2015年6月30日火曜日

究極の自作ピックか?

 これまでもたびたびふれてきたが、弾き語りで使うフラットピックは数年前からずっと自作してきた。素材は「ビデオケース」「梱包用プラケース」「プラスチック製名札」「硬質カードケース」など、使えそうなものは手当たり次第である。
 歌の半分はストローク奏法で弾くので、フラットピックは私にとって重要な存在だ。

 市販品に飽きたらない理由は耐用性に対する不満。せいぜい持って50曲で、ひどい物だとメーカー品でも20曲前後で割れてしまう。これで1枚100円はするので、とても割に合うシロモノではない。
 好みの厚さは薄めの0.4ミリだが、自作の場合、梱包用プラケースやプラスチック製名札が最も耐用性に優れていて、1枚で300曲は軽く弾ける。
 価格的にも割安で、梱包用プラケースなら廃品利用なのでタダ。プラスチック製名札でも100円で10枚は切り出せるから、1枚10円に過ぎない。


 自作ピックの問題点は、その素材探し。耐用性の強い0.4ミリの梱包用プラケースやプラスチック製名札が安定的に手に入る保障はどこにもなく、ほとんど運任せだ。
 ピックのストックが残り少なくなってきたので、安定して確保可能な0.4ミリ厚の塩ビ板をずっと探していたが、ようやく目的に叶う素材を見つけたかもしれない。
 以前にもふれたが、模型用として売っている塩ビ板がそれ。街の模型ショップを探したが、適当な品がなく、ネット通販でようやく手頃な品を見つけた。

「模型用0.4ミリ厚塩ビ板・330×360〜東急ハンズネットストア」

 信頼できる店だし、元来が模型用なので、強度面でも期待できそうだった。問題は価格で、A4サイズ強で税込278円はよしとして、送料が商品よりも高い540円。念のためアマゾンでも同製品をチェックしたが、こちらも全く同じ扱いだった。

 実用に耐えうるか一抹の不安があり、コストはなるべく抑えたい。よく調べると、「店舗取寄せ」という制度がある。つまりはネットで注文だけしておき、受け取りと支払いは最寄りの東急ハンズで行うという仕組みだ。
 これなら送料はかからず、製品のみの値段で済む。札幌駅近くにあるステラプライス店を指定して注文。数日経ってから入荷のメール案内が届く。チカチカパフォーマンスの待ち時間を利用し、さっそく受け取りに行った。


 色は各種あるが、落としても見つけやすく、市販品にもあまり見かけない半透明の赤を選択。試験的に市販ピックで2枚だけ型取りし、さっそく弾いてみた。

 フラットピックに求める機能は薄くてしなやかな弾き心地。そしてバサつかず、切れがよいこと。これらの点では合格だった。
 問題は強度面だが、まだ10曲程度しか弾いてないので、結論は先送り。しかし、弱いピックだと一発で割れてしまう「青春時代」をフルコーラス弾いてみたが、びくともしない。何となく使えそうな予感はする。
 ざっと数えてみたが、今回買った1枚で130枚前後は型取りできそうだ。強度面の問題はさておき、コスト面では1枚2円程度という低価格。市販品の1/50に過ぎない。
 控えめに見積もって1枚で1ヶ月使えるとして、(1日平均6曲×30日=180曲)1年では12枚。むこう10年は持つ計算で、仮にそうなら私自身の寿命との競争になる。
 もしかすると、究極の自作ピックにたどり着いたかもしれない。


《2015.7.11 追記》
 その後継続して使ってみた結果、50曲程度でやはり割れてしまうことが判明。強度的には100均の硬質カードケースと大差ない。模型用なので、梱包用と比べると強度としてはこんなものか。
 しかし、単価的には最安値で色も悪くない。代替の塩ビ板が今後見つからなければ、消耗品と割りきって使い続けるしかない。