2010年10月20日水曜日

ミュート奏法

「ミュート奏法」というギター奏法を見よう見まねで練習中。きっかけは昨日書いた「サンタルチア」の伴奏からで、カンツォーネの特質なのか、同じフレーズが何度も繰り返され、終わり頃になると気分が冗漫になりがち。
 これを避けるため、この種の曲には間奏を挟んだり、2番から転調したりするなど、カバー曲やオリジナル曲を問わず、あれこれ工夫する。

 同じカンツォーネの「ナポリは恋人」など、1番しか存在しないが、2番は同じ歌詞を単純に半音転調させ、ラストだけ「ナポリ フォルテュナ ミア」を2度繰り返し、スローダウンさせて終わる手法をとっている。
 オリジナルならば好き勝手やり放題だが、カバー曲の場合は自ずと制限がある。そこで時には、ギターの弾き方で雰囲気を変える手法をとる。アルペジオでゆったり始めた曲の途中で部分的にストローク奏法を入れたりするのだが、ここに「ミュート奏法」を使おうというのだ。
 先日の高橋真樹さんのライブで、この「ミュート奏法」をうまく使っていた。基本はアルペジオ奏法だが、途中でその音の余韻(サスティーン)を残さず、わざとプツプツ切ってしまう。
 全部それだと耳障りだが、要所で入れると非常に効果的なアクセントに成り得る。「サンタルチア」なら、2度目の繰返しとなる「友よ来たれ 船は待てり」の部分。ここを「ミュート奏法」で弾きたい。

 実は高橋真樹さんのライブでは音楽仲間のギタリスト、西やんの隣に座った。何度目かのミュート奏法の際、曲間に小声で「あれは左手で音を切ってるの?」と確認すると、「いや、あれは右手で押さえながら弾いてるんです」と西やんはいう。
 よく考えると、左手だけでは開放弦で弾く部分の音が切れない。なるほど。

 その後、いろいろ調べてみたら、「右手の小指側の腹で、ブリッジ付近の弦を押さえながら弾け」とのお達しに遭遇した。やってみると、確かに切れる。切れ具合は押さえ方で調節可能だが、集中すると歌がおろそかになりがち。なかなか難しい技だ。
「初心者には難しいテクニックなので、よく練習せよ」ともあるが、モノにしたいですな。