それまではビデオケースを再利用していたが、音のキレのよさでは、梱包用プラケースがはるかに勝る。
当初作ったのが28枚で、およそ2年後に6枚を追加している。合計34枚作ったが、いま残っているのは11枚。差し引き23枚を使い果たした。
厚さは薄めの0.4ミリを好むが、その分割れやすく、11枚中で残っているのはわずか2枚。他の9枚は、やや厚い0.45ミリだ。
使い始めに失くしてしまった分もあるので、この2年9ヶ月で消費したピックは、およそ20枚といったところか。
日々の練習でフラットピックを使う曲数は、平均6曲程度。(毎日12曲歌うとして、約半分)2年9ヶ月での合計曲数は、(365×2+30×9)×6=6000曲。ピック1枚あたりの歌った曲数は、6000÷20=300曲。
当初の見込みでは、ピック1枚で最大200曲程度と見込んでいたから、予想をはるかに超える堅牢さ、しなやかさではないか。
市販の0.4ミリ厚ピックの寿命が、せいぜい100曲程度。粗悪品になると20曲程度で割れるから、もう買う気にはなれない。
悩みは材料となる梱包用プラケースの品不足。プラゴミとしてリサイクルされる運命なので、最近はコスト面からか薄いものが多く、ピックとして再利用可能なものには、なかなか遭遇しない。
そこで今回はクリップ付きの名札ケースを再利用することにした。大きさが70×110ほどで、設計した家の内覧会で使うためにホームセンターで買ったもの。確か100円くらいだったが、厚さがちょうど0.4ミリで、ピックに転用するには絶好だった。
元請けとしての設計業務はやめてしまったので、今後使う予定はない。いつものように型取りしてみたら、表と裏をうまくやり繰りすれば、12枚作れることが分かった。
型取り線の内側をていねいにハサミで繰り抜き、最後に目印となるカラーシートを貼って完成。無色透明なので色のついたシートかテープを貼らないと、すぐに失くしてしまう。
今回使ったカラーシートは、CADが登場する以前に手描きで完成パースを描いていた時期に使ったもの。この種の画材、思いがけない場面でまだまだ使える。
フラットピックの在庫は一気に23枚に増えたので、少なくともあと2年は切らす心配がなくなった。