2017年5月22日月曜日

カラスに怯えてエルダー

 周辺空地や土手に自生するニワトコ(エルダー)の花が満開になった。この花は秋には紅く熟して、鳥たちの格好のエサになる。鳥の糞などから簡単に増えるので、真面目に栽培する人はほとんどいない。
 しかし、花や枝にはさまざまな効能があり、自然の万能薬である。ヨーロッパでは花を使ったエルダージュースが市販されているほど。

 毎年この時期には花でジュースを作り、夏の暑い時期に美味しく飲んでいる。昨年からは花の一部を乾燥させ、初めて風邪薬として使ってみたが、市販薬と変わりない効き目だった。
(調べてみたら、エルダージュースが500ccで1500円、乾燥エルダーが50gで500円ほど。高い)


 花の時期は非常に短く、数日ですぐに実になってしまう。気づいたら直ちに摘み取るのがポイントだ。
 今年は自宅東の土手近くに自生するニワトコを採取するべく、まずはデジカメで数枚の写真を撮っていたら、不意に頭上からカラスの居丈高な鳴き声。

 あっと思う間もなく、後ろからバタバタと羽音が迫り、振り向くと後頭部をねらって急降下してきた。かろうじて身を屈めてかわし、持参のボウルを抱えてあたふたと撤収。カラスは攻撃の手を緩めず、旋回して今度は正面から襲ってきた。
 すばやく玄関に逃げ込んで難を逃れたが、おそらく昨年と同じカラスだ。1ヶ月ほど前に近くのアカシアの大木に営巣したのを確認していたが、ニワトコの木からは少し離れている。しかしカラスは人の顔を覚えているというから「ここはオレの縄張りだ!」とばかりに、威嚇してきたのだろう。
 調べてみたら、昨年より1ヶ月も襲撃が早い。向こう2ヶ月、また憂鬱な時期が始まる。野生のカラスの寿命は8〜9年という説があり、一度顔を覚えられると、そのカラスが死ぬまで襲い続けるという。
 襲うカラスが先か襲われるニンゲンが先か、イノチの我慢比べである。


 東側のニワトコは諦めて、西側空地にあるニワトコを採取することにした。20房ほどを採って水を張ったボウルに入れ、虫を追い出す。
 スライスしたレモン1個分と共にボウルに入れ、水500ccとザラメ350gを煮立てて作った砂糖水を上からかける。粗熱をとってから上に皿で重しをして、ラップをかけて冷蔵庫に3日入れておく。あとはジュースだけを瓶などに移せば完成だ。
 気温がようやく平年並みに戻って過ごしやすくなったので、カラスに怯えつつも、外仕事をいくつか片づけた。
 まず2階に置いてあるヒポエステスを一回り大きな鉢に移植した。これまでの鉢はペットボトルを再利用したものだったが、春の訪れと共に急生長。
 ついでに重たくなって垂れ下がった葉を数枚剪定したが、もしかしたら切り戻しをする必要があるかもしれない。


 その後、ウッドデッキで長男のお嫁さんから頼まれていたクローゼットの枕棚を作る。遠くで鳴き声はするが、さすがにここまでカラスは襲ってこない。

 採寸や固定する壁の様子は、昨日両親が留守にする時間帯に孫娘を子守りに行った際に調査済み。片側の壁が石膏ボードで普通のビスが効きにくい。軽い物しか載せないというので、壁に依存せずに既存の棚板上に載せるだけのスタイルにした。
 古いシナランバー合板を再利用したもので見栄えはパッとしないが、ドアで隠れてしまう場所なので問題ないだろう。