装の職員3人がマイク前でアドリブのダンスを始めた。
 打合せには全くなかったが、これが大受け。やはり職員が積極的にライブに加わってくれると、場は盛り上がる。「勉強になりました」と、終了後に担当者からの言葉。運営にも経験の積み重ねが必要である。