2010年10月31日日曜日

ハロウィンライブ

 今年の2月と9月に歌わせていただいたライブカフェから、三たび誘われた。今回の実施日はちょうどハロウィンと重なる10月末日。前回終了後すぐにお誘いがあったので、しばらくお会いしてなかった知人にも声をかけ、構成には充分な時間をかけて臨んだ。
 開場は前回より少し早まって午後2時30分。自宅でのリハと機材の準備を済ませ、勤務先に妻を迎えに行くと、予定になかった同僚のNAOさんも急きょ参加とのことで、3人で会場に向かう。
 この日の演奏者は前回のゲストアクト3組で、私とハモニカ&ギター弾き語りのTUMEさん、そしてマンドリン&ギターユニットのレッド&ブラックさん。全員がメインアクトという位置づけである。
 この日は私とオーナーのJUNさんのピアノとで、2曲一緒に演奏することになっていた。打合せはネット音源を使ったものだけだったので、早めに会場に入り、少しだけ音合わせをした。

 あいにく出演を予定していたJUNさんの友人ピアニストが不幸があって来られず、JUNさん一人で準備進行、飲物の接待、演奏の3役をこなすのは厳しい様子だった。開演は午後3時を予定していたが、あれこれ手間取って、結局3時20分過ぎまでずれこんだ。


 出演者を含めた参加者は11名。くしくもこの日は、6年前に私が主催した及川恒平さんの時計台コンサートと全く同じ日である。当時、スタッフとしてご尽力いただいた方2名とその友人の方にもご参加いただき、ちょっとした記念のライブとなった。

 演奏順はJUNさんの負担を早めに減らすべく、1番に私が立候補。2番にレッド&ブラックさん、3番にTUMEさんという順になった。
 私のセットリストは、以下の通り。

《1巡目》
・秋の日に(36年前のオリジナル)
・菩提樹(JUNさんのピアノとコラボ)
・さくらんぼの実る頃(JUNさんのピアノとコラボ)

《2巡目》
・切ない夕暮れ(5年前のオリジナル)
・懐かしい暮らし(及川恒平さんの曲)
・雨が空から降れば(六文銭の曲)
・Top of the World(私のオリジナル訳詞)


 全体的に秋から冬への季節の移ろいを意識した曲でまとめた。一発勝負に近く、かなり不安だったJUNさんとのコラボは予想以上にうまく合って、辛口評価の妻からも及第点。

 前回と唯一重複した「さくらんぼの実る頃」は本来ワルツで歌うが、JUNさんのピアノイントロが思いのほかスローで、ワルツでは歌えない。直前のリハでもこの曲は互いのテンポが合わなかった。私は早いリズムで歌いたいが、JUNさんはゆったり弾きたいらしい。
 中断してやり直しすべきかと一瞬迷ったが、歌い直しや言い訳は場を白くするのは自明の理。咄嗟に4/4拍子に転拍子し、スローなペースでそのまま歌った。結果として前回とは全く異なるアレンジとなり、「災い転じて福」である。
「雨が空から降れば」は予定には全くなかった曲だが、6年前の及川恒平さんのコンサートの1曲目というメモリアルな曲でもあり、MCの中でふと思いついて歌った。演奏者が少なかったので、進行にはかなり余裕があり、この種のワガママが許される。
 オリジナルでは「切ない夕暮れ」に手応えを感じた。当初は1巡目の最初に歌うつもりでいたが、当日になって気が変わり、夕暮れ時と重なる2巡目の最初にもってきた。前回、明るい時間に夜のイメージの曲を歌って失敗した反省からだったが、この判断は正しかったと思う。


 他のパフォーマーも前回同様に熟練の演奏を披露していただき、最後にシングアウトとして「若者たち」を参加者全員で歌った。リード役は今回もレッド&ブラックのBさんで、休憩時に用意した楽譜で全員に歌唱指導をし、完全二重唱でやるという念のいれよう。
 本番では私がギターとボーカル、JUNさんがピアノ、TUMEさんがハモニカと、各自得意のパートを担当したが、これが見事に決まった。

 終了後にNAOさんが、「ただ聴くだけでなく、自分もライブに参加した気分になれた。もっと歌いたかった」と喜んでいた。いにしえの歌声喫茶風だったが、私が企画構成するライブでは、まずあり得ない手法。非常に参考になった。
 ほぼ予定通り、午後5時半過ぎに終演。「今年中にぜひもう一回」と、JUNさんから提案があったが、年末は別のライブ予定がいくつかあり、仕事や雑事にも忙しい。ひとまず今年はこれで締め、次回は年明け早々にでも、ということに落ち着いた。
 参加者同士の顔や名前も覚え、交流の輪が一段と広まった感のハロウィンライブである。