2010年12月21日火曜日

ロビーコンサート新展開

 うらうらと晩秋のような陽気で、予約してあった本を地域センター内の図書館に取りに行った。ついでにロビー内を散策していたら、以前に投函したアンケート箱が目に入った。
「ロビーコンサートの実施を検討してください」という主旨の投稿だったが、以後センター側の動きは全くない。今春から運営が市からNPO法人委託に切り替わったばかりで、急な路線変更は難しいのだろうと思っていた。

 受付から事務室内をうかがうと、館長らしき人物の姿が見える。時間はたっぷりあったので、思い切って窓口の女性に声をかけた。
「ロビーを借りることは可能でしょうか?」
 窓口横には大ホールや各会議室の使用料金が一覧表示されている。しかし、ロビーの欄はない。前例がないのか、はたまた貸す気がないのか…。
「何にお使いになるのですか?」と女性は応じた。場合によっては貸すような雰囲気がしたので、「実は弾き語りコンサートをロビーでやりたいのです」と、率直に申し出た。
「少々お待ちを」と、女性は館長らしき男性に確認している。男性が近づいてきて、すぐに中に招かれた。

 弾き語り専用の名刺を差し出し、アンケートのことや自分の構想、これまでの活動歴をかいつまんで話すと、館長のHさんは大きな関心を示してくれた。
「実はそうしたロビーコンサートをやりたいという構想は当方にもありまして、目下検討中でした」とのこと。
 アンケートには私の連絡先も記してあったが、紙1枚でコンサートの引き合いが簡単にくるほどハードルが低くはないことは、別の地域センターでよく知っている。

 仕事の営業展開でもそうだが、まずこちらの素性や希望を先方に伝え、(種まき)2度目3度目のプッシュ(水やり)が大事なのである。これなくして物事は前に進まない。
 推測だが、地域センター側から動いてしまうと、ギャラの面等で難しい事情があるのではないか。動くのは歌わせてもらう側だ。
 かなり長い時間話して、互いの一致点が見つかり、実施の方向での確かな感触を得た。私としては来年度の事業計画にでも、と考えていたが、もっと早まるかもしれないとHさんから言われた。
 地域センターは21時まで開いているが、18時以降の集客が極端に落ちるので、この時間帯に何らかのイベントを企画し、集客の起爆剤にしたいらしい。歩いて10分、車で5分の近距離なので、夜のイベントでも何ら問題なく対応できる。

 まだ煮詰まってないが、実施の場合は今年始めから散発的にやっている「叙情歌暦」をメインテーマにやるつもり。費用は払わないし、いただかない、という方向性もほぼ決まっている。
「叙情歌に関心を持つ、近隣地域の見知らぬ誰か」は、いま最も歌ってみたい対象だ。もし実現すれば、魅力的な場になりそうな予感はする。ココロはすでに来年である。