2009年4月12日日曜日

気持ちはエネループ

 この3年半ほど訪問ライブを中心に使い続けて重宝しているミニPA、ヤマハのVA-10が突然動かなくなった。最近は自宅スタジオPAのモニタとしても使っていて、昨夜、いつものように電源を入れたら、電源ランプがチカチカ点滅したあと、全く音が出なくなった。
 どうもACアダプターの動作がおかしい感じがして、いったんコードを外し、電池駆動に変えてみた。すると、何ら問題なく作動する。やっぱりACアダプターだった。

 さて、ACアダプターのどこに問題があるのかが問題だ。まるで禅問答のようだが、パソコンを含む電子機器にトラブルが生じた場合、ひとつひとつ経路をつぶしてゆくと、病巣の根源に割合早くたどり着ける。
「電池駆動に変えたら、問題なかった」というのは、その第一関門というわけだ。
 次に試みたのは、本体の分解だった。ACアダプター周辺配線のどこかが切れたのではないか?とニラんだ。カバーを固定してある8本のビスを探し当て、ゆるめる。基本原理はパソコンの分解と同じだ。
 ところが、見た感じではどこにも配線の欠損はない。そもそもACアダプターと乾電池の配線経路は途中でつながっている。仮に問題があるなら、入口のコネクタ部分だけだった。

 試しに手持ちのACアダプターをいくつかつないでみると、そのうちのひとつが正常に作動する。つまり、コネクタや配線経路には問題ないことがここで分かった。


 本体のビスを元に戻し、今度はACアダプターのチェックを行った。アヤシイのは差し込みジャックの部分だ。抜き差しが頻繁なので、内部に接触の悪い部分が出来た可能性がある。
 手持ちのACアダプターのうち、動作に問題がなく、今後使う可能性の少ないものを選び、ケーブルを途中から切断してジャック部分をそっくり取り替えた。さあ、今度こそビンゴだろう。そう信じた。

 ところが…、今度も電源は入らない。こいつは参った、これも外れだ。となると、残るはACアダプターそのものの障害ということになる。
 ACアダプターを分解するビスは見当たらず、検証不可能。ついにここで万策尽きた。
(写真上の右が壊れたアダプターで、左が動作するアダプター)
 本体は中古で3,000円で買ったので、ACアダプターは付属してなく、必要に迫られてヤマハの正規品を1,700円くらいで買った。
 考えられる対策として、
1)出力の大きい別の可搬式PAを買う。(1万前後)
2)もう一度ACアダプターを買い直す。(1,700円)
3)当初の電池駆動に戻す。

 昨夜からずっとあれこれ調べていたが、なかなかふんぎりがつかない。電池駆動だと接続の面倒はないが、消耗による交換費用がかかる。サンヨーのエネループという優秀な充電式電池を主にデジカメに使っていて、一時はこのミニPAにも使っていた。写真下がそれで、当時は単3電池しかなく、変換アダプターで変換して使っていた。
 このやり方だと費用は安く済むが、単3なので消耗はさらに激しく、およそ3時間で再充電を強いられる。充電には4時間かかり、あいにく充電器には2本しか入らない。つまり、いったん電池がきれると、6本の電池を12時間かけて連続充電しなくてはならず、それがACアダプターに替えた大きな理由だった。

 調べると、単3が4本入る急速充電器が、およそ2,700円で売っている。4本入る急速充電器を買えば、手持ちの充電器と合わせて一度に6本の充電が可能になり、最大4時間で充電は終わる。「ライブ前には必ずフル充電する」というルールを作り、前日にセットしておけば、ストレスなく終わるだろう。
 エネループは1000回の繰り返し充電が可能なので、廃棄電池もなくなり、結果として地球と家計の両方に優しいことになる。気持ちは徐々にエネループに動いている。