2013年11月29日金曜日

カルルス家族旅行

 昨日から今日にかけ、宮崎在住の息子夫婦が来道。観光の時期からは外れているが、「冬の北海道をぜひ体験したい」という、お嫁さんのたっての希望である。
 あいにく妻は勤めがあったが、同僚の計らいで普段より早めの13時前には帰宅。昼食もそこそこに車で出発した。16時少し前に空港近くのショッピングモールで合流し、ただちに高速で登別方面に向かった。

 目的地は登別温泉からさらに8キロほど奥に入ったカルルス温泉。40年前の学生時代に訪れたことがあるが、ひなびた秘境の雰囲気と、独特のトロリとしたお湯の肌触りが忘れられず、一度は家族を案内したいとかねてから考えていた。


 前夜からの雪が枯れ木に白く花を咲かせ、絵のような光景があちこちに広がっている。南国で生まれ育ったお嫁さんは大喜び。
 雪は交通障害を起こすほどひどくはなく、車は順調に走ったが、登別温泉を過ぎてからは街灯もない暗い山道で、雪も次第に深くなった。慎重に車を走らせ、予定よりやや遅れて17時15分に宿となる「森の湯・山静館」に無事到着した。

 18時から夕食なので、お茶も飲まずに風呂へと直行。大きくはないが、露天を含めた清潔な3種類の風呂が楽しめた。お勧めはちょっと熱いが、源泉100%かけ流しの浴槽。40年前と変わらぬ肌触りで、妻は「肌がツルツルして若返った」と、大喜びしていた。


 ちょっと遅れて、18時10分から夕食。名物の「地鶏のたたき鍋」は、特にスープが絶品。追加料理で「アワビの踊り焼き」「毛ガニ』も頼んだが、食べきれないほどの量だった。
「アワビの踊り焼き」は「アワビは固いもの」というイメージを覆す柔らかさ。なぜだろう?と不思議だったが、焼く容器に陶板を使っているせいだとか。「地鶏のたたき鍋」と並んでお勧めである。

 ついお酒がすすんでしまい、終了時刻を15分もオーバーしてしまう。料理のユーザー評価が高く、それが旅館を決めた理由だったが、期待は裏切られなかった。旅館の部屋や廊下、ロビーなど、どこも整理と清掃が行き届いている。もう一度行きたくなる宿である。
 雑談に花を咲かせたあと、その夜は10時に寝て翌日は6時起床。ゆっくり朝風呂を堪能し、これまた食べきれないほどの朝食をいただく。9時にチェックアウトして、帰路途中にある登別温泉クマ牧場へと向かった。
 ロープウェイを使ってあちこち見て歩き、さあ帰ろうかと時計を見ると、すでに2時間が経過している。帰りは高速を使わずに国道経由で苫小牧から支笏湖へと抜けた。


 ネットで予め調べてあった支笏湖畔唯一のカフェ「美里」に12時40分ころ到着。ここまで時折雪はぱらつくが、晴れ間も見えたりで、予定を順調にこなす走りだった。
 この店の名物がオムライスで、いくつかあるパターンから、それぞれが思い思いのオムライスを注文。写真は息子夫婦が食べた「大人のお子様ランチ」だが、いままで食べたこともないようなフワフワ&ジューシーの美味いオムライスだった。
 高い傾斜天井と無垢材を多用した内装も料理とよくマッチしている。支笏湖はよく行く観光地だが、いい店を見つけた。
 湖畔から東岸を走って北に抜け、札幌へと向かう。途中にある霊園によって、雪の中の墓参り。時刻は15時半の日没前で充分明るい。雪は手袋とタオルでぬぐえば落とせる程度で、無事に墓参もやり終えた。

 途中にある長女と長男の母校にも立ち寄り、周囲を車で一周して懐かしさにふける。時間が少し余ったので六花亭真駒内店に寄って、お茶とケーキをいただく。
 大きなトラブルもなく、楽しい家族の思い出が、またひとつ記憶に刻まれた。