ライブ関係の打合せで、相手がメールに対応していないケースがよくある。私の場合は聴き手対象が中高年なので、なおさらその傾向が強くなる。
単なるライブの案内状ならハガキに印刷して送ればそれで済むが、いまはハガキ代も62円に上がって、ばかにならない。なるべく安くて早いメールかFAXで済ませたい。
問題は相手がライブの主催者である場合で、主に電話での交渉になるが、メールやFAXと違ってかける時間が制限され、しかも記録に残らないのが最大の弱点。
過去に電話だけで打合せを進めた結果、行き違いがあってライブの日付を1週間違えるという手痛い失敗をやらかした。電話だけの打合せは、相手との信頼関係がよほど強固でないと、間違いを犯しやすい。
メールやFAXに対応していない相手には、携帯のショートメールを補完的に使ったり、それにも対応していない相手には、確認のハガキを郵送したりしている。それも間に合わない場合には、わざわざ面談に出向いたりもする。こうなると、ほとんど明治時代以前である。
メールにすっかり慣れてしまった身には何とも面倒で歯がゆく、経費もかかる古い手段である。こうした相手との関係は、次第に疎遠になってしまうのもやむを得ないことだ。
ハガキでの確認は一見確かなもののように思えるが、実は「出した当人に記録が残らない」という、重大な欠点がある。メールやFAXではそうした問題は起きない。近況報告程度ならよいが、厳密な打合せにはやはり不向きな手段だ。
その欠点を補うべく、大事な打合せはテキストエディタで文章をまず記し、いったんハガキに印刷。同じ文章を自分宛のメールに転送し、「…さんライブ打合せ」などとタイトルをつけて保管するようにしてきた。
しかし、この場合も手順がやや面倒である。ふと思いついて、ハガキ連絡専用のデータベースファイルを自作し、本文のほか、差出し年月日や宛名も同時に保存管理できるようにした。
さっそく9月に予定されているライブ連絡に使ってみたが、書いた本文をそのままハガキに印刷したあとそっくり保存され、検索や並べ替えも瞬時。これまでメール形式で保存してあった打合せも、すべてこちらに転送保存した。
本文は約400字で、文字の大きさは11ポイント。中高年でもまずまず読めて、打合せに最低限必要なことは書ける文字数だ。
60歳以上のスマホ所有率が50%を超えたなどと騒がしいが、中高年ともなれば、ライブを企画主催しようというツワモノでさえ、まだこうしたお寒い現状。はてさて、どうしたものか…。