しかし、先方はイベントスケジュールの都合で、ぜひともXmas会としてやりたいという希望。そこで1曲目に「ジングルベル」を歌うことで了解してもらった。
場所はいつもDIY関連の材料を買いに行くホームセンター近く。開始予定は14時15分で、早めの13時50分に着いた。
会場となる食堂には、確かにクリスマスツリーが飾られている。設営はすぐに終わり、15名ほどの聴き手も時間前に集まったので、予定を早めて14時7分から始めることになった。
40分弱で12曲を歌う。
40分弱で12曲を歌う。
「ジングルベル」「北国の春」「お座敷小唄」「バラが咲いた」「幸せなら手をたたこう」「高校三年生」「故郷」「君恋し」「星影のワルツ」「時の流れに身をまかせ」「まつり」「東京ラプソディ」
1曲目から自然に手拍子が飛び出す幸先のよい出だし。やや介護度の重い方もいたが、4人いた職員さんが積極的にライブに参加してくれ、一抹の不安も吹き飛んだ。
2曲目は当初「二輪草」を予定していたが、客席の顔ぶれを見て咄嗟に「北国の春」に変更。この直感はたぶん当たっていて、中ほどにいた女性が手拍子しながら涙を流している。
本来泣くような歌ではないが、何かが琴線にふれたのだろうか。一瞬もらい泣きで崩れそうになったが、視線をそらすことで持ち直した。
以降の曲も手応え抜群で、会場には手拍子や歓声が絶えなかった。8曲目の「君恋し」では、中ほどの女性のほかに、男性でも泣き出す人が複数。この曲で泣かれたこと自体が記憶になく、男性の涙も極めて稀。
この日は喉の調子が抜群によく、いつもは途中で一度は飲む水も全く必要ないほど。いろいろと「泣く」条件が整っていたのかもしれない。
施設側からは30分程度の演奏を事前に頼まれていたが、場の反応があまりによく、状況次第では飛ばすつもりでいた「時の流れに身をまかせ」「東京ラプソディ」の2曲も勢いに乗って歌った。
15時からオヤツの予定があり、当初の希望より長く歌った関係で、アンコールはなし。涙と笑いが交錯する、実に不思議なライブだった。
今年のライブは31回目のこの日が最後。締めくくりに相応しい大団円である。