2018年2月20日火曜日

週に3度の転倒騒動

 早朝のけたたましい携帯着信音で眠りを破られた。時計は5時半で外はまだ暗く、こんな時間の電話にロクなものはない。
 案の定、母の暮らす施設からで、母がまたまたトイレ内で転倒し、血まみれ状態だという。これから救急車を呼ぶが、指定病院にただちに向かって欲しい、との連絡。

 先週14日に居室内で転倒し、3日後の17日にも転倒して、救急病院での対応に終日追われたばかり。1週間で3度の転倒とは、さすがに多すぎないか…?と一瞬思ったが、ともかく教えられた病院に向かうしかない。
 前回の迷走でこりたので、今回は病院名を何度も聞き直し、グーグルマップで位置を入念に確かめてから車を出した。
 30分後に病院に到着。治療はまだ始まってなく、付き添ってくれた当直の看護師さんから転倒時の状況説明を受けた。これまで同様に誰もその瞬間を目撃してなく、トイレで倒れていたところを発見されたということで、なぜ転んだかの状況は相変わらず不明。
 夜は対応する職員数が足りないとか、ベット下に置いてある感知センサーがなぜか鳴らなかったとか、いろいろ説明を聞かされたが、要は母の日常動作に施設側が対応できていない、ということだった。


 2時間ほどして、ようやく検査と処置が終わり、診察室に呼ばれる。右目の上がパックリと割れていて傷が深く、14針も縫った。昨年10月末にも同様にトイレで転倒して額を縫っているが、そのときは4針だったので、はるかに重大だった。
 加えて、右目奥にある薄い骨が割れているそうで、傷はいずれ塞がっても、視力障害が残る可能性が高いという。その障害も認知症のせいで自覚は薄いが、見えにくいことによる転倒リスクは、さらに増すだろう。

 救いは脳に障害がなく、意識もしっかりしていることくらいだが、時間の経過で病状がさらに変化する可能性も捨てきれず、結局そのまま入院となってしまった。
 施設の看護師さんは8時くらいで帰り、残った私だけが入院の諸手続きなどをする。ちょうど夜勤から日勤へと切り替わる時間帯で、そのまま2時間ほどじっと待つ。昨夜は1時過ぎまで起きていて4時間ほどしか寝てなく、椅子でウトウトしていたら、ようやく病室に呼ばれた。
 しかし、相変わらず母は私を認識しておらず、特にかける言葉も見つからない。今後すべきことなどを担当の看護師さんに聞いて、ようやく帰路につく。

 今回は出掛けにパンとバナナを持参して待ち時間に食べたが、帰宅すると空腹感に襲われ、再度朝食をとる。そのまま布団に潜り込み、ひたすら眠った。
 15時近くまで寝て、昼食かオヤツか分からない食事をとり、施設まで母の靴やコート、入れ歯などを取りに行く。最短で退院は明日の夕方だが、どうなるかは分からない。
 明日もまた対応に忙殺されることだけは確かで、この調子では面倒を見ているはずの私が倒れてしまうだろう。

 4年目の大腸ガン転移&再発検査をすべき時期だが、いつ呼び出しがくるか分からず、うかつに予約もとれない追い込まれた状況である。