2021年4月29日木曜日

水抜き栓をプラグ止

 実家の灯油タンク洗浄をしてくれた業者から、「タンク寿命を延ばすには、水抜きをマメにすること」と言われた。タンク内に侵入した水が、内側からタンクに錆を発生させるのだという。
 自宅タンクは6年前に水抜き栓が壊れて交換した際に水抜きは実行済みだったが、家に戻って試してみると、水は全く溜まってなく、ひとまず安心した。


 ところがその後水抜き栓を元に戻すと、微妙な灯油漏れがあることに気づいた。工具を使うと壊れてしまう可能性があり、手できつく締め直しても、わずかに灯油が滲んでくる。
 夜になっても改善せず、6年前の悪夢が蘇った。応急措置としてフイルムケースにコーキング材を詰めて下からそっくりかぶせ、一晩様子をみたが、やはり漏れは止まらない。

 水抜き栓の交換をまず考えたが、動作自体に不信感があった。同じ口径のプラグを買ってきて水抜き栓と交換し、完全に止めてしまうことを決断した。
 水抜き栓の規格と付属ソケットの外形から口径を調べると、3/8インチであることが判明。
 昼食後、商品数の豊富なジョイフルAK屯田店に行く。GW真っ只中だが、予想外に空いていた。3/8亜鉛メッキ鋼製プラグを148円で入手。

3/8プラグと油止め用の棒先端部

 さっそく交換を試みる。準備として万一灯油が溢れた場合に備え、水抜き栓の直下にバケツを2個用意。タオルやモンキスパナのほか、3/8プラグには予めシールテープを巻いて準備した。

 最大の問題は水抜き栓を外したときにソケット穴から下に落ちてくる灯油を一時的に止める手段。446L灯油タンクは先日満タンにしたばかりで、吐出圧力は相当のもの。
 6年前に交換を依頼した業者は、先端の丸い棒をタンク上部の給油口から入れて下端のソケット穴に押し込み、一時的に落下を食い止めていた。真似をしてみる。


 床モップの柄が着脱式で、テーパー状の樹脂製持ち手が手頃。長さもタンクの高さにちょうど合う。持ち手の穴にビニールテープを巻いて漏れを防止し、給油口から差し込んでソケット穴を探った。
 給油口のほぼ真下にソケット穴があり、先端がピタリ収まる感触がある。スパナで既存の水抜き栓を緩めてみるが、灯油は落ちてこず、うまく止まっている。

 一気に水抜き栓を取り外すと灯油が少し溢れてきたが、用意したプラグを素早く差し込んで手でねじ込む。スパナで完全に締めると、灯油の漏れはピタリ止まった。

プラグ止めに変更

 取り外した水抜き栓を調べると、ゴムパッキンに多量の砂粒が付着し、ネジをきつく締めても金属部との間に隙間が出来る状態。これが灯油漏れの原因で、構造的に問題がある。
 掃除をして再利用はできそうだったが、水抜きをすれば同じトラブルが発生するのは目に見えている。使わないのが賢明だ。

 油量計と給油口にはカバーをかけてあり、今後水が侵入する可能性は低い。万一水抜きの必要が生じた場合、プラグを緩めて対処することにした。

黒いゴム部にゴミが詰まる既存の3/8水抜き栓

 水抜き栓からの灯油漏れは以前から気になっていたが、根本的に解決できたはず。業者に依頼すると5千円近くかかるが、自力でやってごく安価で済んだ。
 油を止める棒はネジで分解できる構造で、接続部から灯油が侵入して清掃に難渋した。次回はテープで封印するか、先端部だけを別の棒に挿して利用するなどの工夫が必要。

 DIY難度は5段階中最高の5。棒を使って一時的に灯油を止めるのが難しく、外注するのが無難。試みる場合は各自の判断でお願いします。