2010年10月27日水曜日

木が倒れた

 朝起きると一面の雪景色。うっすらとだが、平地や道路にも雪が積もっている。ふと西側隣地を見ると、空地に勝手に根づいたらしい木の1本が、昨夜来の強風でバッタリと倒れ、我が家の敷地まで越境している。
 西側には充分に余裕をもって建てたので、幸いに壁や窓ガラスへの実害はない。しかし、枝の一部は庭木にもたれかかっていて、放っておくわけにはいかなかった。

 隣地の所有者は関東在住らしいと以前に聞いていて、この11年で一度も顔を見せたことがなく、雑草は伸び放題、雑木も生え放題である。この種のトラブルが生じた場合、市の宅地課などに連絡すれば持ち主を探し出し、手を打ってくれることは知っていたが、なんだか気が進まなかった。


 何より、もし正式な手続きを踏んだ場合、西側にある他の樹木もすべて伐採され、完全な空地になってしまう恐れがあった。
 現状の木は我が家の敷地外にあるが、夏はよい木陰を作ってくれ、通りむこうからの視線も遮ってくれる。夕暮れ時には室内の壁に心地よい葉の影を踊らせる。出来ればそのまま借景として残っていて欲しい。
 午後になって雪も止んだので、外に出て様子を調べてみた。太いと思っていた幹は中間部では5-6センチほどで、手持ちのノコで何とか切れそうな感じがした。そこで軍手長靴作業着に身を固め、自力で撤去することを決意した。
 厳密にいえば、おそらく自宅外にある樹木を勝手に切ってはいけないのだろう。だが現実問題としてこの11年間、西側空地の雑草刈は、かなりの範囲で私が一人でやっている。腐って倒れて我が家に入り込んできた雑木を取り去っても、あまり問題なかろうと判断した。

 先端部から少しずつ切ってゆき、およそ30分ほどで作業終了。朝見たときは(ひょっとしてチェンソーが必要かも?)と一瞬思ったが、やってみれば案外あっけなく解決した。


 先日の同窓会の余韻がまだゆらゆらと頭の中に漂っているが、各自の自己紹介のなかで、音楽活動をしている方が私も含めて4名いた。私以外の男性2名はいずれもロック系のバンドの一員とか。自営の事務所の一角にスタジオを作ったり、ライブハウスに通ったりと、それなりに音楽活動を楽しんでいるようだった。
 女性でただ一人音楽活動をしている人は、40年間ピアノ教師を続けているという、いわばプロだ。ピアノが達者だったあのT子さんは、家に置いてあるがいまは弾くことはないそうだ。しかし、息子さんの一人がギターのプロをめざしているとか。残念ながらジャンルは聞き漏らした。もしかすると弾き語り系かもしれない。
 50年ぶりに40人もの同級生が集まると、話題が互いに交錯し、とても4時間では話しきれない。
 いずれにしても、介護施設系の場で歌っている人は皆無だった。「介護施設系の場で弾き語り活動をしたいが、どうすればよいか?」と、相談のメールをいただくことが時折ある。これだけネット社会が発達しても、情報があまり存在しないそうで、つまりはやっている人が少ないからだろう。
「音楽ボランティア活動をしたい」という方は最近多いが、大半はグループによる器楽アンサンブル。弾き語り、しかもソロとなると、皆無に近い。

 私も活動を始めようとした6年前にネットで調べたが、見つかったのは長崎のいちろうさんだけだった。極端に少ないのには、おそらく理由がある。6年歌ってみてだいたい想像がつくが、フツーとはちょっと違う価値観がないと、たぶんやらないしやれない。
「フツーって何だ?」と問われると、答えに窮するが。