カフェライブとしては今回が5回目。一昨年は1度、昨年は3度の依頼があったが、参加の顔ぶれが固定化してきたせいか、しばらく間隔が空いた。同じ場としては、年一回が程よいペースと思われる。
過去4回は10時開始で、今回は30分遅れの10時半開始。苦手な午前中ライブであることに変わりはなく、私にしては早めの7時に起きて備える。
昨夜は緊張のせいで眠りが浅く、このところの過密スケジュールもあって喉に不安があったが、出掛けの練習でまずまず声は出た。
少し迷ったが、念のため持参した漢方系喉薬「響声破笛丸料」を飲むことにした。前回のように歌い始めてから喉に異常を感じてはならない。
出足は悪かったが、開演が近づくにつれどんどん人が集まってきて、最終的には40名を超える盛況。1年ぶりという時間がその背景にあったかもしれない。
やや遅れて10時32分から開始。前半は「トムノ 情熱の赤を唄う!」と称し、40分弱で12曲を歌う。
「赤いスイートピー」「真っ赤な太陽」「サルビアの花」「どうにもとまらない」「赤い花白い花」「君の瞳は1万ボルト」「さくらんぼの実る頃」 「ブルーシャトー」「圭子の夢は夜ひらく」「ワインレッドの心」「神田川」「 熱き心に」
ライブのテーマは事務局が決めたもの。ステージ名が入っていて気恥ずかしいが、運営の事情もあるのでおまかせした。
選曲も半分以上は事務局からの提案で、「赤」「情熱」のキーワードから曲調やジャンルのバランスを考慮して絞り込んだ。プログラムには事前に決めた曲順と、簡単な曲紹介が印刷されている。
聴き手の多くはリピーターかその紹介で、場は静ひつでも条件としては非常に歌いやすい。直前に服用した漢方薬の効果もあってか、喉の調子はよかった。
調子よく歌い進んで、ラストの「
10分の休憩中に六花亭のケーキが配られた。開演時には飲み物だけで、普段はこのまま最後まで進行する。
今回ケーキをいつ出すのか流動的だったが、「あまり待たせず、空腹を抱えない程よいタイミング」ということで、中間の休憩時に落ち着いた。
11時22分から後半開始。40分強で13曲(全てリクエスト)を歌う。
「黄昏のビギン」「真夜中のギター」「空に星があるように」「硝子のジョニー」「コンドルは飛んで行く」「アメイジング・グレイス」「知床旅情」「涙そうそう」「さくら(直太朗)」「少年時代」「地上の星」「世界に一つだけの花」「この広い野原いっぱい(シングアウト)」
いつもは休憩時にリクエストを募るが、今回はケーキと飲み物サービスで忙しくなりそうだった。リスクを避け、初めて開演前にリクエストを求めたが聴き手の慣れもあってか、あっという間に12曲が集まった。
リクエストカードを元に、全体のバランスを見て直感で歌う順番を決める。不思議なことに好きな曲、得意曲が多くあって驚いた。
出だしの数曲は食器音が少し気になったが、演奏には差し支えないレベル。やがてそれも落ち着く。前半の好調をキープしてライブはトントン進んだ。
「コンドルは飛んで行く」では英語バージョンをまず歌い、オリジナル和訳を続けるという趣向。前奏と終奏のトレモロ奏法も効いて、歌い終わると中ほどにいた男性から声援が飛んだ。
得意曲「アメイジング・グレイス」では場が静まり返り、「地上の星」では再び声援が飛ぶ。聴き手の強い後押しもあって、一気にラストへとなだれ込んだ。
時間の都合でアンコールの類いはなかったが、終演後に近寄って声をかけてくれる方が多数いた。いわく、「《赤いスイートピー》で涙が出ました」「《知床旅情》の白いカモメで泣けました。カモメは私です」等々。歌にはそれぞれの強い思いが隠されているということだろう。
そのほか、「泣ける歌がたくさんあった」という評価が複数あり、聴き手の心に深く届いていたことは間違いない。
介護施設ライブでの涙はタブーで、多くはニギヤカ手拍子系の進行を求められる。普段は場に合わせているが、自分の本来の持ち味は「泣き」であると思っている。その一点で、今回のライブは歌う側にとっても満足度の高いものだった。
反省として、時間内にライブを収めようと進行を急ぎすぎたきらいがある。「少年時代」の後半でアルペジオが怪しくなり、「世界に一つだけの花」の前奏をカットしてバランスを悪くした。
また、久しぶりに歌った曲でメロディやコードの一部が怪しい箇所もあった。リクエスト対象曲の定期的なおさらいは必須。次回に活かしたい。
反省として、時間内にライブを収めようと進行を急ぎすぎたきらいがある。「少年時代」の後半でアルペジオが怪しくなり、「世界に一つだけの花」の前奏をカットしてバランスを悪くした。
また、久しぶりに歌った曲でメロディやコードの一部が怪しい箇所もあった。リクエスト対象曲の定期的なおさらいは必須。次回に活かしたい。