温情あるいは未練心で、ひとつだけ残した株が、なぜかこのところ元気がない。ぐったりとしおれた感じで、いまにも倒れそうだ。
不信に思い、よく調べると、下端部にある葉のひとつが脱落寸前。指でさわったとたん、ポロリと落ちた。するとそこには、豆粒ほどの小さな新芽があるではないか。
場所は強制的に切り取った2つの株と、ほぼ同じ位置。何らかの理由で、伸びすぎた茎に見切りをつけ、若い別の芽が育ち始めたらしい。
ポロリと落ちた葉は、その若い芽に押されて脱落したもの。いわば若芽の下克上、老兵は去るべし。厳しいが、それが自然の摂理だ。
古い茎は切り捨てる時期到来と判断し、若い芽の上からすっぱり切り取った。
上の写真が最新の状態で、切り取った株は別の鉢に仕立て直すべく、現在日陰で乾燥中。いま調べてみたら、すでにヒゲ根が数本出ているので、近々植え直す予定だ。
下克上の若芽は順調に育っていて、反対側の葉の根元にも、別の若芽が出始めているのを確認。今後は元の3つの株からそれぞれ出た2つの芽、合計6つが競い合って育つことを期待したい。長い冬を果たして無事に乗り切れるのか?心配はつきないが。