最近コンサート関連で知り合ったKさんとTさんが大のフォークファンであることを知り、ライブで歌われる楽曲の多くがフォークであるこのお店のイベントの話をしたら、次回のライブの折にぜひ連れていって欲しいという。
他にも用事があったので、私が運転手役となって案内した。
いつもは事前に歌う順番が貼り出されているが、この夜はなぜかそれがない。開始前にママさんがやってきて、「今夜の歌う順はクジ引きで決めますよ」と、クジの入った箱を差し出した。
1番だけがこの夜初ステージのママさん指定ということだったが、引いてみると私は2番。どのライブでも出番は早いほうが好きである。うまい番号を引き当てた。
年末なので、選曲もそれに相応しいものを考えた。1曲目にまずオリジナルで「雲や風と共に」を歌った。7月に実施の「ALIVEミュージックフェスティバル」のエントリー曲である。東日本大震災被災地支援をイメージして作ったもので、震災後の生き方を世に問うている。
2曲目は70年代フォークの「通りゃんせ」。歌詞の中に「師走」「雪化粧」が登場するのが選択の決め手である。
発売当時はよくラジオから流れたものだが、随分軟弱な曲だな、というイメージが先行し、あまり人前で歌ったことはなかった。しかし、最近になってこの曲の持つ叙情的な世界観が理解できるようになった。年を経て曲に対する自分のイメージも変わる。そういうものだろう。
2曲とも大きなミスなく、無難にこなす。この夜はPAの調子も抜群で、非常に歌いやすかった。あまり期待せずに歌った「通りゃんせ」の反応が思いのほかよくて驚いた。
2曲ともすでにYouTubeにアップ済み。興味のある方はぜひお聴きください。
この夜は参加者各自が選曲やMCで工夫をこらし、1年の総括に相応しい内容のイベントだった。自分の帽子がある人以外は、お店が準備したサンタの帽子をかぶって歌うという面白い取決めもあった。
オープニングを務めたママさんの初ステージは小椋佳の「さらば青春」。最後まで歌いきり、立派だった。この日の楽しい気分を引っ張る大きなポイントだった気がする。
この夜で今年32回目のライブが無事終了。弾き語りに関しては大変充実した1年だったが、それを締めくくるに相応しい印象的なライブだった。