曇天だが雨は降っていず、風もなく穏やかな日和。街はすっかり晩秋の佇まいで、自宅車庫天井に繁茂するツタも、いい感じに色づいた。
我が家の北方に位置する石狩市に恩師ご夫妻は住んでいて、車だと15分ほど。市役所近くにレンガ造りのギャラリーがあり、運営は地元のNPO法人が携わっている。
初めて行く施設だったが、吹抜けの豪快な天井の下に、大きな空間が確保されている。私の好きな完全矩形のシンプルな形状の建物で、築後10年が経つという。
内部の梁は表しで、床は我が家の天井や床と同じOSB合板におそらくはウレタン塗装。壁材は木毛セメント板素地で、その無機質な質感が色鮮やかな絵画群を見事に引き立てている。
ご夫妻の作品はどちらもS100号(162×162)で、展示作品の中でも最大級。お二人とも70代半ばだが、年齢を感じさせぬ生命感あふれる力作だった。その弛みなき創造意欲、大いに見習いたいと思う。
ギャラリーは広く一般に開放されていて、コンサートにもしばしば使われている。賃貸料も無料イベントなら3時間で5,100円と手頃だが、キャパが230席とあまりに広い。ソロライブはとても無理だ。
美術展とのコラボライブは以前から構想にあり、いつか実現させたいとチャンスをうかがっている。もしご夫妻が個展でも開く機会があるようなら、こちらからお願いして時間と場所の一部をお借りし、絵を背にしたミニコンサートをぜひやらせていただきたいものだ。