値上げの理由は、原発停止による火力発電所燃料費の増大が、経営を圧迫しているからだという。
「泊原発が再稼働すれば黒字に戻り、値下げも可能」との論理で、まるで「値上げ許容か?原発再稼働か?」の二者択一を迫っているようだ。
オール電化住宅はもちろん、大量の電気を使う洗浄便器や食洗機、エアコンや大型テレビなどを拒否して暮らしている我が身には、実は値上げによるダメージはそう大きくない。
新聞等では昨年9月の値上げ以前と以降の電気料金変化について、さまざまな事例が報告されているが、試しに我が家でも同様の試算を試みた。
《値上げ前1年間の電気料金》2012.9〜2013.8
年合計:70,992円/年間平均:5,916円
夏期(4〜11月)合計:44,917円/夏期平均:5,615円
冬期(12〜3月)平均:26,075円/冬期平均:6,519円
《値上げ後1年間の電気料金》2013.9〜2014.8
年合計:69,053円/年間平均:5,754円(−2.73%)
夏期(4〜11月)合計:43,147円/夏期平均:5,393円(−3.94%)
冬期(12〜3月)平均:25,906円/冬期平均:6,477円(−0.65%)
やってみて驚いたが、値上げによって電気料金は逆に2.73%も下がっていた。値上げ前と値上げ後の対策として新たにやったことは、
1)4個の白熱灯をLED灯に交換。
2)1個のミニクリプトン球を電球形蛍光灯に交換。
3)冷蔵庫を最新の省エネ型に交換。いまのところ電気料値上げ分は、節電努力で全て吸収できている。各家庭の事例報告でも、さすがに減っている家庭はなかった。
我が家の使用電力量は最新データで標準家庭の44.3%に過ぎないが、今回の値上げ分は、さすがに吸収しきれそうにない。
しかし、もともとの使用料が少ないので、金額としてのダメージは標準家庭の半分以下で済むはず。文明に過度に依存しないシンプルな暮し方は、家計はもちろん、時に地球をも救う。