雪はそれほどでもなく、除雪車が置いていった玄関前の雪を、スコップで軽くどかしただけで済んだ。
そんな厳寒に合わせるように、先週アマゾンに注文してあった冬物セーターが届く。タスマニアウール100%の国産品で、重量550gという厚手。
定価6千円弱の品だが、ネット通販でも冬物バーゲンの真っ最中で、送料込み2,300円という格安で入手した。
1〜2月の厳寒期に着るセーターはウール100%の厚手(重量500g前後)と決めているが、30年ほど前にバーゲン買ったイングランド製のセーターが虫食い等の劣化が激しく、経年で重量も440gに減った。
同等品はあと1枚しか手持ちがなく、昨年から代替品をずっと探していた。商品が豊富なフリース系セーターは暖かさの面で劣るので論外。店頭で適当な品はなかなか見つからなかった。
このセーター、実は候補が2つあった。黒系でMサイズ、ウール100%の550gという条件は同じで、価格も全く同じ。違っているのは模様だけだ。
決めかねて妻に相談したら、最初に見つけた幾何学模様の品でいいのでは?という。しかし、迷う。
思いついて両方の商品画像をダウンロードし、自分の顔部分だけを画像ソフトで合成してみた。つまりはネット上にある商品の「仮想試着」である。
すると意外にも、第2候補だった粗いストライプ模様のセーターのほうが似合っているように思えた。妻にも画像を見てもらうと、「若く見えるかも」と同意見。
60歳を超えたころから、若造に見られるのがイヤだったそれまでとは逆に、実年齢よりも若く見られることが嬉しくなった。人間は変わる。
衣類のデザインや色で実年齢よりも若く見えるというなら、活用しない手はない。何せ人前で歌うことは、非日常を演出する行為そのものだから。
届いた商品をさっそく着てみたが、やはり新しいものは暖かい。当然ながら、「試着」通りの着心地だ。