最初の1時間で省エネ関連の講習をまずやり、その後の1時間で懇親をかねたコンサートをやろうという企画。コープ会メンバーの一人であるchikaさんがハンマーダルシマーの奏者で、以前に社福協敬老会でご一緒したことがある。
そのchikaさんと私とでコラボ演奏をぜひやって欲しい、というのが今回のK子さんのプラン。ハンマーダルシマーとのコラボは全く経験がないが、せっかくの機会なので、お受けすることにした。
準備期間は充分にあったので、どの曲をどのように演るか入念に打合せ。およその方向性が決まったあと、1ヶ月ほど前に我が家で曲目の決定をかねた練習をやった。
会場は近隣の街づくりセンター会議室で、聴き手は11人のこじんまりした場だ。講習がやや長引き、会議室の外で予め機材をセットして備える。会場の準備が整ったときは開始予定を10分ほど過ぎていた。
11時15分くらいから、まずchikaさんのソロ演奏が始まる。知らない曲が多かったが、サステインの効いた独特の音色が印象的な楽器である。プログラムによれば、chikaさんの演奏曲目は以下の通り。
「ダニーボーイ」「グリーンスリーブス」「スパンシル・ヒル」「スクエア・ウッズ・ラメンティション」「ザ・スターオブ・カウンディダウン」「アニーローリー」
練習時の打合せで、chikaさんラストの曲「アニーローリー」で私がスタンバイし、演奏終了後ただちに、私が同じ「アニーローリー」をギターで弾き語るという趣向。
今回、共通する曲目が少なくて苦労したが、数少ない共通曲の「アニーローリー」はキーが違ってハンマーダルシマーでの転調が難しく、それでは2人の演奏の「たすき役」として使おう、ということになった次第。
PAにはchikaさん専用のマイクをつなぎ、私専用のマイクやギターは接続した状態でボリュームを絞ってスタンバイ。chikaさんの演奏終了後にボリュームを調整して続けるという手段をとったが、使い慣れた機材なので、移行はスムーズに運んだ。
その後、私のソロで6曲を歌う。演奏切替えの時点で時計は11時30分。当初の予定より5分押している。途中でK子さんに確認したら、予定曲は全部歌って欲しい意向だったので、無用なMCは極力省いて進めた。
「アニーローリー」「風来坊」「時代」「グッドバイ・マイラブ」「なごり雪」「少年時代」「桃色吐息」
曲目はすべて参加メンバーからの事前リクエストで、私が考えたのは曲順だけだった。前半の演奏が叙情性の強い内容になることは分かっていたので、場の気分をガラリ変えるべく、1曲目には迷わず強い曲調の「風来坊」を選択。
以下、ストローク系の曲を随所に配置して、全体の流れにメリハリをつけるよう腐心した。
中間部の「なごり雪」の前に、アクセントとして少し長めのMCを入れる。季節感からやや外れたリクエストなので、過去に受けた時期外れリクエストの余話を披露。真夏に「雪が降る」のリクエストを受けたことを話したら、間髪をいれず「それ、聴きたい」との声。
しかし、演奏曲目と曲順は事前にプリントされて配られていて、時間も押している。流動的要素は全くなく、要望を取り入れることは不可能だった。残念。
「桃色吐息」の前に、chikaさんにコラボ演奏のスタンバイを促す意味もあって、ソロ演奏のラスト曲目であることを告げる。得意曲だが、結果としてソロではこの曲が最も受けた。
ただちにコラボ演奏に移る。まずは「アメイジング・グレイス」、続けて「エーデルワイス」を演った。
「アメイジング・グレイス」は前奏から1番を私の弾き語りで、2番をchikaさんのハンマーダルシマー演奏、3番を再び私が演って、ラストフレーズを2人でという趣向だったが、ハンマーダルシマー単独だと専用マイクを通しても、弾き語りに比べて音が弱いという印象が残った。
それに比べてラストの「エーデルワイス」は互いのよさが出ていたように思える。バランスをとるため、私の弾き語りを極力抑えめにしたことも効果的だった。
ボーカルのキーの問題はあるが、もし「次回」があるとしたなら、完全分離型のコラボか、単純に完全合奏のコラボにすべきだと感じた。
時間はうまく調整して、12時ぴったりに終了。いろいろと新しい試みをしたが、会場には独特の余韻が残り、いい企画だったことを物語っていた。