2018年1月28日日曜日

ぎりぎりセーフ

 昨年9月に初めてネット経由で依頼のあった町内会で再び歌った。前回は単なる懇親会で飲食は一切なく、幅広い年齢層を前に歌う難しさはあったものの、それなりに手応えはあって、今回の依頼につながった。
 今回は飲食が伴う新年会余興という難しい内容で、前回2組あった演者も今回は私だけ。カラオケもなく、責任は重かった。

 あいにく10日ほど前から風邪からくる副鼻腔炎を患っていて、頭痛や倦怠感がひどく、声も鼻声状態。珍しく病院に2度も通って懸命の治療を続けた結果、80%くらいまで回復。どうにか先方に迷惑をかけずに演れそうな状態までこぎつけた。
 会場は札幌南端にあり、北端にある我が家からはかなり遠い。前回は新しく開拓した豊平川沿いのルートを通って55分で着いたが、今回はさらに短縮できそうなコースを使うことにする。
 イベント開始は12時で、私の担当は12時20分から。雪道なので余裕をみて10時35分に家を出たが、数日前にまとめて降った雪もすっかり除雪され、路面状態は非常によかった。夏よりも短い50分弱で着く。


 参加者は前回より倍近くに増えて、40名弱。会場もステージのある広い場所に変わっていた。
 予定より5分早い12時15分から歌い始める。予定をやや超えて、1時間5分で17曲を歌った。

《セレクトタイム》
「カントリー・ロード」「エーデルワイス」「上を向いて歩こう」「冬のリヴィエラ」「シクラメンのかほり」「オー・シャンゼリゼ」「虹と雪のバラード」「まつり」

《リクエストタイム》
「恋するフォーチュンクッキー」「北国の春」「ハナミズキ」「時代」「乾杯」「池上線」「さよならはダンスの後に」「無言坂」

《うたごえタイム》
「また逢う日まで」
 丸1ヶ月以上もステージからは遠ざかっていて、体力的な問題もあり、一抹の不安を抱えての出だしだったが、いざ歌い始めるとまずまず声は出た。

 会場は6つのテーブルに分かれていて、開始直前に1テーブル2曲のリクエストが届く。1テーブル最低1曲のリクエストに応える、という事前の打合せだった。
 当初予定していた前半8曲のうち、「シクラメンのかほり」がリクエストと重複していたが、他の11曲に重複はなかった。
 結果として歌えなかった曲は、「ありがとう」「くちなしの花」「秋桜」「恋人よ」の4曲で、前回もそうだったが、POP系フォーク系の要望が圧倒的に多い。

お土産にいただいた美味しいお弁当

 最初の4〜5曲には手拍子や拍手など、1曲ごとにそれなりの反応があったが、30分が経過した後半に差し掛かると、アルコールが回ったこともあって、テーブルごとに歓談する姿が目立ち始め、歌に対する反応がめっきり弱くなる。
 この種の酒席ではしばしば見られる現象で、累計ライブ数500を数えたいまでも、こうした場の気分を劇的に打開する手立てを持ち合わせていない。

 いつも通りに無理な力技は使わず、会場のBGMに徹する気持ちで、リストにある曲をていねいに淡々と歌い続ける。
 曲によっては一緒に歌ったり、歓声があがったりもしたが、あくまで限定的なもの。こうした雰囲気は最後まで変わらず、非常に難しい進行となった。
 テーブルごとのリクエストが一巡したあとは、時間の許す限り数曲を二巡目として歌う。最後は全員で歌える曲を何か、と私から提案し、「青い山脈」「世界に一つだけの花」「また逢う日まで」などの候補のなかから、会場の圧倒的な声により、「また逢う日まで」で決着。

 この曲では司会用のハンドマイクを握って女性がステージ上に上ってきて、一緒に歌うというハプニングがあった。「北国の春」でも同様に私の歌に合わせて「口パク」をする男性がステージ上に登場した。
 いずれも酔いにまかせての座興のようなものだが、場所を半分ゆずって共に演ずるなど、アドリブ対応で無難にさばいた。
 反省点は多々あったが、悪条件の重なったなかでは、ぎりぎり場をまとめられたように思える。