2015年5月12日火曜日

支笏洞爺春巡り・前編

 一昨年夏に初回をやって以来、毎年やるつもりでいた家族旅行だったが、めいめいのスケジュール調整等が難しく、なかなか実現しない。そこで時間の融通がきく私たちだけでのドライブ旅行を、久しぶりにやることにした。
 夫婦2人での宿泊を伴う旅となると、4年前秋の宮崎旅行以来である。

 行き先は一昨年11月末に長男夫婦と行ったカルルス温泉。当時とは逆回りに父の墓参りをスタートに、支笏湖→登別温泉→カルルス温泉→倶多楽湖→室蘭白鳥大橋→昭和新山→洞爺湖→中山峠と時計回りに周遊するコースで、支笏洞爺国立公園のほぼ全域を網羅する欲張りな内容だ。
 2日間とも平日だが、GW明けとなると行楽地は空いていて、旅館の予約もとりやすい。私の取引先の多くは水曜日が休みで、臨時休暇がとりやすい。過去のデータによると新規依頼の多くは月曜で、最終的に火曜〜水曜を旅行日に選んだ。


 朝9時半すぎに車で出発。予報では2日間とも雨のはずだったが、なぜか雨は降らず、薄日まで差している。またしても天の恵みだ。
 まずは札幌南端にある父の霊園で墓参りを済ませる。時計は11時半。ここからさらに南に下って峠を越え、最初の目的地支笏湖に出る。途中の峠道は芽を出したばかりの新緑が目に染みる美しさ。
 休暇村支笏湖の駐車場に車を停め、そこから散策路をたどって湖畔まで下りる。初めて歩く道だったが、予想よりも段差が激しく、膝の弱い妻を終始支えながら下った。
 何とか湖畔に下りて、一昨年初めて行って美味しく食べたオムライスの店を再訪するが、閉店して苫小牧に移転したとの案内板が。事前にネット検索して行ったが、とんだ肩透かしだ。


 すでに12時半を回っているので、手頃なレストランに入り、偶然メニューに見つけたオムカレーを注文。味はまずまずだったが、量が少し多すぎて手こずった。
 腹ごなしに湖畔のあちこちを散策。階段を再び上って、14時ちょうどに次なる目的地へと出発した。

 支笏湖からまっすぐ南に下って太平洋岸の苫小牧に出る。ここから西に折れ、1時間ほど走って登別温泉手前にあるカフェ「はしもと珈琲店」に寄った。
 以前から新聞や雑誌に「深煎り珈琲の美味しい店」としてしばしば登場している有名店で、珈琲党の私たち夫婦にとって、ぜひ一度は訪れたい店だった。


 店は国道沿いにあって、探す手間はない。時計は15時を回っていて、予報では小雨が降りだすはずだったが、まだそんな気配はなかった。
 その日のおすすめのクリスタルマウンテン(キューバ産)を飲む。400円という安さだったが、噂にたがわぬ深みのある味で、量も充分。珈琲にはうるさい妻もご満悦だった。
 16時に店を出て、今日の宿泊地であるカルルス温泉・山静館に連絡を入れる。このとき、ようやく雨がポツポツ落ちてきたが、あとは旅館に行くだけなので、大きな支障はない。

 途中にある登別温泉の桜並木は、本来なら10日前後が満開のはずが、今年はあまりの春の早さで、大半が見頃を過ぎていた。しかし、遅咲きの何本かは充分な美しさを保っていて、私たちを歓迎してくれた。


 16時半ころに旅館に到着。前回より1時間近くも早く、18時からの夕食までを、ゆっくり温泉につかって過ごす。種類の違う浴槽を何度も出たり入ったりしたせいで、少しのぼせてしまったが、相変わらずトロトロとした湯質が肌にやさしい。
 旅館は1年半前と変わらぬ清潔さで、対応も非常に家庭的。前回より安いレギュラーコースを選択したが、中ジョッキを2杯飲んで総額18,000円ほど。料理の種類が多く、中高年むきの上品な薄味である。夫婦2人なら、このコースで充分満足できる。
 平日でも10人を超す客がいたが、多くは中高年のリピーター。何度でも行きたくなる宿だ。

 遊ぶところは何もないので、テレビで野球を観たあと、21時に就寝。あまりに早く寝たせいか、夜半に微かな雨音で目覚める。予報では、雨は明け方に止むはず。深い山に抱かれた秘境で、静かに静かに夜が更けていく。
(1日目走行距離155km:後編に続く)