中華Padが修理中で電子譜面が使えず、紙の譜面を使わざるを得なかったが、大型のクリップを1曲毎に止め替えるのに多少手間取ってしまった。
使っているクリップは以前に真駒内養護学校で歌わせてもらった際に記念品としていただいた手作り品で、裏側に強力な磁石がついている。譜面台のどこにでもくっつき、なかなか便利である。
ただ、クリップ先端には微妙な段差があり、譜面を先端部ギリギリで挟むことが難しい。手間取った理由はそこだ。ネコの飾り板を撤去して作りなおしてしまえば解消するが、それでは先方の心遣いが無になる。そこで次なる出番に備え、修正を試みた。
先端部分に厚めのイラストボードを切って接着してやれば段差は簡単に解消する。作業は短時間で終わり、さっそく試してみると、クリップのどの部分でもしっかりホールドしてくれる。問題解決である。
屋外で歌う際の雨風対策をいかにしているか?で、歌い手の力量が何となく分かることがある。屋外で歌う限り、風は吹くもの、雨は降るものと覚悟して準備しなくてはならない。
場数を重ね、問題点を修正しながら活動している歌い手の多くは、この種の雨風対策がしっかりしていて、それは歌唱の説得力とどこかでつながっている。そこに甘さがあると、歌唱のどこかにホコロビとして表れるもの。人生は思っているよりも正直なのである。
これまでいろいろな歌い手の工夫を見てきたが、ビニールケースに入れ、さらに大型の洗濯バサミを使ったり、はたまた布製ガムテープの断片を譜面台のあちこちに捨て貼りしていたり、さまざまである。
究極の対策は譜面も譜面台も使わないこと。つまりは暗譜で、先日のステージで見かけたオヤジバトル全国優勝のバンドがこれだった。30分近いステージをメンバー全員が譜面なしでさばいていた。トップクラスはさすがに違うなと感心しきり。あやかりたいが、私にはとても無理だろう。