ところが、その後仕事が急に忙しくなったこともあり、家事雑事に追われるうちに先延ばしとなり、ついには春がやってきてしまった。
この種の片づけものは、なるべく短い期間にケリをつけてしまうのが基本である。そうしないと家の中はたちまちゴミ屋敷へと変貌しかねない。
ライブや旅行の片づけものは、ほとんどその日のうちに終わらせてしまうのが常だが、4ヶ月も放置したのは極めて珍しいことだった。
これではいけないと、今日になってホコリをかぶっていた袋を開け、中のカエル達や木の枝などを取り出した。まずは不要なものを捨て、どんなスタイルのレプリカを作るか、じっと眺めて構想を練る。
最初は単純にミニチュア版を作るつもりでいたが、並べているうちに次第に気が変わった。
置く場所は吹抜け上端の幅14センチほどの手摺の上。この手摺に合わせ、横に細長い形のオブジェにしようかと思った。
材料箱を漁り、幅45×長600くらいの胴縁材を発見。この部材に部分的に穴をあけ、木の枝を数本あしらってベース材を作り、周辺にカエルたちを飾る。
暫定的に写真のような段階まで完成。スペースが狭いので、本番で使った布と豆は使わないが、松かさとドングリ、クルミは一部を使うかもしれない。
不要になった大量の豆は4種類が混ざっているので、ていねいにより分け、元の缶に戻した。かって道東で農場を営んでいた友人からの貰い物だが、妙なところで役立った。
作業中、トラ豆の模様が随分可愛らしいことに気づく。白と茶のマダラ模様で、まるで三毛猫のようだ。あまりにユニークなので手頃な透明グラスに入れてみたら、こちらもなかなか面白いオブジェになった。
写真は分類作業中のもので、トラ豆オブジェは別の機会に発表とします。