室内では問題なく使えた電子譜面台の新ホルダーだったが、いざ外で使おうとしたら、風であおられてブームスタンドのパイプにしっかり固定できない。想定外の出来事に一瞬あわてたが、中間にある縦パイプホルダーまで固定位置を下げることにより、何とか1時間耐えてくれた。
しかし、完全なる屋外で使うと問題のあることが判明したので、さっそく修正を試みた。屋外のストリートで歌う機会が今後絶対ないとは言い切れず、対策はすぐにしておかなくてはならない。
問題は絶対だと思っていた目玉クリップの締結力にある。挟んで止める方式は単純で優れているが、ネジで締める手法に比べると締結力は当然劣る。代替手段に関してずっと考えていたが、固定にネジを使うマイクスタンドのブームパイプ用部品が使えるかもしれない、と考えた。
酷使によって使用不能になったマイクスタンドが1セットあり、捨てずにそのまま保存してある。分解して必要な部品を取り出してみると、真ん中に電子譜面台ホルダー用の木片が挟めそうな隙間があるではないか。
隙間にぴったり収まる端材を探し出し、これまでのホルダーをいったんバラす。支持用の木片や目玉クリップは取り外し、新しい木片を加工して再度固定した。
全体を貫通して固定するボルトと蝶ナットは、手持ちで適当な部品が見つかった。写真のように今度は横から押しても縦方向から押しても、びくともしない。
重量に大きな変化はないが、欠点は移動時にボルトと蝶ナットいったん外す必要があること。今後の課題だが、締結力に限れば解決。抜群のアイデアと自負していた目玉クリップは短期間でお役御免となったが、改良作業とは得てしてこんなものだ。
完成後、いったん分解して折りたたみ、全機材の収納がうまくいくかどうか試す。実は一昨日のライブ直前に部品がうまく梱包できず、出掛けにちょっと慌てた。
分解して袋やカバンに収納し、運んでまた組立て、そして歌う。何らかの機材を新しくした場合、単にうまく使えるかだけでなく、こうした一連の動作が問題なくやれるかまで実際に試してみないと、思わぬトラブルに見舞われるものだと今回改めて学んだ。