連日のXmasライブの10本目にあたり、これをこなせば残りは3本。ほぼ先は見えている。
たまたまだが、2005年2月から始めた弾き語りライブ活動の通算500回目がこの日。20歳から弾き語りを始め、いろいろな場所で歌ってきたが、「介護施設訪問」「路上ライブ」などという形でネット上にも広く活動内容を告知し、本格的に活動を始めてからの500回目だった。
単なる通過点に過ぎないが、丸13年をかけた大きな節目であることは間違いない。この先いつまで活動を続けられるのか、正直自分でも分からない。70歳までやれたらいいな…、とは思っているが、人生一寸先は闇だ。仮にその願いが叶ったとしたら、次なる目標はそのときに考えるとしよう。
閑話休題、ライブは14時開始の予定だったが、施設到着が25分前で、13時50分にはスタンバイした。利用者は全員集まっていて、すでに席についている。そのまま10分待つ必要もないので、こちらから施設に申し出て、開演を早めることにした。
13時52分からライブ開始。予定の45分をオーバーし、およそ55分で17曲を歌う。
(※はリクエスト)(◎は二択リクエストと対決曲)
始めて歌う施設だったが、デイサービスにしては場はやや大人しい。聴き手は15人ほどと少なく、介護度の重い方も数人いて、前半の進行は手探りだった。
歌う予定の選曲リストを事前にFAX送信しており、前日の打合せで全曲の歌詞集を配布したいと担当者が言うので、過去のいきさつを率直に話して中止してもらった。
プログラムや歌詞集のしばりがないので、曲の出し入れは場の雰囲気に応じて臨機応変に進めた。3曲目に予定していた「二輪草」は「おかあさん」に入れ替え、4セット仕掛けた二択リクエストで拍手が拮抗した曲は、短めにして両方を歌う。
開所後2年と歴史が浅く、最初は戸惑いも見られた場もじょじょに乗ってきて、自然発生の手拍子や共に歌う声が耳に届き始める。
開始30分後に「みなさん、休憩なしで大丈夫ですか?」と問うたら、「どんどんやって!」との声。「それより、歌い手さんは大丈夫?」と、逆にこちらの体調を心配された。
喉には一抹の不安があったが、出掛けに声がれ用の漢方薬を飲んだせいか、この日は前日に感じた細部の表現に不安はなく、尻上がりに調子がよくなる自分を感じた。
40分を過ぎた時点で場にリクエストを募ろうとしたら、最前列に座っていた男性から、期せずしてリクエストが続けざまに飛び出す。介護施設では珍しいフォークやPOP系の曲ばかりで、求められるままに歌っていたら、いつの間にか予定時間を超えていた。
「ずっと歌って欲しい」との嬉しい声もあったが、ほどほどにしておくのが身のためである。終了時期は任せられていたので、およそ1時間近くが経過した時点で、打切りとさせていただく。
記念すべき通算500回目のライブ、担当者や聴き手には一切告げず、ひっそりと自分の胸で噛み締めたが、満足できる内容だったことを喜びたい。