日頃から家具の転倒防止策には配慮し、設計時に構造と断熱にはかなり気を配ったので、結果的にそれらが複合的にいい方向へ働いた気がする。
本棚から落ちたのはガラス未使用の額縁や空き缶、ザルなどの小物。食器棚からは平鍋が床に滑り落ちただけで済んだ。
唯一落下したのは、2階の壁に掛けてあったギター。手製の木製フックに載せただけで、ストッパーの類いはつけてなかった。
6年前に作って地震で落ちたことはこれまでなかったが、今回は2台とも落ちた。不思議なことにどこも壊れず、キズひとつない。運が良かった。しかし、今後のことも考え、同じ木材でストッパーをつけることにした。
今回の地震では問題なかったが、1階居間に置いてある600×900の大鏡にも、同じ要領で木材のストッパーをつけた。
こちらは低いタンスの上に置き、壁に立てかけてあるだけ。新婚時代から長く使っている思い出の家具だが、よく倒れずに済んだもの。
以前から対策済みで、今回の地震でもその効力を十二分に発揮してくれたのは、1階液晶テレビ、1階DIY食器棚、2階DIY本棚の3つ。
他にも家具はいくつかあるが、形状が安定していたり高さが低かったりで、特に対策をせずとも倒れる不安はなく、実際に今回の地震でも問題はなかった。本棚の高い棚には重い本を並べないようにしたり、寝室の枕は物が落下しない位置にするなど、万一に備えた意識は常にあった。
1階液晶テレビの固定ビス。木製ベンチに止めてある。 |
食器棚固定ビス |
本棚固定ビス。側板部を壁胴縁に固定。 |
止めているビスはコーススレッドと呼ばれる75ミリ長の木材専用ネジ。いずれも柱や間柱、胴縁などの構造材に直接固定している。
(クロス下地によく使われる石膏ボードにビス止めしても効果はない)
(クロス下地によく使われる石膏ボードにビス止めしても効果はない)
DIYの場合は割と簡単にやれるが、既存の家具の場合は、ホームセンターなどで専用固定金具を買ってくる。
固定する構造材の位置を探し出すのには、ある程度の知識が必要。特にクロス張りなどで釘やビスが隠れている場合は難しい。下地の位置を教えてくれる専用工具を買うか、家を建てた工務店などに相談するのが無難だ。