年を重ねて認知症の症状が出始めると、時に人は「遠慮」「慎み」といった社会概念が一切取り払われてしまい、感じるままを率直に口にするもの。
だとすると、今回の彼女の言葉は、ある意味では的を射たものであったかもしれない。「怒鳴っている」→「PAがうるさい」ととらえ、修正すべき部分は早急に手をうちたい。音は大きければいい、というものではなく、場に応じた音作りが大切ということなのだろう。
今回の指摘を機に、「場に応じた小さめの音」という意味で、手持ちの乾電池式PAをもう一度見直してみようと思った。20名程度の狭い場なら大型のPAは必要なく、これで充分な気がする。
より軽く、そして素早く設置と撤収ができるよう、今日はマイクスタンドに木製のホルダーを組み込み、乾電池式PAを直接取付けられないか試してみた。
木製のホルダーは以前にMDコンポのスピーカーを取付けるために作ったものがある。もはや不要なので、これをリメイクしてアルミのPA用アタッチメントをネジ止め。写真のように出来上がったが、喜んでマイクテストをしてみると、ハウリングが起きてまるで使えない。
どうやらPAの微妙な振動をマイクが拾ってしまうようで、試しにホルダーを90度ひねってそこにPAをベルトで吊るしてみると、PAの振動がベルトで吸収されるのか、ハウリングは一切起きない。
この状態で実際に歌ってみると、自分の正面から音が増幅されて前に飛び出すようで、なかなかいい感じだ。喉~マイク~スピーカー~譜面台の中心軸が全てそろっているのは、理にかなっている気もする。
方向性は分かったので、吊り下げ方式で再度木製ホルダーを作り直してみる。