2012年12月25日火曜日

厳寒クリスマスライブ

 記録的な豪雪と厳寒の日々が続く。明け方にトイレに起きた際、外に吊るしてある寒暖計を窓越しに見たら、何とマイナス17度を指している。新聞には厳寒ならぬ「酷寒」という珍しい見出しが踊っている。
 午後から今年最後のライブとなるチカチカパフォーマンスがあり、マイナス12度の寒さのなか、早めに準備して出た。

 途中で昨夜遅くまでかかって仕上げた年賀状と請求書を投函。予想通り道路は渋滞していて、北4条広場の会場入りがぎりぎりの14時5分前。この日はクリスマスとあって、似顔絵を含めて合計5組がエントリーしていたが、すでに若手シンガーが歌い始めていた。
 いつもの北外れの一角にゆっくりと準備。写真を撮り終えた頃に、最初のパフォーマンスが終わる。5分の間を置き、場が少し冷えた頃を見計らって14時25分から第1ステージ開始。およそ27分で9曲を歌った。

「ウィンターワンダーランド」「サンタルチア」「ラ・ノビア」「レット・イット・ビー(オリジナル訳詞)」「雪が降る」「夢咲く街 チ・カ・ホ(初披露オリジナル)」「きよしこの夜」「Godfather 愛のテーマ」「We wish you a Merry X'mas」


 この日の切り口はずばりクリスマスで、洋楽系のクリスマス色の濃い曲をずらりそろえた。静かなアルペジオ系の曲が多く、メリハリをつけるために強めの曲を選ぶのに腐心した。
 直前に歌った若い女性プロシンガーの集客は抜群だったが、それに比べると聴き手は少なかった。私の歌は中高年がターゲットなのだが、通りを歩く人の平均年齢が普段よりもかなり若い。
 推測だが、記録的な寒さと暮れの忙しさとが重なり、中高年が都心への外出を控えたのかもしれない。

 それでも「レット・イット・ビー」から「雪が降る」までのピーク時では、10名を越す方々が足を止めてくれた。「レット・イット・ビー」を歌った直後、中年女性が近づいてきて、「よく出来た訳詞です。声も素晴らしい」と絶賛、CDを買ってくれた。
 ステージを終えると、別の女性が近づいてきて、親しげに手を振る。一瞬誰かと思ったが、マスクを外してくれて分かった。何と5月と7月の被災地支援コンサートでご一緒した歌手の清水紫さんではないか。
 たまたま通りかかってラスト2曲を聴いてくれたそうで、全くの偶然。互いに「メリークリスマス」と挨拶を交わしたが、こんな奇跡のようなことがしばしば起きる不思議な場なのだ。
 その後、15時20分から第2ステージ開始。いつものことだが、ステージ間隔が短いせいか、聴き手はさらに減った。途中で全く聴き手がいない状況も瞬間的にあったほど。
 プログラムは珍しく第1ステージと全く同じにした。途中、オリジナルを昭和歌謡の「聖母たちのララバイ」に差し替えてみたが、普段は強いはずのこの曲でも動きはなかった。
 厳しい寒さは地下にもヒシヒシ伝わってきて、用心してこの日はオーバーズボンをはいてきたが、途中で手がこごえてきた。終了後に母の様子を見に病院に行く用事もあり、気持ちもいまひとつ入らない。ラスト3曲で熱心に聴いてくれる女性数人が現れたが、早々に打ち切って撤収することにした。

 結果としてこの日売れたCDは3枚。第2ステージでは全く売れなかった。まあ、こんな日もある。ともかくも今年最後となる46本目のステージを無事にやり終えた。
 その足で母の病院へと向かったが、検査の結果は内臓系に異常はなく、加齢による鉄分吸収能力減退、という結論である。今後は飲み薬と鉄分注射による対応となり、明日退院することになった。
 帰り道も大渋滞に巻き込まれ、自宅到着が19時半近く。いろいろな面で大きなヤマを越えた、記憶に残るクリスマスとなった。