2015年10月25日日曜日

珍しいこと続き

 ネット経由で初めて依頼された市内のデイサービスで歌った。前日にハードな24曲ソロライブを終えたばかりで、心身の負担を考慮すると、2日続きのライブは避けたいところだった。
 しかし、先方はこのところ数多く依頼を受ける全国展開の介護施設。システムは熟知しており、連続するライブに対する心身の調整方法も、じょじょにつかみつつある。デイサービスからのライブ依頼が最近の傾向でもあるので、流れに従ってありがたくお受けすることに。
 施設は幹線道路沿いにあり、場所は比較的近い。昨夜からの激しい暴風雪で路面状態は悪い。忙しさに追われてまだ夏タイヤのままだったが、25分弱で無事に先方に着いた。
 14時ちょうどに開始。およそ45分で14曲を歌った。

「高原列車は行く」「おかあさん」「炭坑節」「バラが咲いた」「幸せなら手をたたこう」「高校三年生」「荒城の月」「まつり」「星影のワルツ」「時の流れに身をまかせ」「月がとっても青いから」「ろくでなし(リクエスト)」「青い山脈」「つぐない(アンコール)」

 荒天のせいで、聴き手は当初予定よりかなり減って13名。場も全体的に大人しく、手拍子やかけ声もほとんど湧かない。
 同系列とはいえ、施設や利用日ごとに場の反応が大きく異るのはよくあること。不安だった喉の調子はまずまずだったので、淡々と誠実に歌い続けた。


 途中からギターの値段やら始めた時期など、曲間でいろいろと質問してくる男性がいて、その方と応答しつつ進めるようにしたら、場がじょじょにこなれてきた。
 聴き手参加型の「幸せなら手をたたこう」あたりから、さらに反応がよくなる。動きの少なかった職員さんも、積極的にライブに参加してくれるようになった。
「まつり」の歌詞の一部に施設名を入れたり、終盤での三択式リクエストなど、小さな「仕掛け」に対しても、思惑通りの反応がある。

 ラスト前にリクエストを募ったら、その積極的な男性から「何か洋楽を」との要望。前日ライブで評判がよかった「ろくでなし」のことを話したら、ぜひそれを、ということに。介護施設系の場では初めて歌ったが、反応はまずまずだった。
「青い山脈」でニギヤカに締めくくったつもりでいたら、奇しくも職員さんから、「アンコールないんですか?」との声あり。聴き手から要望のあった「テレサ・テンをもう1曲」の声に従った。
 終了後、かの男性が控室までやってきて、「実に素晴らしい声だ。これまで聴いたことがない」と、感激した様子。請われるままに名刺をお渡しすると、次回のチカチカパフォーマンスにも来てくださるという。
 職員さんならともかく、利用者の方とこうした直接のやり取りは極めて珍しい。

 そんな声に押されたのか、施設長さんから来月のライブを打診された。スケジュール調整のうえ、曜日を変えて歌わせていただくことになる。
「またいつかぜひに」との声掛けはごく普通だが、終了後にその場で次回予定が具体的に決まってしまうのも、極めて稀。珍しいことが2つも重なった。