2012年11月14日水曜日

信じ難い

 11月2度目のチカチカパフォーマンスを実施。未明からずっと雨だったが、例によって朝になるとピタリ止む。
 会場は南端の北大通広場。この日は3組のパフォーマーによる共演で、進行がシビアになりそうな予感がしたが、13時45分に事務局に着くとまだ誰も会場入りしていない。手続きを済ませ、一人で看板2つを抱えて遠い広場へと向かう。

 地下歩行空間は「アートステージ」というイベントの真っ最中。通りのあちこちに前衛的な作品群が並んでいる。さすがに広場はいつもどおりの佇まいだった。
 共演のジャグリングのアッキーさんがなぜか会場にいる。この広場でやるのは初めてらしく、事務局で手続きする前に、まずは場所の確認に来たとのこと。打合せで私がトップでやることに。
 設営に少し手間取って、14時4分から歌い始める。最近は電子譜面を搭載した中華Padの時計を見て歌っているので、時間は正確に把握できる。
 3組の共演なので安全を見てセットは曲数を減らし、およそ22分で以下の8曲を歌う。

「サン・トワ・マミー」「ドミノ」「サンタルチア」「ケ・セ・ラ・セラ」「雪が降る」「独り(オリジナル)」「月の砂漠」「Godfather愛のテーマ(初披露)」


 構成は6日前の第1ステージとほぼ同じで、シャンソン系の洋楽が中心。変えたのは2曲目とラストだけだ。前回は手応えのあった構成なので、この日も大いに期待していたが、反応はいまひとつ。
 1曲目で10人を越す人がどっと集まってきたが、2曲目でなぜか大半が消える。前回も2曲目でかなりの人が消えた。「サン・トワ・マミー」があまりに強すぎてその反動かもしれないが、どの構成でも2曲目には悩む。今後の検討課題だ。

「サンタルチア」を歌っている途中、中年女性が近づいてきて案内状を入れてある缶にコインを入れ、CDを買ってくれた。曲の切れ目で売れるのは過去にもあったが、歌の途中はさすがに初めて。
 お釣りは不要だったので、間奏中に「ありがとうございます」と短く言って頭を下げたが、他の聴き手に対してこれでよかったのか?
 その後も聴き手は常時10人前後はいたが、反応は前回に比べていまひとつのように感じた。売れたCDも1枚だけで、それを裏づけている。

 そのせいではないが、初披露の「Godfather愛のテーマ」では、ラストで半音転調し、B♭mで終る部分でセーハが甘く、音が少しビビってしまった。ただ、この曲はタイトルを紹介した時点で歓声が上がった。もう少し歌いこめば使える曲になることは間違いない。


 終了後の待ち時間で、反応が弱かった原因をいろいろ探る。思い当たったのは歌った場所で、節電の大号令でスポットライトが消された暗い位置だった。以前に若い方から「通りからもっと目立つ場所で歌っては?声だけでは分かりませんよ」とアドバイスされたことがある。
 この日はいつも歌うライトの直下に、マンションの大型広告が掲示してあった。歌う位置をずらした理由がそれ。
(広告を背に歌うことは事務局から禁じられている)

 そこで第2ステージはこれまで歌ったことのない広場の外れに移動した。光の当たり具合を入念にチェック。15時20分から24分で以下の8曲を歌った。

「時の過ぎゆくままに」「待つわ」「白い冬」「グッドバイ・マイ・ラブ」「抱きしめて(オリジナル)」「ジョニィへの伝言」「天使のウィンク」「愛燦燦」
 後半も6日前に準じた昭和歌謡中心の構成だが、1曲目とラストを変えた。前回ラストで歌った「天使のウィンク」をひとつ前にずらし、「舟唄」を「愛燦燦」に差し替えたが、結果としてこの構成は当たった。
 聴き手は10人前後でそう多くはなかったが、全体的に反応がよく、3曲目あたりで早くもCDが売れた。オリジナルの「抱きしめて」を歌っている途中には何と2枚も売れた。歌は止めずにそのまま続け、歌いながら会釈だけしたが、このあたりの場のつなぎ方は何とも難しい。

「愛燦燦」でも曲紹介の時点で歓声が上がる。これ以外にも、途中でいろいろ声をかけてもらった。聴き手とのコミュニケーションのとり方も、かなり板についてきた感じだ。
 終了後にもCD2枚が売れる。一人の方は千円札を出し、「お釣りはとっておいて」という。実は先週も同じことがあった。これは驚きだ。
(すべて事務局に申請し、源泉税10%を支払っています)
 結果として6日前と同じ6枚のCDが売れた。手持ちが5枚に減ったので、また新たに増刷する必要がある。自分でも信じ難いが、嬉しい悲鳴である。