床に座る生活をずっと続けているので、居間の座布団は必需品。2階の座布団は、DIYで作った椅子の座面が硬いので、和らげる目的で使っている。
大型座布団は結婚する際、妻の実家で作ってくれたもの。つまりは嫁入り道具だ。酷使がたたって、10年ほどで側生地が傷み始め、あわてて布製カバーを作って対処した。しかし、その布製カバーも10年ほどで擦り切れ状態に。
やむなくさらなる布製カバーを作って覆ったが、40年近くを経て、3重のカバー全てに傷みが出てしまい、いよいよ全交換する必要に迫られた。新品に買い換えるのは簡単だが、亡き義母の思い出の詰まった品。何とか再生させて使い続けたい。
作業手順は以下の通り。
1)3重のカバーを全て外す。
綿に近い側生地は、外す過程で全て引きちぎれてしまった。40年の年月を感じる。幸いに中身の綿に大きな損傷はない。晴れた日のウッドデッキで作業したので、綿はそのまましばし乾燥させた。
2)新規の側生地を作成。
2番目に作った布カバーのうち、2枚がどうにか再利用できそうだった。数十年ぶりに洗って乾燥させる。同様に3番目に作った布カバーから、2枚を転用。他は端布から新しく作り直した。
3)乾燥させた綿に新規の側生地をかぶせ、端部をミシンで縫い合わせる。ここは普通手で縫うが、ジグザグ縫いを使えば、ミシンでも可能。
4)新規の布カバーを作る。
居間ベンチのクッションカバーを再利用し、コーデュロイ生地を裏返して2枚を作成。2枚を全く新しい生地から作り直した。傷みの少ない2枚は、洗っただけでそのまま使用継続。
かくして6枚の座布団が蘇った。外側のカバーの洗濯や部分的な補修交換は今後も続きそうだが、ひとまず買い替えは回避。こうなれば私たち夫婦との、長生き競争である。
このあと、小型座布団も同様に手を加え、長い作業にようやくケリをつけたが、さすがにちょっと疲れた。時間と執念、そしてあくなき好奇心がなければ、とてもやれない。