2017年12月10日日曜日

咳にもめげず〜前編

 ネット経由で依頼された北大近くのサ高住で歌った。数日前から深夜の咳に悩まされ、声は普通に出てキーも普段通りだが、歌唱中に咳き込むことが稀にあり、状態としては不安定。夏にも似た状態になったことがあり、リスクを避けて今回は病院に行った。
 咳の元凶は痰で、喉の入口でウイルスと戦っているらしい。薬を大量にもらって飲み始めたが、飲んですぐに咳が止まるほどの即効性はなく、ここ数日は眠れぬ夜が続いていて、極度な睡眠不足に陥っていた。
 あいにく依頼は午前と午後の2本連続。系列の2施設を順に回り、同じメニューで歌って欲しいというもの。サ高住なので介護度の低い元気な方が多く、演奏は1時間という長めの要望。我が体調を考えると、状況は最悪に近い。
 あまり寝た感覚のないまま、7時半に起床。薬が効いたか、痰がかなり出て喉が少し楽になる。出る直前の練習でも声はまずまず出た。


 開始15分前に先方到着。施設開設4年にして初めてのXmas企画だそうで、飲物のサービスにやや手間取り、予定を2分過ぎてから始まった。
 ちょうど1時間で17曲を歌う。
《セレクトタイム》
「ジングルベル」「上を向いて歩こう」「瀬戸の花嫁」「お座敷小唄」「バラが咲いた」「幸せなら手をたたこう」「高校三年生」「荒城の月」「矢切の渡し」「リンゴの唄(歌詞カード)」

《リクエストタイム》
「影を慕いて」「知床旅情」「ブルーライトヨコハマ」「私鉄沿線(初披露)」「恋の町札幌」「さよならはダンスの後に」「青い山脈(歌詞カード)」

 初めて訪れる施設で、先方もボランティア演奏を招いた経験はあまりなさそう。喉の不安もあって、手探りの進行にならざるを得なかったが、場の反応はまずまずで救われた。


 聴き手は職員を含めて35名ほど。男性の姿がかなりあって、この種の施設では珍しい。30分過ぎた時点で前半ラストとして「リンゴの唄」を全員で歌い始めたら、気が緩んだせいか一瞬咳がこみ上げてきてヒヤリとした。

 後半のリクエストタイムでも順調にリクエストが出た。「影を慕いて」「知床旅情」は、リクエスト一覧を全く見ずに出された男性からのリクエスト。「文字が小さい」との声が複数あり、今後修正する必要があるかもしれない。
 不安いっぱいで臨んだ割に大きなミスもなく無難に歌い終え、機材をたたんで次なる系列施設へと向かった。(後編に続く)