2010年5月5日水曜日

ちぎり絵

 末の息子は午後に函館へと戻り、家の中にいつもの静寂が戻った。今日も相変わらず仕事で、2日かかって仕上げたCGデータの統合と調整、そして画像として出力した後、樹木や花、空などをはめ込む作業を夜半までかかってやった。

 並行して、居酒屋のライブ用ポスター作成作業も進める。以前にも書いたが、今回は「ちぎり絵」をメインに使うので、作業は極めてアナログ的。CG画像の出力計算中は時間が空くので、この種の手作業に絶好だ。
 写真の上は過去のちぎり絵作品。自費出版した本の表紙カバーやら、パソコンの同人誌のオマケシールなどのために作ったものだが、いずれもなかなかの評判だった。


 ちぎり絵はその名の通り、色画用紙などを指でちぎって作る。ハサミやカッターでは決して得られない独特の柔らかな輪郭線が作れる。
 過去には家族の似顔絵や、自作のキャラクター等をこのちぎり絵で作ったが、今回作るのはフォーク歌手の四角佳子さんと、フォークグループの猫である。
 あくまでイメージなので、およその雰囲気が出ていればよい。写真を元にスケッチを描き、それに沿って紙の色や質を選択し、鉛筆で紙に下書きしたあと、指でちぎってゆく。
 顔は事務用のクラフト封筒を使うと、肌の質感がよく出る。おけいさんの髪の毛は、繊維の線が浮き出ている濃緑のデザイン紙を使った。同様に目と唇も作り、それぞれを裏側からノリで貼って組み立てる。

 猫のメンバーはマトモにやると難しいので、ネコを擬人化したものを作った。メガネをかけ、ネクタイや背広を作って着せると、なかなかの雰囲気になった。
 全体の背景処理に悩んだが、紙ではなく、布を使うことを思いつく。バンダナ用に買ってあった布をあれこれあててみたら、濃いワイン色のがしっくりするので、これに決定。布はさすがにハサミで切ったが、切り口がうまくほつれて、こちらもいい味になった。

 夕方までにだいたい仕上がり、スキャナーで取り込んで、全体を画像ソフトに組込み、文字などを配置して調整する。ほぼイメージ通りの出来だが、中央のネコに帽子をかぶせるのを忘れていた。明日、修正しよう。