今日も割り当て枠いっぱいの3組がエントリー。パフォーマー増による最近の傾向である。他の方の都合でトップを務めることが事前に決まっていたが、渋滞のせいで到着がいつもより10分も遅れた。やむなく最初のセルフ写真撮影をカットし、準備を終えるとすぐに歌い始めた。
会場は音響のよい北4条広場。第1ステージではシャンソン系洋楽を中心に14時3分から27分間で、以下の8曲を歌った。
「サン・トワ・マミー」「ケ・セ・ラ・セラ」「サンタルチア」「ラ・ノビア」「雪が降る」「メガネを買う(オリジナル)」「ペチカ」「バラ色の人生(初披露)」
悪天候で地下の人通りは多かったが、暮れと選挙が重なったせいか、人々の足取りがどことなく気ぜわしい。聴き手の集まりはいまひとつで、ピークが「サンタルチア」から「雪が降る」までの3曲、10数人といったところ。
オリジナルの「メガネを買う」では前回と異なり、数人がその場から消えてしまったが、状況によって人が増えたり消えたりするのはやむを得ない気もする。一喜一憂せず、ただひたむきに歌い続けることが肝要ではないか。
終わり近くに現れたジャグラーの方に次のパフォーマンスを引き継ごうと思ったら、準備とウオーミングアップに時間がかかるので、続けて私にやって欲しいという。もう1組のダンサーの方は、さらに遅い15時半に現れる予定だった。
やむなく10分ほど休み、ただちに第2ステージを始めることにする。短いインターバル中に簡易三脚で写真を撮影。この日は初めてツバを後ろにしてハンチングをかぶり、ベレー帽ふうにしてみたが、けっこうサマになる。安上がりの気分転換になりそうだ。
14時40分から27分で昭和歌謡を中心に以下の8曲を歌う。
「夢の途中」「オリビアを聴きながら」「ダスティン・ホフマンになれなかったよ」「夜明けのスキャット」「抱きしめて(オリジナル)」「ジョニィへの伝言」「天使のウィンク」「冬のリヴィエラ」
休憩が短く、第1ステージを聴いてくれた方がまだ周囲にいた感じで、集まりはさらに悪くなった。前回も似たような進行でステージ間隔が短く、やはり第2ステージの聴き手が減った。集客にこだわる場合、最低30分はステージ間隔を空けるのが理想だが、そう都合よくいかないケースも多々ある。
とはいいつつ、この日の喉は絶好調に近かった。声の響きやツヤ、そして伸びが抜群。途中、水はほとんど飲まずに歌いきった。
最後まで残って聴いてくれた中年婦人、「声が素晴らしい。感動して涙が流れました。きっと売れますよ」と、CDを買ってくださった。どうやら私を売り出し中の新人歌手と勘違いしたらしいが、その目には涙が溢れている。
3日前のライブ終了後にも同じことを言われたが、自分の歌で泣けたと聞くと、(ああ、届いたんだな…)と思う。歌っていて良かったと思える瞬間である。
この日も5枚のCDが売れ、在庫が数枚となった。今月はもう一回チカチカパフォーマンスがあるので、急きょ増刷することになりそう。半分は好奇心からかもしれないが、ともかくも売れる。しばらくはこの流れに乗ってみる。