ライブ中は歌に夢中で全く気づかなかったが、確かに3センチほどの丸い穴が左肘にポッカリ開いている。その日のライブには「情熱の赤を唄う」というタイトルがついていて、ステージ衣装として赤のセーターは必須。
修理するにも同色の毛糸はなく、布か皮でパッチをあてるしかない。穴の周囲もかなり薄くなっていて、大きなサイズで両側にあてる必要があった。
親戚からの貰い物だが、すでに20年近くが経過。ユニクロのウール100%で着やすく、ステージ衣装として重宝したが、これまでも脇の下のほつれで何度か補修を繰り返していて、もはや寿命である。
他に赤いジャージー上衣を持っていたが、薄い春秋物。冬には適さない。ライブ活動はもう少し続きそうで、すっぱり買い換えを決断した。
その日の午後に近くのユニクロに行き、売場を物色。3千円くらいで同じウール100%の赤いセーターを見つけたが、あいにく襟は嫌いなVネック。並んでいる丸首セーターには、なぜか赤だけがない。
ユニクロはあきらめて、近くのイトーヨーカドーに回る。ここでも目的のセーターは見当たらなかったが、テナントで入っているアメリカ屋で、赤い丸首セーターのMサイズがバーゲンで並んでいるのを発見した。
残念ながらアクリル100%だったが、現状品よりも毛糸が太い。何より定価3,900円が1,500円(税別)という超破格。タイミング的にも絶妙で、これは買えということだろうと判断した。
新旧のセーターを並べてみると、新しいほうがわずかに彩度が落ちる。しかし予想通り、暖かさに遜色はなかった。これで当分はXmas系のライブに支障はなさそうだ。