残っているのは、レンガ&ブロック造りの玄関ポーチ。20年前の新築時に自力で作ったが、頑強にした記憶があり、解体にはかなりの困難が予想された。
20年前の工事写真 |
問題は解体を1日で完了させる必要があること。車庫の屋根や軸組なら、倒壊などの危険さえ考慮してあれば、翌日に作業を持ち越しても問題なかった。
ところが玄関ポーチの場合、人の出入りが関わっているので、一日で壊してただちに新しい玄関ポーチに入れ替えないと、いろいろと支障が出てくる。
そうした事態を考慮し、新規の玄関ポーチは事前に作ってあり、短時間で設置可能な状態だった。
解体前の状態 |
一連の解体作業では最も早い9時45分から開始。手始めに下の2段から解体し、全体の作業段取りを見極めようと考えた。
工具は8日前に外ムロ解体で役立った剣先スコップ、マサカリ、大型ハンマー、平タガネ、バール、移植ゴテといったところ。
表面に並んでいる36個のレンガをまず外したが、モルタル目地に平タガネをあてがい、ハンマーで叩くのが最も効率よくやれた。下にあるブロックも同様に平タガネを使って動かし、その後バールか剣先スコップをてこにして掘り起こす。
11時までに下2段を解体し終える。ここで珈琲を入れて休憩。いわゆる「午前中の一服」という代物で、建設系職人なら必ずやっている慣習だ。
その後、12時45分までかかって上の段のレンガを外す。外したレンガは充分再利用可能で、目地をハンマーで落とし、北側の軒下に整然と並べた。ブロックは割れやモルタル汚れがひどく、大半は廃棄である。
昼食もそこそこに、13時15分から作業再開。ここまで3時間作業したが、やや遅れている。ピッチを上げて、重い150厚のブロックを外してゆく。枠に囲まれた内部には、モルタルを全く使わずに並べただけのブロック10個があり、そのまま保存して再利用することにした。
15時半の珈琲タイムまでに解体は終了。最後に残ったコンクリート束基礎が作業中に折れてしまい、周囲には庭木の根がからみついていて、掘り出しに最も手間取った。
16時から最後の詰めを行う。ポーチ裏の一部に外断熱材の欠損を発見。アリか何かに食われた痕跡があるが、範囲は狭い。同じ材料で補修した。
掘り起こした穴を砂利や砕いたモルタルで埋める。モルタルを石の上で砕くのに、マサカリが役立った。
17時くらいに全作業が完了。4日前に組み立てが終わっている木製ポーチをウッドデッキから運ぶ。
50キロほどあって、妻の助けを借りる気でいたが、上段の板2枚を止めずに外しておいたせいか、一人で難なく運べた。
仮置きしたのち、手製のタコを使って水平を調整する。レンガよりは色が地味だが、建物には馴染んでいる。地面のレベルがまだ低いので、以前よりは段差があるが、完成後にはもう5センチほど上がって程よくなる。
集中して作業し、車庫解体の最後の難関を無事にクリアした。少し休んで、次なる工程へと進みたい。