スタンドは譜面台の下半分を使ったもので、上端に三脚用の1/4インチのネジが取り付けてある。普段はライブ前にカメラを設置し、セルフタイマーで自分の姿を撮影するが、その後は用なしである。これをライブ中にも活かそうというのだ。
珈琲のミニ空缶の底に穴を開け、内側に1/4インチのナットを取り付ける。上端のネジをその穴に通し、締めつけた。
手頃な赤いクラフト紙を空缶周囲に巻きつけ、ホチキスで留める。A4用紙を縦に2分割し、「連絡先・案内状」「ご自由にお持ちください」などとプリントして赤い紙の一部に固定。
紙類一式は缶にはめこんだだけなので、着脱は容易。移動時は抜き取ってつぶし、譜面隠しの間に挟んでおく。
写真撮影時には白紙のダミーを缶に差し込んだが、その後ハガキサイズの案内状も作った。案内状には基本的な連絡先、経歴、ライブの具体的な依頼方法、費用などを記載。いつもライブ中や終了後に尋ねられることばかりだ。
こうした機材を作ろうと思い立ったきっかけは、他のジャグリング系パフォーマのスタイルを見てから。多くの方が自作の機材をあれこれ工夫し、大半を手作りしている。もちろん案内状スタンドもユニークなものが多数みられる。
以前にもふれたが、パフォーマンス用の機材を手作りするのも大事な芸のうちらしい。実に徹底していて、とかく市販品に頼りがちな弾き語り系のパフォーマーとは、スタンスが全く異なる。いい意味での刺激になる。私も手作りは得意だが、まだまだ改善できそうだ。