2015年10月4日日曜日

「糸をかし」搬入&展示

 昨日から今日にかけ、カエルヤ珈琲店に週明けから4週間にわたって展示するガリ箱アート「糸をかし」の作成に没頭した。
 途中、地区センターコンサートに綱渡りで参加しつつも作業継続。夕方までに本体の外装とモビール、斜めのタコ糸張りは終わって、夜には最後の工程となるボタン吊り作業へと進んだ。


 夜半までに全てのボタンを吊り終える。吊り糸は当初100本を超えるものと予想していたが、いざやってみると意外に少なくて44本で済んだ。
 ボタンの数は数えてないが、1本の糸に1〜5個を結わえてあるので、130個前後ではないだろうか。ボタンは廃棄する衣類から外して保存してあるが、全体の3割ほどしか使わなかった。
 中央の棒上端のヤジロベー式モビールは固定せず、単に置いただけだが、安定している。ちょっとした気流の動きでユラユラと回る。ガリ箱アートでは初の「動く作品」である。
 先日もふれたが、ガリ箱を単なる展示用のブースとしてだけでなく、箱も素材の一部として使ったのも初の試み。2度目の展示なので、これまでにない新しいものを追求したかった。

 ボタンの重みで斜めのタコ糸が予想外に下に引っ張られるので、両端の釘に巻きつけた部分で微調整。弦楽器のイメージなので、横から見て斜めのラインがきれいに揃ってなくてはならない。

夜のイメージ

これで作業完了と思いきや、箱平面を覆ったスチロール板の赤がどうしても気に入らない。100均ダイソーで買ったが、色が微妙に薄いのだ。上からの光で反射するのも気になった。
 手持ちの色画用紙を上に敷いてみると、反射もなくなってしっくりくる。問題はサイズで、小さくて全体をカバーできない。そこで中央の棒を基準に左右に分け、真ん中の隙間は黒の色画用紙で埋めることにした。

 この状態で寝る前の妻に見てもらったら、「美しい!まるで宇宙」との天文学的感想。しかし、彼女なりの褒め言葉だ。黒い壁面部に浮かぶ色とりどりのボタンとモビールが、確かに宇宙を想起させる。

昼のイメージ

 一夜明けて再度の調整をする。モビールに使ったCDケースの透明円盤に、微妙な曇りがある。加工の途中で汚し、洗剤で洗ったが、かえってムラが出てしまった。
 手持ち分を調べると、新品が2枚残っている。急きょ作り直すことにした。回転したときに斜めのタコ糸にふれないよう、吊り糸の長さは調整済みだったので、糸長さは忠実に再現した。
 搬入の約束は夕方なので、16時過ぎに車に積み込んで出発。モビールは外したが、他の部分はそっくりそのままの状態で運ぶ必要がある。大きすぎて後部トランクには収まらず、後部座席にぎりぎり入った。
 ぐらつきを最小にするべく、背もたれの角度を微調整。シートベルトで両側から固定して、隙間はタオルで埋めた。


 ちょっとした振動でボタンがゆれて音をたてるので、なるべく平坦な道を選んで慎重に運転。無事にお店についてドアを開けたら、土日だけ店にいるアルバイトの女性が出てきて、席に案内しようとする。
 ガリ箱アートを持ってきたと告げても、要領を得ない。奥にいた店主のU子さんがやっと出てきて、「あれ?今日は日曜でしたっけ…」と怪訝そうな顔をする。どうやら昨日の私同様、忙しさで曜日の感覚がずれてしまったらしい。
 ともかくも店内に持ち込んで、用意された場所に設置。「いいですね〜」とU子さん。事前に作品のスケッチは提出済みだったが、現物はやはり違う。お店の雰囲気にも、よく馴染んでいる。会心作だ、と悦に入る。
 材料の多くは廃棄品のリサイクルで、買ったのはスチレンボード2枚とタコ糸、色画用紙など。総製作費は350円くらいで、このままリサイクルアートとしても出品可能だ。