2013年4月23日火曜日

奇数でまとめる

 都合3度目となる隣区の地域カフェコンサートに参加。昨秋に拡大版が実施された際、ツイッター経由でエントリーしたのがきっかけだが、毎月実施されている平日コンサートのうち、だいたい季節ごとに出演依頼が舞い込んでくる。
 出たいと思っても自由に出られる仕組みではなく、声をかけていただくことを有り難く思う。
 今回は2日間続くイベントの初日。打診はかなり前からあり、飽きられないよう過去2回とは違う切り口で臨もうと準備した。
 持ち時間は入れ換えを含めて20分なので、正味は19分以内、できれば18分くらいが望ましい。普通なら4曲歌うのが妥当だが、偶数の曲で全体を構成するのは、実は歌い手としては難しい。
 持ち時間内でひとつの世界を造ろうとした場合、中間部にヤマを持ってきたり、場面転換したりすることが難しいからで、3、5、7の奇数だとこれが無理なくやれるのだ。曲数制限ではなく、時間制限の場合なら自分で工夫し、あえて奇数にまとめるのが私流のやり方。


 開始は19時で、前回に引き続きトップを任された。私以外の出演者のジャンルがクラシックギター(2組)、ピアノ弾き語り、声楽(ソプラノ)、コントと多種多様。聴き手の好みもそれに応じて幅広いことが予想された。
 そんな場を1番手として作る必要があったが、熟慮のすえ、構成も場に応じて得意の多ジャンル方式でやろうと思った。
 少し遅れて19時2分から開始。およそ17分で以下の5曲を歌った。

「夜が明けたら」(和製ブルース)
「黒い森の青いネコ」(ロック系オリジナル)
「野ばら(メドレー)」(クラシック)
「あなたならどうする」(昭和歌謡)
「寂しくなんかない」(歌謡曲系オリジナル)


 実はこの日の朝起きると、急に鼻水が止まらなくなった。前日の夕方に外仕事の疲れで毛布もかけずにうたた寝したのが良くなかったらしく、すぐに薬を飲んで対処。衣類も暖かいものに着替えた。
 夕方までにかなり回復したが、薬のせいかまたウトウトしてしまい、声の調子はいまひとつ。それでも鼻水は止まったので、何とかステージはやれた。喉を含めた体調の維持は、本当に難しい。

 セットリストのポイントは3曲目の「野ばら」。時間の都合で2つあるメロディ(ウェルナーとシューベルト)の1番だけを続けて歌ったが、1~2曲目が暗めの強い曲調だったので、ここで一気に場面転換できるスローな明るめの曲が欲しかった。
 4~5曲目はやや似た曲調だが、4曲目の問いかけに対し、5曲目でひとつの答えを出す、という趣向。昭和から平成にかけての女性の意識変貌を歌で描いたものだが、ここはMCでうまく補った。
 聴き手はおよそ15名。決して多くはないが、集中度は非常に高く、耳は肥えている。用意された場ではあるが、ストリートライブとは違った意味で怖い場である。
 好調とは言いがたい体調としては、まずまずの出来だったと思う。2曲目ラストにいつも入れる「ニャ~ゴ」の鳴き声、なかなか好評だった。