2017年5月11日木曜日

予備PAを恐る恐る買う

 アマゾンのマーケットプレイス出品者から、予備用のPAを恐る恐る買った。「恐る恐る」と書いたのは、先月末からアマゾンの詐欺が社会問題になっているからで、実は私自身も別の出品者から買った商品が待てど暮らせど届かず、詐欺に巻き込まれてしまった被害者の一人だった。
 幸いに私の場合は「出品者から商品発送の連絡がないので、代金の引き落としはしません」とのメールがアマゾンから直接届いている。

 実害はなかったわけだが、個人情報が抜かれている可能性が高く、危険を察知して購入直後にパスワードを変更し、認証も携帯を併用する方式に変えた。
 詐欺にあった商品は相場の1/4以下の音響製品で、安すぎることが不思議だったが、おそらく倒産品かなにかだろうと勝手に推測。天下のアマゾンなので間違いはないはずと思いこんだのが落とし穴だった。
 今回は中古の小型PAで、相場よりやや安い程度。しかし信頼できるアマゾン直販ではなく、渦中にあるマーケットプレイス出品である。
(直販かどうかは、商品説明に書いてある)
 渋谷の有名楽器店なので詐欺ではないはずと思ったが、直近のユーザー評価や他の出品などを慎重に調べ、今度こそと購入手続きをした。

 昨夜商品が届き、今回はセーフだったが、安さに目がくらんではいけないと、この年になって改めて学んだ。


 その商品、小型のアンプ付スピーカーで「ヤマハMS101-2」である。主な仕様は以下の通り。

・出力10W、10cmパワードスピーカー
・W147×H214×D192、2.5Kg
・消費電力100V×30W
・入力:マイク×1(標準)ライン×1(標準)ライン×1(ピン)
・出力:ライン×1(標準)

 底面には各種アタッチメントを介してスタンド等に設置可能なM5のボルト穴が2個ついている。重さは手持ちの乾電池式PA、ローランドモバイルキューブと同じだが、スピーカーの奥行きと出力はこちらが上。
 同じく手持ちの交流駆動PA、ローランドCM-30に比べると重さでは半分以下で、サイズは2回りほど小さい。

 CM-30の出力は30Wあって安定しているが、電源コード接続部に接触不良があり、早急に修理したい。しかし、ライブが目白押しで修理に出す時間がなかなかとれない。CM-30より性能的には多少劣っても、時には代替品にもなる予備の安価なPAが欲しかった。

傷みやすい電源接続部はさっそくテープで補強

 届いた品は多少の汚れがあり、ていねいに掃除をする。電源をつないでみたが、特に問題なく起動。マイクやエフェクターなどを3本あるジャックにつなぎ変え、順にテストした。
 音のイメージとしてはCM-30とモバイルキューブの間くらいで、狭い会場ならメインPAとしても充分使えそうだった。
 いろいろ試した結果、正面のマイクジャックは使わず、マイクはいったんエフェクターに入れて、エフェクターからの出力を背面のピン端子につないでやるとCM-30と同じ音量設定で使え、ノイズもなくて安定する。
 エレアコのシールドは背面の標準ジャックに入れてやると、同じくこれまで通りの音量設定で使えた。ライン2本のミキシングが可能なのか取説に記載がなく、やや不安だったが、何も問題なかった。

 大人数の会場や屋外会場ではPAを2台使っているが、これまでは2台目に乾電池式PAを使っていた。しかし、このMS-101のほうが出力が倍あって、明らかに安定する。つまりはサブスピーカーとしても充分使える。
 送料込み4,266円の中古PAだが、非常時の予備PAとしては、いい買物をした。