2015年8月28日金曜日

灯油タンク水抜き栓騒動

 秋風が吹き始めたので、冬への備えとして、毎年1回やっている灯油タンクの水抜きをやることにした。ついでにキャンプで使った灯油の補充を小型ポリタンクへと行う。
 以前からそんな傾向があったが、水抜き栓が固くて指では回らない。タンクに貼ってある説明書には、「水抜き栓は必ず手で回すこと」とあったが、プライヤーを使って回した。

 落ちてきた水混じりの灯油をバケツで受けつつ、途中から小型ポリタンクに切替えて、必要な分は確保した。
 水抜き栓を元に戻して作業を終えようとしたが、一向に灯油が止まらない。回転方向が悪いのかと左右両方を試みたが、下から見て時計回りいっぱいに回してもダメ。反対側に回しても状況は同じで、最後には水抜き栓そのものが本体から脱落してしまう。これは大変だ。



 灯油を受けるバケツは10Lで、落下する灯油の勢いからみて、ある程度の余裕はある。あわてて家に戻って、工具箱からネジ類一式を持ってくる。適当なビスを水抜き栓中央の穴にあてがい、水抜き栓の位置を調整して、最も漏れが少ない位置に仮固定する。
 応急処理で多少の時間稼ぎにはなったが、根本解決には程遠い。446Lタンクの残量は6割ほどで、推定260Lほどの灯油が残っている。自力で完全に止めるのは難しく、問題点が水抜き栓にあるのか、はたまたタンク側にあるのか、知識不足でよく分からない。
 時計は16時半あたり。思案のあげく、3年前に灯油タンク移設と湯量ゲージの交換を依頼した業者のことを思い出した。調べると名刺が保存してある。携帯にかけたら他の現場で作業中で、あれこれ状況を話すうち、私のことを思い出してくれた。
 タンクのメーカーを教えると、手持ちの材料と工具で何とかなりそうだという。問題は時間だったが、やり繰りしてただちに来てくれることに。

交換後の水抜き栓

 一時間後、バケツ半分ほどまでに溜まった灯油を、脚立に昇ってタンク上部から戻していたところに業者が到着。ただちに作業にとりかかる。

 水抜き栓のほぼ真上にあるタンク上部の蓋を外し、そこから1.5メートルほどの先端が丸い鉄棒を入れる。手探りで水抜き栓の穴を探っている様子だったが、しばしして漏れがほとんどなくなった。
(推測だが、鉄棒の先端で内側の穴を塞ぎ、灯油の流れを一時的に断ち切っていたように思える)
 その状態のまま、古い水抜き栓をスパナで完全に取り外し、新品の水抜き栓に交換。その後鉄棒を抜き取っても灯油の漏れは止まり、バルブを指で緩めると正常に灯油が流れてきた。あっさり問題解決である。
 取り外した古い水抜き栓を見ると、パッキンを固定する座金が完全に壊れていた。水抜きする場合のバルブの回転方向は、下から見て反時計回りが正解である。はっきり記憶にないが、もしかすると逆に回していたのかもしれない。

 突然の無理をお願いしたにも関わらず、修理費は4,320円という良心的なもの。使い始めてすでに16年、以前から水抜き栓は調子が悪かったので、交換するタイミングとしてはよかった。


《2021.4.29 追記》
 その後6年が経ち、再び水抜き栓から灯油漏れが発生。どうやら水抜き栓にゴミが詰まったらしく、再交換の必要があった。
 構造的に問題のある水抜き栓を諦め、このときの経験をもとに自力でプラグ止めに変更した。詳細はこちらで。