調べるとストラップが消えていた。慌てて妻に確かめると、朝起きたら台所で切れたストラップを見つけたという。もはや使い物にならないので、カエルのマスコットだけを外し、ミサンガは捨てた。
代替品としてひとまずヒモだけのストラップをつけてはみたが、愛想がない。あちこち探したら、篭の中から手頃なカエルのストラップを見つけた。つけてみたら、大きすぎず小さすぎず、ピッタリ収まる。
こちらも妻の土産かと思ったら、覚えがないという。私も記憶にない。カエルヤ珈琲店のイベント土産か、姉か子供の誰かに貰ったのか?どちらにしても、当分はこれが使えそうだ。
ところで、「切れたミサンガ」には何か意味があったはず、と思って調べてみたら、「願いが叶う」ということらしい。あくまで縁起の世界だが、(これは何かあるのかな…)と、元来の占い好き、霊感好きの虫が騒いだ。
切れたのが誕生日直前の10月上旬。この時点で心当たりが2つあった。ひとつは投稿してあった某文学賞の発表、もうひとつはオリジナルCDの販売。どちらかが当たるのかも…、とヒソカに期待していたら文学賞は外れたが、オリジナルCDは期せずして売れた。
(63歳にして我が身にこんな事がまだ起きるんだ…)と、しばし身が震えた。最初に買ってくれた見知らぬ中年女性が天使に見えた。確かに願いは叶った。
切れたミサンガは捨てるのが正解だったらしい。捨てないで記念にとっておいたりすると、ミサンガ様が(なんだ、願いを叶えて欲しくないんだな…)と判断してしまうとか。切れたミサンガは、すっぱり捨てましょう。
くどいですが、あくまで縁起の世界のハナシです。