2011年3月19日土曜日

ハリケーンランプ

 引き続き仕事に集中。夕方までにだいたい片がついたので、このところの運動不足を解消するべく、車庫屋根に昇って氷塊となった雪の固まりをスコップですべて落とした。
 彼岸近くにもなるとさすがに暖気で雪は解けるばかりで、車庫屋根からあちこちに雪解け水がしたたり落ちて、始末が悪い。毎年春先の定例行事である。

 油断をしてこの時期に落下してはいけないので、慎重に作業。2月上旬に傷めた腰はようやく癒えたが、3月上旬に1時間以上も続けて電動除雪機で作業した際、傷めた右手首は腱鞘炎状態で、まだ少し痛む。
 終了後、妻からリクエストの出ていた自転車を車庫の陰から引っ張りだす。車庫と雪山の間にはかなりの隙間があって、案外簡単に取り出せた。豪雪の中に埋もれたままだったが、自転車は特に壊れてもいず、空気を入れ直すだけで整備は済んだ。

 夕食後、道路の偵察をかねて、妻の通勤路を勤め先まで自転車で走ってみた。一部に雪が残っていたり、極端に狭くなっている箇所もあったが、ルートを選べばひとまず自転車で行ける。4ヶ月以上もの雪道に飽き飽きしている妻にとっては朗報である。


 しばらくテストをしていなかったアウトドア用の灯油ランプに注油し、点火してみた。写真のように、何ら問題なく点灯。20歳のときに敢行した自転車日本一周の折に「秀岳荘」という登山用品店で買ったもの。かれこれ42年にもなるが、いまだに現役である。
(別所ランプ製作所の「WINGED WHEEL 350」という製品)
 小さいが、満タンにすれば5-6時間は軽く持つ。自転車旅行にはもちろん、学生時代に数回あった停電や、結婚後の家族キャンプでも大活躍した。構造はシンプルだが、故障知らずで丈夫。防災用品としても欠かせない。
 11歳まで電気のない過疎地で育ったが、当時の自宅にもこの灯油ランプはあった。確か「安全ランプ」と呼んでいて、居間に吊るしていた笠つきの大型のランプとは区別していた。
(実際には「ハリケーンランプ」と呼ぶらしい)
 持ち運び可能で、夜に離れたトイレに行く際などに使っていた。雨風に強く、安全性が比較的高いので、たぶんそんな呼び方をしていたのだろう。

 文化とは程遠い生活だったが、おかげでかなりの不自由さにも耐える逞しさを培うことができたと思っている。