2015年5月29日金曜日

暑さが味方した?

 今月3度目のチカチカパフォーマンスに参加。季節の変わり目なので衣装にちょっと悩んだが、外に出て確かめると、意外に暑い。
 予定していたハーフジップのニットジャケットをやめて、長袖シャツの上にベストをはおり、ストールもやめて、代りにバンダナを巻くことにした。

 今日の会場は珍しくも北3条広場。イベントに最適の人気会場なのでチカチカパフォーマンスの割当てはほとんどないが、今期初めて開放された。
 曜日に加えて、場所の要素はマンネリ化を打開する大きな決め手と思っているので、迷わずエントリーした。


 かなり早めに着いたが、共演のジャグリング系若手パフォーマーがすでに会場入りしていた。しかし、暑さ対策の準備に手間取りそうだというので、私がトップを務めることに。
 14時ちょうどから歌い始め、第1ステージでは演歌系昭和歌謡を中心に、25分で9曲を歌う。(※はリクエスト)

「ラブユー東京」「宗右衛門町ブルース」「つぐない」「バス・ストップ」「時の流れに身をまかせ※」「恋のしずく」「ブルーライト・ヨコハマ」「男と女のお話」「恋の町札幌」
 3曲目まではノレンに腕押しの無反応状態が続く。天気のいい日は地下通りに人は集まらないのが一般的傾向なので、(今日はダメかも…)と弱気の虫が騒ぐ。金曜日に歌ったこと自体が過去にほとんどなく、北3条広場のデータもごく少ないので、判断がつかない。
 ところが、4曲目で急に人が集まってきた。通りから目立つように先日改良し、100均のLED灯までぶら下げて念を入れたリクエスト用紙スタンドに、何も案内してないにも関わらず、人が群がっている。思わぬ効果だ。

 そのうち、40代くらいの女性がリクエスト用紙を手に、笑顔で近寄ってきた。ちょうど間奏のときだったので、すかさずこちらも笑顔で応ずる。
「何かリクエストございますか?」

 最近リクエストの多い「時の流れに身をまかせ」だった。たまたま譜面が近くにあったので、「バス・ストップ」は1番だけで割愛し、ただちに応ずる。人がじわじわ増え始めたので、珍しくフルコーラスを歌った。
 終わってから女性に、「浅田真央さんが休養中にこの曲で随分励まされたそうですね」と声をかけると、「そうなんですよ〜、聴けてよかったです」と、うれしそう。
 この種のちょっとした言葉かけが非常に大事であると、最近ようやく分かってきた。そのためには、曲に関する情報収集も欠かせない。


 その後、終了まで聴き手が途切れることはなかった。若手のジャグラーは半袖シャツでも「暑い暑い」を連発していたが、私は年のせいか、準備していった衣装でちょうどよかった。
 しかし、あとで中心部の気温を確かめてみると、今季最高の29.6度を記録していた。真夏なみの温度で、急な暑さにたまらず、人々は逆に涼しい地下通りへと流れてきたようにも思える。だとすれば思いがけない集客は、怪我の功名のようなものだ。
 30分休んで、15時から第2ステージ開始。この日は3組の共演だったが、3組目のパントマイマーの会場入りが遅れていて、急きょ飛ばして演ることになる。
 フォーク系を中心に、25分で7曲を歌う。

「風来坊」「さよなら大好きな人(初披露)」「ワインレッドの心(初披露)」「Too far away」「大空と大地の中で」「やさしさとして思い出として」「桃色吐息※」

 第2ステージでは集客が激減するのがこのところの傾向なので、初披露のややマニアックな曲を連発した。ところが予想外に人が集まってくる。特に3曲目の「ワインレッドの心」では一気に10人を超えた。
 もともとは春先にデイサービスでリクエストが出て、当時は応じられず、その後レパートリーに加えたもの。難解な曲だが、歌ってみてよかった。デイサービスでのリクエストは世のニーズをよく反映しているものだと感心させられる。

 その後も聴き手が途切れることはなく、ラストに出たリクエスト「桃色吐息」を歌い始めると、さらに人は増え続け、久々に20名に到達。
 もともと得意な曲だったが、リクエストを受けたのは初。曲の展開が「ワインレッドの心」に似てなくもなく、この日はこの種のややビートの効いた曲調が人々の心をとらえていたように思える。